Another

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.93
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本棚登録 : 3468
レビュー : 700
  • Amazon.co.jp ・本 (677ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740036

作品紹介・あらすじ

その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた-。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この"世界"ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。

感想・レビュー・書評

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  • 1998年の春。
    父が仕事でインドに滞在することとなり、また気胸の病気療養のため、榊原恒一は、母の実家に移り住み、夜見山北中学校に転入してきた。
    転入すると引っ越してきた時に、気胸の発作が起こり入院。病院でたまたま夜見山北中学校の制服を着た女の子を見かけ、気になる。
    無事退院し転入するが、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。彼は、病院で見かけた女の子、見崎鳴と再会。クラスメイトで、不思議な存在感を放つ彼女に惹かれる。でも、クラスメイトは、まるで彼女がいないかのように、見えてないかのような素振りを見せ、彼女は恒一には見えて、他のクラスメイトには見えていないのではないかと感じる。
    そんなある日、あるクラスメイトが悲惨な死を遂げ、3年3組が直面している信じられない現実と向き合うこととなる…
    見崎鳴は、存在しているのか?
    3年3組に次々降りかかる災難…

    続く悲劇を止めることができるのか?

    何となく題名と綾辻さんの名前は聞いたことがあったけど、実際に読んだのは初めてでした。
    結構分厚くて、読むの大変そうだと思ったけど、読み進めやすくてあっという間に読み終わってしまいました。
    それぞれの登場人物のキャラも、良かったです。
    描写が結構グロい所があったりするので、グロいの苦手な人はちょっと注意かもしれないですね。

    展開も、全然想像できなくて、最後になって最初から考えてみて、なるほど〜って感じでした。

    それにしても、最後の終わり方…
    今年は解決したけれど、これって次の年からどうなるんでしょう…?
    全てを解決させないこの終わり方も、絶妙な感じがします。

  • 図書館より。

    勢いよく一気読み!読み始めたら、久しぶりに止まらなかった!

    怖い!なんだこの夏の思い出は。疑心暗鬼になる。記憶から消去されてるのも怖いし。
    怖い話は作者さんの奥さんの専売特許だと思っていたけど、この話は同じくらいビビって読了。
    ふ~夜中に読むもんじゃないね(笑)

  • 学校の怪談としては、設定が面白かった。少しずつ分かっていく、クラスの謎。それを暴いていくと何が分かるのか。ラストのどんでん返しは分からなかったなぁ。死者は誰かということで疑心暗鬼になるのが人間らしさの醜さを描いててよかったと思う。主人公がダメだと言われても突き進んでいく性格なので、ホラー感はぶっこわしているような雰囲気だったけども(笑)

  • 描写が生々しく、ミステリーホラーの世界を作品を通して満喫できました!

  • この分厚さはすごい。だけど、物語は主人公ぼく「恒一」の語り口調になっていて読みやすかった。
    死自体は本当に事故、または病気、または自殺であり、他殺もあるが、<もう一人>が何かをしているわけではない。だいたい、<もう一人>は自分が<もう一人>だということもわかっていない。
    <もう一人>は誰だろう?と推理しながら読んでいく。
    <もう一人>には驚いた。この辺は綾辻先生らしい。
    久しぶりの綾辻作品、面白かった! 綾辻先生の目指すミステリとホラーがうまく融合されていたと思う。

  • この本の分厚さに躊躇して、しばらく積んだままでしたが、
    読み始めたら一気読み!綾辻さんらしいスピード感で面白かったです。

    ホラー・オカルト・ミステリを組わせたような作品。
    呪われた3年3組。いつの間にか1人増えているクラスメイト。
    いないもののように扱われる眼帯の少女。
    そして次々とクラスを襲う<災厄>……

    死に方が結構凄まじくて、(特に傘のアレ)
    既にトラウマになりつつある「殺人鬼」を少し思い出してしまった…

    「Another」は誰なのか?
    予想もしていなかったあの人で、度胆を抜かれました。
    今思えば伏線はちらほらとあったのに、全然気が付かなかった!

    どうやら先日続編が出たようなので、近々読んでみたいです。

  •  ようやく読み終わって、胸に残ったのは切なさと空しさだけだった気がする。それくらい、結末はすっきりしなかった。超自然現象なのだから、完全な解決は望めないとしても、今年の<死者>とか、鳴の目とか。そして、生き残ったけど…という主人公のうっすら見える後悔が、後味を悪くさせた。
     物語はとても面白く、恐怖の描写に過剰な形容詞を付けたりせず、また長々と説明口調になったりもせず。淡々と事実が描写され進んでいく様式は、頭の中で情景を思い浮かべるのには必要十分であり、映画のようにパッパッと画面が切り替わるようなテンポの良さでこの世界に引き込んでくれた。だからこそ恐ろしく、また危機感を煽ってくる。次々に文字が飛び込んできて頭の中で再生されていく心地よさにページ数の多さなど全くきにならない。実に素敵な世界を見せてくれる。
     人物も魅力的で鳴の言葉遊びや玲子さんの溢れ出る魅力、霧果さんの形容しがたい不気味さも「分かりやすく」、この世界の人々は魅力的でしょうがない。勅使河原や望月と言った、ちょっと考えづらい名前が多くて最初は戸惑ったが。

     しかし、だからこそ結末は悲しい。とにかく切ない。結局、助かりはしたが解決はしておらず、なんとか生き残れてよかったね、なエンディングなのにとても淡白で、嬉しさがでてこない。それだけ、多大な犠牲と後悔の残る決断がそこかしこに散りばめられていて、誰もが納得なんていってないからなんだと思う。
     本を閉じた後、もう一度思い返しながらそっと涙を浮かべてしまう、とにかく切ないお話でした。



    ここからネタバレあり。




     実は、超自然現象というのは存在せず、何かで説明できるのではないかとかなり疑っていました。ミサキメイが存在するかどうかが、わりと簡単に解ったので、もしかして死者とかも説明が付くのではないかと。
     メイは、初めて学校で会ったときの「いいの、これ?」でわかりました。おまじないとは気づきませんでしたが、イジメ、または何かの理由で居ないものとして扱われているのはすぐに分かります。名札の件が分かったらもう天才ですね。
     ただ、今思うとそれも作者の罠だったのかも知れません。つまり、分かりやすく得体の知れないメイの存在に一定の理屈だった答えを与えることで、解決したと思いこませたのではないかと。私はまさにそれに引っかかったタイプで、「メイが普通に存在する」という解答が当たってしまったために、この死者や現象も何か説明の付くもののはずだと思いこんでしまったのです。
     私の推測は、夜見山岬は死んでから「生きているもの」として扱われたのではなく、逆に生きているのに「存在しないもの」として扱っていた。ようするにイジメですね。しかし、何かのきっかけでイジメは無くなり、元の状態に戻すことにしたが既に居ないことが当たり前になっていたためにどうにも居心地が悪い。そこで、何か皆が納得のいく答えを与えようとして、「実際に今まで死んでたけど生き返ってクラスに復帰した」とすることで存在を認めたのではないか、と。一昨年の居ないものが発狂して自分が存在することを認めさせようとした件も、その伏線だったのではないか、と。
     その後、一連の現象の原因になった人たちは、時間の経過で自然に当時のやりとりを忘れてしまい、夜見山岬のことをうっすらとしか思い出せず、集合写真を見ても誰だかわからなくなってしまう。そこに、数年続いた三年三組の事件が尾ひれとなって「ひとり増えた」という呪いに昇華してしまった、と。
     その後の一連の事件は、集団催眠と疑心暗鬼の賜物だったのではないかと思っていました。つまり、これは三年三組に関わるものへの呪いだ、という噂が先行する。しかし、皆は半信半疑で信じ切っては居ない。そこへ、何かのきっかけで誰かが死ぬ。噂が真実味を帯びる。これで集団催眠は完成。あとはもう、誰が死者なのか、自分自身が死者なのではないかという疑心暗鬼から人を殺してしまう、あるいは自殺する。そうなれば、二等親以内の血縁関係や夜見山から離れれば助かるといったルールも説明がつく。後は最初のキッカケを作る本当の殺人鬼さえいれば解決する、と思ってました。
     そのキッカケで怪しいと思ってたのが霧果さんです。メイの発言から本当の母親でないことはすぐに分かったのでどこかから養子でもらった子に、義眼はめるという中々におかしな神経していたので怪しいな、と。殺した人たちで人形作ってたとか、メイそっくりの人形は本当の我が子でとか思ったり。まぁこれさハズレてよかったと思ってましたが。実は玲子さんと同一人物だったりしてとかも思ってましたが。でも確信は得られず、でした。

     私としては、以外と筋が通りそうかな?とも思っていましたが、あるところでこの現象はやはり超自然現象なんだと納得せざるを得なくなりました。それが、15年前の事件、つまり、死者を殺せば災厄は止まる、というルールと「メイの目」でした。この、「死者を殺せば災厄は止まる」ルールが疑心暗鬼のキッカケで、誰かが毎年故意にこの情報を流してたのではないか、とも思ってましたが、こじつけが過ぎるというか、この頃にはほとんど超自然現象を信じていたのであまり考えませんでした。
     そして「メイの目」。これで完全に納得せざるを得なくなりました。もう、どうあがいても説明できないと。そして叙述トリックによる死者は玲子さんだった結末。結局玲子さんを殺さなければならなかった最後。玲子さんを誰も覚えていないその後。鳴と榊原の最後まで淡白なやりとりに、ただただ切なくなっていました。
     本当に、誰も救われず、何も解決せず、そして来年からも彼らはこの呪いと生きていかなければいけない。もしかすると、死者として。そんな悲しさです。なんだかやりきれませんね。
     私が、再び彼らとこの謎にもういちど関わるのは、たぶんかなり先の、時間の経過でこの現象を忘れた頃になりそうです。

  • 呪われた三年三組、相次ぐクラス関係者の死、クラスにまぎれこんだ〈もう一人〉の死者…
    思ったよりホラー要素は少なく、だからこそ展開を楽しんで読むことが出来ました。
    意外なラスト、と言えるんだろうな。

  • 前から気になっていた本。
    館シリーズと深泥池はあまり好みじゃないけど、これはすごく面白かった。
    ページ数がかなり多いが、一気に読めた。
    途中で「もうひとり」の予想はついたが、さらに仕掛けがあるとは。そういえば、恒一と同様に読者の私にも確かに思い当たる節があった。
    エピソードSも読んでみたい。

  • 綾辻行人っぽいホラーミステリーで、好みの一冊。あまりの太さに敬遠してしまってたけど、頑張って読んでよかった。エピソードSも読んでみたい。

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