ムーン・リヴァー

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739825

感想・レビュー・書評

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  • 一連の「東京サーガ」シリーズの最終巻です。
    何とまぁすごいお話しでした。変態と純愛は紙一重ですか。
    「朝日のあたる家」は今西良の話しで、「嘘は罪」は風間俊介の話し。この「ムーン・リヴァー」は森田透の話しと思いきや、島津正彦の話しと言うことですね。お話しはすごくて、読んでて面白いですが、でも登場人物の心理は最後までまったく理解できないままでした。これは私には理解できない世界の話なんでしょう。笑
    最終話「ムーン・リヴァー」が 2008 年 2 月に書かれていて、作者が癌で亡くなったのが 2009 年 5 月。作中で島津正彦が癌が元で死んでいますが(自死)、死の前の所など、なんだか作者と重なる気がします。
    作者、どうしてもこの話は完結させたかったのでしょう。グイン・サーガは完結不可能でしょうが、この話は完結できる。完結して良かったと思いますね。

  • 東京サーガというシリーズ名がいつのまにかついた、「まよてん」系のシリーズ。朝日のあたる家で出てきたスタイリッシュな島津が癌で死す。スタイリッシュな部分とスタイリッシュでない部分。そして死後の透の意識。死後に島津がいるように感じていたのが、風間と会うことである意味正気に返る。この役目は良ではダメか。さらにその後は著者死亡で書かれることはないが、それでいいのだろう。なんとなく死の直前で完結させるために書いたような気もする(知らんけど)

  • 心から御冥福をお祈りします。ありがとう。

  • 「嘘は罪」はぐいぐい読めたんだけど、こっちはそれほどでも。
    なんでかなー。
    「嘘は罪」の方が冗長だったと思うけど。長かったし。
    不思議。
    東京サーガシリーズ

  • やはり『翼あるもの』から読んでるファンとしては、これは神と言わざるをえない。
    それでも暴力的な性交シーンはキツイので、ブルブル読みますが、、、。

    でも、あのラストを読むために、何度だって手に取るつもりの本です。。。

  • 前半と最期だけ読んで、積読状態です。
    栗本薫がBL(Boys Love)を書いているのは存じ上げていました。
    お年を召したBLは何と呼べばよいか分かりません。

    伊集院大介探偵ものは大好きですが、BL系はついていけません。
    ただ、伊集院大介ものでも、男性の登場人物は多く、
    共通の思いがあるかもしれないと思い読みあさっているところです。

    伊集院大介ものを全部読んだら、また読み直そうと思っています。

  • 栗本さんの訃報を知り、思わず手にした一冊。
    学生時代から読んでいたシリーズの総括だと思うと、感慨深いものがありました。
    物語としては終結しても、透さんの人生は続いていき、また誰かと結びついていくことを切に願います。
    透さんが生きて幸せなら、相手が今西さんでなくてもよいよ、うん。

  • 天野喜孝の装丁に心惹かれて思わず手に取った一冊。

    『朝日のあたる家』も『嘘は罪』も未読のまま読み始めてしまった。
    登場人物の関係も、設定もなにも分からずのっけから繰り広げられるハードでコアで残酷な男同士の愛の情景にのけぞりつ怯えつ読了。

    原始的で純粋な愛の形、ではあるのだろうけど、なぜそこまで…と思ってしまう。
    熱狂的なファンにしてみればこれが至上の愛なのだろうな。んー。

  • 読もうと思い借りてきたんですが、何かの続編なのかな?
    帯に「『朝日のあたる家』を継ぐ、『東京サーガ』完結巻」と書かれてるので。

    ちょっと調べて、前のお話があるのなら、そちらから読みます。

  • 献身的で破壊的な愛。島津に痺れる。

  • 透と島津氏の在り方に一つの決着が、これ以外には無かったのかどうかは分かりませんが、作者自身の闘病と重ね合わさって、島津氏の生き方が読んでいて哀しかったです。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人賞受賞。『魔界水滸伝』『グイン・サーガ』等著書多数。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍。

「2019年 『キャバレー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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