南の子供が夜いくところ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740326

感想・レビュー・書評

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  • 少し不気味な短編集。場所も時代も飛び越えていくお話し「雲の眠る海」と「まどろみのティユルさん」のラストが好き。

  • 58:ぞわっと鳥肌がたつような、気持ち悪さと不気味さ、不条理感が同居する不思議な世界。南国の島という明るいイメージはごく表面のものでしかなく、あっけなく人々は死んでゆきます。ユナさんとタカシという光の裏側で、島は残酷で、正直な面を露わにする。そのギャップが違和感をもたらし、先へ先へと読み進める吸引力でもあるのでしょう。表題作のラスト「世界の九十九パーセントは想像するしかないものばかり。」が深く、続く短編の根底に流れるものなのかも。

  • ユナさんとタカシが両方好き。

  • 2018.3再読。

  • なんだろう?これまでの恒川さんの作品と比べてあまりゾクゾクした感じがないと言うか…私の大好きな叙情的な感じがあまり無かったような……。まどろみのティエルさんがこの中では好きかな。

  • 読み進めていくにつれて不思議な世界にはまり込んでいく気のしていく連作。

    最初は小学生のタカシが不思議な南の島にまで行く話なんだけれども、実はこの親子一家心中を考えていた。しかも読み進めて行くと、バラバラになった両親は結局離婚してしまいそう。父親も「良くぞ言ってくれた」とまで思っているし、アボカド頭になってバスに乗り遅れるしもうさんざん。

    しかし、漂う南国の雰囲気はいいですね。
    余計な文化が入らない分平和でいいような気がする。ちょっとうらやましいな。

  • 南の国での出来事。

  • 「世界の九十九パーセントは想像するしかないものばかり」とあったとき、ハッとしました。
    なんでもインターネットで調べられると勘違いしはじめてけっこう時間が経ってるなと。
    いいですよね、想像するしかないものがあるのって。

  • ユナという女性に出会い、タカシが連れてこられたのはどこかの島。
    世界のどこかにあるかもしれない島々と、
    登場人物たちそれぞれの連作短編集。

    ちょっと次元が違ったり、
    ちょっと時間軸がずれていたり、という話が特徴的な作者の味が存分に出ている作品。

    最初は戸惑いながら読むものの、
    登場人物同士で話が繋がったり、島の伝説や時代背景で流れがわかったり。
    人の歴史と島の歴史を交互に見ているような、なんとも不思議な感覚に襲われました。

    結局タカシは大人になったらどうなるのか、謎ばかり。

  • 独特の世界観だなぁ。
    ファンタジー、ホラー一体どんなジャンルに含まれるのだろうか?
    呪術師のユナに会ったのは幸運よね!?
    『紫焰樹の島』、『十字路のピンクの廟』、『蛸漁師』の3つが特に好み。
    自分にとって大切なものを人に譲る、与えるということは……。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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