ダブル・ジョーカー

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.84
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レビュー : 543
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739603

作品紹介・あらすじ

結城中佐率いる"D機関"の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織"風機関"が設立された。だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかがスペアだ。D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは-。表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、"魔術師"のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、5編を収録。吉川英治文学新人賞&日本推理作家協会賞W受賞の超話題作『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第2弾、早くも登場。

感想・レビュー・書評

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  • 前回に引き続きのジョーカーゲームシリーズ。
    スパイ小説って、難しく登場人物も多くてクドイ・・・が、ホントにこの小説で考え方が変わった。
    短編集なので、凄い読みやすい。でも、ちゃんと話の筋が通ってる。のが、またいい♪

    しかし、内容も前回と似たような雰囲気だったので・・・。
    個人的に好きな、結城大佐の過去が話されていたのでこれはよかったヽ(^o^)丿

    こういう、ミステリーな作品もいいものだ(^^♪

    • しをん。さん
      本当ですか!この、スパイものは「人を殺すな」をモットーにやっている所なのでそのような残酷な場面がなくてよかったです。

      偏った本棚ですが、そ...
      本当ですか!この、スパイものは「人を殺すな」をモットーにやっている所なのでそのような残酷な場面がなくてよかったです。

      偏った本棚ですが、そう言って頂けて何よりも光栄です(●^o^●)
      ありがとうございます(*^_^*)
      2012/11/26
    • まっきーさん
      ダブル・ジョーカーでまた雰囲気がちょっと変わりますよね♪
      わたしもこのシリーズハマっています。なんか今までなかった読了後の爽快感が癖になりま...
      ダブル・ジョーカーでまた雰囲気がちょっと変わりますよね♪
      わたしもこのシリーズハマっています。なんか今までなかった読了後の爽快感が癖になりますよね。

      早く続きが読みたーい。予約の数はまだまだ遠く。
      結城大佐渋カッコよすぎ(*・∀-)☆
      2012/11/30
    • しをん。さん
      はい!
      このシリーズは好きです(●^o^●)

      ええ!この次もあるのですか・・・!
      今、調べてみると「パラダイス・ロスト」が続きなんですね~...
      はい!
      このシリーズは好きです(●^o^●)

      ええ!この次もあるのですか・・・!
      今、調べてみると「パラダイス・ロスト」が続きなんですね~♪
      知らなかったです…。
      確かに、結城大佐かっこいいですよね♪

      早速、図書館で予約ですヽ(^o^)丿
      2012/11/30
  • 「ダブル・ジョーカー」
    結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が誕生した。どちらかが生き残る。表題を含めた5篇を収録。


    ジョーカー第2弾。結城中佐と風戸中佐の構図を明確に表した表題「ダブルジョーカー」ではD機関の活躍以外に一般の娘の活躍と天保銭と統帥綱領という軍人の核を突く展開にやられました。また、結城中佐が締めくくるラストもよかったです。魔王としての凄みが抜群です。


    「蠅の王」も同様にスパイ同士の戦いです。しかし、敵となる脇坂は社会の現実を知り、変革の為に身を投じるわけで、今までとは違う要素が盛り込まれていたと思います。今までは、純粋に戦争で勝つということの上に物語が成り立っていた気がしますし。


    ラスト2篇も面白いです。「柩」では、スパイは見えない存在であり続けなければならない、という、殺すな、死ぬな、に並ぶ結城中佐のスパイ像が存分に描かれています。結城中佐と因縁のある敵将が気づいた頃には時既に遅し。しかも、敵将を欺くのは死んだスパイと結城中佐。つまり、彼は生と死のスパイにしてやられたわけです。しかし、見えない存在であり続けることが存分に描かれたということは、スパイがまさに見えないということ。よって、結城中佐と死した真木の活躍は最小限、しかし、最小限過ぎると感じてしまわなくもない。


    「ブラックバード」は前作にも描かれた「スパイは囚われてはならない」がメインです。確か前作では、D機関の飛崎は昔仲の良かった女性と容疑者を重ね合わせ、その結果、真相に気づけませんでしたが、今回は仲根が兄への想いに囚われてしまいました。


    私はジョーカーシリーズの2作を読んで、柳氏はスパイを主人公にしたエンターテイメントだけでなく、人はスパイになりきれないのかも知れない、しかし、それは大切なことかも知れないということも読者に提供しているのかも知れないと思いました。なぜなら、前回の飛崎と今回の仲根が囚われたものはスパイである前に人間である彼らにとって、大切なものであるからです。


    現実の戦争に絡めてあるという点がミソ。

  • 現役スパイだった頃の、若き結城中佐のお話!超ツボ!!
    敵陣にて拘束されてしまった彼の脱出劇!
    カッコイイーー!

  • クールな表紙で近寄り難かったのですが、読んでみたらとても面白くてすっかりこのシリーズのファンになりました。
    戦時下に作られたスパイ養成所「D機関」。
    超優秀なスパイたちの暗躍は痛快です。
    ありとあらゆるスパイ教育を受け、万能の人間に思えるスパイたちですが、任務を受ければ、ひっそりと目立たず周囲にとけ込んでおり、当然能力をひけらかすことはありません。カッコいい(^ ^).
    戦局や各国の思惑などが交錯する中でのだまし合い、探り合いが面白く、仕組まれたからくりは、後からなるほど〜と感心していました。スパイ小説初心者なもので…(^ ^);.

    アクシデントがあった時、自分自身で考え切り抜けるという部分に感銘をうけました。
    「ブラックバード」より引用
    求められているのは、結局のところただ一つであった。
    言葉にすれば、それは「何物にもとらわれず、自分自身の目で世界を見ること」であり、言い換えれば「自分自身の肉体のみを通じて世界を理解すること」だった。

  • 陸軍秘密諜報機関D機関、すなわちスパイの話で、スパイのプロぶりを丹念に書かれるのは面白い。切り口、舞台が色々でどこでこうした設定を思いつくのかと思うが、裏の裏を書いていく展開や、意外性、ミステリ的興味が十二分に織り込まれていて、スタイリッシュな語り口にリーダビリティは抜群でした。
    こちらは続編なので、最初の「ジョーカー・ゲーム」も読まなくては。同時に柳 広司はチェックです。
    このミス10年2位

  • 映画で人気も出ただろうし、借りにくくなりかなと予想して
    シリーズの3冊目までは借りていた。これが2冊め。

    1冊目は期待しすぎて

    「なんだ。もっと面白いのかと思ったのに。」

    とぼやいたけれど、2冊めになってやっとこれならと思う。
    著者は第二次大戦中の、海外のほうが筆を進めるのには
    楽なのだろうか。

    この本の冒頭の伊豆を舞台にした話に比べ
    海外を舞台にしたほうがグッと面白くなっている。

    確かに、もうちょっとそれらしい描き込み方で舞台を描き
    脇役を活かして欲しいという恨みは残る。

    数々の海外ミステリや
    例えば「深夜特急」など既読の読者なら。

    でも、ステレオタイプの舞台も、これはこれでいい。

    例えば戦時中のハノイの懶惰で何かが暗躍していそうな
    感じを描くのに、私達が、こういう感じだろう、と一番想像
    しそうな描写をする。

    ナチスの軍人・スパイはこうだろうという描写をする。

    私達は自分の想像の追いつく埒の中で、セットのようだと
    文句を言いながら、「安心して」起きている事件を眺め
    面白がっていられる。

    私達は作中の事件の傍観者であり、観察者なのだ。

    スパイ行為そのものが上手く行かなかったように見える。

    D機関に踊らされ、あるいは捕縛される側から事件を
    垣間見る。

    過去を暴き立てられ、主人公側が一枚上で良かったと
    胸を撫で下ろす。

    そして…遂にD機関員といえども狩られてしまった男の姿も
    描かれる。

    これら、1冊めに比べて、スパイ行為によって
    一見なんでもないのに追い詰められていく様子は

    明らかに「ひやり」と襟に一瞬冷たい手がかかった
    緊迫感を増して私達に届けられる。

    一見複雑そうな登場人物たちを、わかりやすく私達が
    飲み込む。

    そのために、ステレオタイプの『ああ知ってる」
    という既視感を持った舞台を描いて、雰囲気に
    簡単に誘いこんんでくる。

    なんのために?

    私達を

    「既視感のある事件現場の片隅で、安全に守られながら」

    「当事者でもあり傍観者でもあるもの」

    として覗き見させる…。

    登場人物をスパイさせ、自分の標的が「ひやり」とした手に
    触れたのを追体験させるための仕掛けだとしたら。

    ホントに秀逸。

    え?そうじゃなかったら?

    ううん。いいなと思うところはあるんです。
    プロ作家の本だし。上手くなっていただきたい。

    少なくとも最初の1冊めよかよほど面白かった。

    結城中佐の過去の話は特にいいです。
    もっと書けるだろとは思ったけど、あった方がいい。

    少なくとも次も読むことにはなりました。

  • あぁー…前作の「ジョーカー」を読み返しつつ、「ダブル~」を読みたかった。。。3作買おうかな。
    タイトルが毎回すごいな。。。

    前作「ジョーカーゲーム」はライトで読みやすかった。
    だから内容もミステリー作品とは思えなかった。

    今回の「ダブルジョーカー」は一転して静かで少し重い雰囲気。
    前作ほどの読了後の爽快感や疾走感はないかも。

    まぁ…これから大戦になるから当然かも。

    ダブルジョーカー・蝿の王・仏印作戦・柩・ブラックバード
    の5章

    今回はスパイ対スパイ。
    「蝿の王」は(私の感覚では)ミステリーになっていて
    藤木藤丸の漫才のネタに隠れているキーワードとか、私には分からない点があって何度か読み返してしまった。

    「柩」では結城とヴォルフの過去が明かされてゾクゾクした。
    結城…姿が見えない分、スリルとかこれからの展開とか考えるとゾワっと鳥肌がたつ。
    ・・・スパイダンディでシビれる。

    「ブラックバード」であんな終わり方だったので、読破後も不穏な感じがする。ぞくぞくする。

    「パラダイスロスト」が楽しみ。
    失楽園…か。タイトルがコードネームみたい。
    だけど予約待ち40人くらい…早く読みたいな。

    あと森美夏さんの表紙イラストが何度見ても耽美。

  • 本作の中でも、収録作品の一つである「柩」が良かったです。
    「死ぬな、殺すな」という言葉が一作目のジョーカー・ゲームでは印象的だったのですが、やはり、どうしようもない状況というのは、たとえD機関のスパイにおいても有り得るわけで。
    そうして不慮の事故で敵の手に渡った死体を、敵国がどういう思惑の元に使うのか、そして死ぬ瞬間にスパイは何を思うのか。
    後者については、あくまで第三者の思考によって私達に語られますが、その内容と、一番最後のシーンで結城中佐(らしき人物)が示した情(と私は読み取りました)を重ねて、言い切れない遣る瀬無さ(もしくは、切なさ)を感じました。

  • 何だろう。このシリーズはオチが分かるので、安心して読んでしまう…

  • 「ジョーカー・ゲーム」の続編。やはり面白かった。設定が秀逸。ひやりとする、熱の感じられない抑えた文章がいい。

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著者プロフィール

1967年生まれ。2001年、『黄金の灰』でデビュー。同年、『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で第12回朝日新人文学賞受賞。『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。他著に「ジョーカー・ゲーム」シリーズの『ダブル・ジョーカー』『パラダイス・ロスト』『ラスト・ワルツ』や、『新世界』『トーキョー・プリズン』など。

「2018年 『漱石先生の事件簿 猫の巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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