ヤングアダルト パパ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740401

感想・レビュー・書評

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  • 実際の子育てとはこんな生易しくないですよ、と言いたくなるよね

  • あたたかい話でした。静男の優作への愛に溢れていて。
    世間はそんなに甘くないよー的な展開だけど、
    小説の中くらいこんな甘さは欲しいなと思う。
    善人ばかりではないけど、悪人ばかりでもないよね、世の中って。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-608.html

  • 頑張ってる姿が素敵。

  • シズの「子供と一緒にいたい、離れたくない」っていうまっすぐな想いは眩しいくらい。でも、これはありえない話なの??いい年して身勝手な親、しっかりせざるを得ない子供、自分のことしか考えられない女。リアルにある話だ。こんなにうまく事は運ばないだろうけど。

  • わが家では、長男が中学生の時、次男が生まれた。こんなに面倒見のいい中学生がいたら、どんなに楽か(笑)  保育園探しの前に、この子の戸籍は? なんて、突っ込みたくなるところもあったけど、全体としては、とても好感が持てて爽やかな気持ちで読み終えた。子どもが生まれて、「自分の代から、家族が始まる」という自覚。わたしもそうだったので共感を持ちました。がんばれ、静男くん!

  • 14歳の父の物語。
    自分も未だ庇護の対象でありながら、子を持ち、育てようとする静男。
    子どもが子どもを育てることの困難性は、父親が子どもであること自体よりも、保育所などの公的なサービスが受けられない、私的なサービスには高いお金がかかって払えない、などの親が子どもであること以外の問題が大きいことが描かれていた。

  • 14歳の静男は二学期を目前にして保育園探しに奔走していた。
    母親は離婚して再婚相手の家族と暮らし
    父親は舞台監督でめったに家に戻らないため
    花音さんが失踪した今、5ヶ月の優作の面倒を見られるのは静男だけなのだ。
    しかしどこの保育所に行っても空きがなかったり高かったり
    親と話し合いたいと言われても自分が親だとは言い出せない。
    今日も優作が泣き止まず道で途方に暮れていると
    幼なじみの岸本の彼女である真壁の紹介で
    楠が手伝う預かり所を利用させてもらうことになった。
    父さんも母さんも優作を施設に預けろと言うけれど
    静男はもう家族と離れ離れにはなりたくないのだ。
    撮影:本城直季 装丁:関善之for VOLARE inc.

    14歳の母ならぬ14歳の父です。
    しかも相手は失踪し両親は離婚していて頼れず
    周りには知り合いの子だと嘘をついて
    たったひとりで面倒をみなければならない。
    それでも息子を手放したくはない。

    14歳ってこんなにしっかりしているものなのか。
    しっかりしなければならない環境に置かれているせいもあるけれど
    ただでさえ育児はストレスがたまるだろうに大人すぎます。
    かと思えば自分が高校生になることもイメージできていない。
    とりあえず前向きな形で物語が終わっていますが
    この先の苦労に対して考えが甘すぎる気がしてしょうがないです。

    すべての親が自分の子供にここまでの愛情を注げればいいのに。

  • 夏休みもあと数日。中学2年生の静男は、生後5ヶ月の赤ん坊を負ぶり保育所を探していた。10以上年の離れた花音と恋をして、優作が生まれた。しかし彼女は幼い父子を残し、消えてしまったのだ。もうすぐ二学期が始まる。急がなきゃ。しかし、中学生の保育所探しはどこからも相手にされない。途方に暮れながらそれでも、静男は優作を守ろうとするのだが…。14歳の父、5ヶ月の息子、幼い父子の、家族物語(「Book」データベースより)

    子供が子供を産んで・・・という言葉をよく聞きますが、まさにこの作品の主人公、静男くんは幼い父親です。
    でも当たり前のように自分の子供を守ろうとする、立派な父親なのです。
    幼いわが子・優作を施設に入れようと説得にかかる両親や、周囲の冷たい疑惑のまなざしにもめげず、自分の力で何とかやっていこうとする姿に、思わず落涙。
    時々どうにもならなくて苛立つこともあるけれど、岸本や楠、晴子先生といった、彼に手を差し伸べてくれる人がいるから大丈夫。
    世の中捨てたもんじゃないのです。
    「優作に自分が必要である以上に、自分に優作が必要であること」
    それに気付いた静男君。きっと素敵なトーサマになることでしょう。

    トーサマ、ずっといっしょにいてね。ずっとずっと、ずっとだよ。

  • 最後まで読んだけど、設定に無理がある
    ので今一歩入り込めなかった。

  •  14才の男の子・静男と五ヶ月の赤ちゃん・優作。夏休みの終わりの数日と香音さんとの日々が交互に描かれている。香音さんは失踪。静男の両親は離婚していて、父は留守がち、母は再婚。優作を預かってくれる保育所を探すが、なかなか見つからない・・・。中学生だけれども、静男の両親や香音さんより、静男はりっぱに「親」だなと感じた。しょうもない大人ばかりの中で、協力してくれる友人(岸本、真壁、楠)や晴子先生の存在が心を暖かくする。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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