フリン

  • 角川書店 (2010年5月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784048740616

作品紹介・あらすじ

火遊び、裏切り、そして道ならぬ恋――。結婚後の恋はいけないことなの?『しずかな日々』『るり姉』の著者が、現代のさまざまな不倫の情景を描く、新境地の反道徳小説!

みんなの感想まとめ

さまざまな形の「不倫」をテーマにした短編集は、火遊びや裏切り、道ならぬ恋といった複雑な人間関係を描き出します。各短編では、日常の中に潜む愛憎劇がリアルに表現され、読者は思わず引き込まれることでしょう。...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた本。
    タイトルの通り色んな形の「不倫」が描かれている。
    最も鳥肌が立ったのは2章 シニガミ。

    好きな人を傷つける事は本当にしてはいけないと
    改めて学んだ。

  • ●『葵さんの初恋』
     真奈美は母と、お父さんとは呼べない義父と暮らしている。
     子供の頃よく一緒に遊んでくれた「近所の優しいお姉さん」葵さんと
     義父が一緒にラブホテルから出て来るのを見てしまう…。

    ●『シニガミ』
     友美は夫の浮気が発覚し夫婦関係が倦んでいた時、隣の部屋に元彼の
     明仁が住んでいる事を知る。二人は惰性の様に逢瀬を繰り返す…。

    ●『最後の恋』
     アリスは、光正の会社に出入りしているコピー機の業者だった。
     アリスは不思議な女だった。ファッションにも一貫性がなかったし、
     性格も捉えどころがなかった。
     そんなアリスに光正は恋をしてしまった。
     恋なんていうものは、実に三十年振りなのだった…。

    ●『年下の男の子』
     42歳の谷口さん、一回り年下の同僚の若さが羨ましい。
     そんな彼女が恋をした。息子の友達かっちゃんに…。

    ●『魔法がとけた夜』
     結婚4年目宗太郎は妻あかりが元彼ヤマトが居るフィジーに一人旅
     したいというのを許してしまう。
     しかし、妻と元カレとの関係を不審に思う…。

    ●『二人三脚』
     リバーサイドマンションの管理人兼オーナーの宮崎夫婦は見るからに
     品の良さそうな70代の夫婦。
     しかし、二人は過去に傷を抱える夫婦だった…。


    リバーサイドマンションの住人の6つの『フリン』の短編集
    『フリン』というタイトルから愛憎劇や嫌なドロドロ感があるのでは…と、恐る恐る読み始めましたが、
    火遊び・密通・そして道ならぬ恋…。様々な不倫を描いているのですが、どの作品も普通の日常の中で
    普通の人が、出会った関係が「フリン」だった。
    作者の文体がとってもサラッとしていて、重い気持ちにも嫌な気持ちにもなる事なく
    何故か、不思議な優しい気持ちになれるお話でした。
    『不倫』じゃなくて『フリン』というタイトルにも納得!
    とても読み易く、とても面白かった。

    『シニガミ』と『魔法がとけた夜』が良かったな
    初めて椰月さんを読みましたが、文体が魅力的ですね。

  • 初めて読んだ作家の本。
    タイトルの「フリン」は「不倫」。
    そのタイトル通り、不倫をテーマにした6話からなる短編集になっている。

    同じマンションに住む、主人公少女の少し年上のお姉さんと義理の父親との不倫。
    高校の同級生と不倫する主婦。
    出入り業者の女性と不倫するサラリーマン。
    子供の友人にときめく主婦。
    ちょっと変わり者の妻とその元カレとの不倫。
    マンションの管理人夫婦の不倫話。

    1話が短いからというのもあるけど、多分、文章が読みやすいんだと思う。
    気が付いたらあっという間に3分の2ほど一気に読んでいた。
    それも夢中になって読むという感じでもないのに。
    不倫を扱っている割にはドロドロした所がなく、タイトルをカタカナにしているように、まるでスナック菓子のような軽さを感じる。
    だけど、それが特に不快でもない。
    ああ、こういうもんなんだな・・・と軽く読み進めていく。
    そのままラスト・・・と思いきや最終話で「あれ?このマンション名は・・・」となり、1話完結でなくどうやら登場人物がつながっている話なんだと分かる。
    そして、思ったよりも深い話だったんだな・・・という読後感になった。
    それまで軽いタッチで書いていたから余計、印象に残ったというのがあると思う。
    ああ、わざとこんな風に書いてたんだな・・・と思った。
    そして、見ようによっては結構恐い話だったんだな・・・とも思った。
    ただ、あまりに軽く読み進めたために細かい部分をしっかり覚えるような読書にはならなかった。
    多分、すぐに何だっけ?と忘れる内容。
    私にとっては読み終えた時の読後感、というのが全てという本だった。

  • 川のそばに立つリバーサイドマンションを舞台にした、フリンにまつわる短編集。

    表紙の感じと言い、もっとドロドロしたものを想像していましたが、いい感じに裏切られ、悪くない恋愛小説として読みました。
    初読みの作家さんでしたが、読みやすく、さらっと読了。
    他の作品も読んでみたいです。

    個人的には、隣に住む高校時代の恋人同士が逢瀬を重ねていた『シニガミ』と、息子の同級生に恋心を抱いてしまった『年下の男の子』が面白かったです。

    繋がりを探しながら読むのが楽しい連作短編が好きです。
    でも、冷静に考えると、21世帯のマンション内で、6世帯にフリンがらみのいろいろがあるという設定に、改めて『不倫は文化だ』を思わずにはいられません。苦笑

  • ひとつのマンションの住民たちのお話…
    フリンとカタカナとたいうことでなにかちょっとした意外性を期待していましたが、軽い不倫という感じでした。
    私としては不倫だったらもっドロドロしたのがいいし、恋愛ならキュンキュンしたいから、なんだか消化不良な気分でした…
    あとあまり感情を思い入れる主人公ヵいなかったのが残念。

  • 前に読んだ本も同じアパートに住む住人達の短編集で、この作品も同じマンションに住む住人達の短編集だった・・・。偶然やけど。

    フリン、不倫というと、どろどろした恋愛か?と思いきや、そんなにドロドロもしてなくて。
    息子の友達にドキドキする程度のものもあったり。

    最後に住民達がマンションの定例会で集まる。

    この作家さんは初めて読んだけど、まあ、悪くはないかな。

  • 表紙の雰囲気より軽く読めた。
    年下の男の子がなんだか可愛らしかった。
    結婚後に、あっこれ恋してるって思った時、どうなるんだろう。気持ちは止められないけれど実際に行動するかは価値観の問題なのか。恋愛って個々に事情が違う事だから…
    何が幸せか一概にはわからないものだなと、最後の二人三脚を読み思った。

  • ★購入済み★

  • フリンは文化じゃなくて歴史です。

    ってな事で、椰月美智子の『フリン』

    葵さんの初恋
    シニガミ
    最後の恋
    年下の男の子
    魔法がとけた夜
    二人三脚

    の短編集。

    そこの奥様、淑女さんに是非これを読んで欲しいな

    フリンは文化じゃなくて、歴史なんよなぁと感慨深いくなるそれぞれの話。

    シニガミでドキッとさせられ

    最後の恋で燃え上がり

    年下の男の子でキュンときて

    魔法がとけた夜でスッキリして

    二人三脚で奥深さを知る

    個人的にはフリンは悪いことじゃないと思ってて、それぞれの人生、生き方の歴史じゃと思ってます

    椰月美智子さん初読みじゃったけど、サラッとした印象で心地良かったんで、他の本も読んでみたいな

    2021年37冊目

  • 大人になってからの恋って深いなぁ、若い頃の恋焦がれるとは少し違った、人と人との繋がりなんだなぁと、そんな事を漠然と感じながら読みました。

  • なんか立て続けに不倫もの読んでる・・・なんでやろ・・・
    女性作家特有なんかな・・・

  • 一時の快楽の不倫もあれば、もはや不倫ではなく運命の出会いになる不倫もある(みたいだ)。そう思うと当人にとって不倫は絶対ダメというわけでもなさそうだ。その出会いの代償は避けられないけど。未婚の時は少なからず、誰かを傷付けても新しい出会いに夢中になることもあると思う。でも、結婚した途端にそのリスクはとても大きなものになる。セックスがなければ離婚の決定打にはならないかもしれないが、プラトニックなのもちょっと裏切られた側にはきついかも。でも結婚しても、誰かを好きになることはあるだろうし、ないのも寂しい気がする。「年下の男の子」の谷口さんのがっちゃんへの想いはそういう意味で微笑ましい。
    自分はパートナー以外の人とのセックスを夢想するのにパートナーが知らない誰かとするのは許せないと思うのは何でだろう?だったらお互いにばれないようにやれば、お互いにハッピーなのかも?な〜んて身も蓋もないな。

  • 不倫はだめ。でも人間だもの色々ありますよね。いい意味でも悪い意味でもフリンをさらっと描いている。その中にほんの一瞬救いがあったりする。面白かった。それにしても凄いマンションだな、と。

  • 2016.4.28リクエスト 2016.5.19仮受け挫折

  • ファミリー向けのマンションを舞台にした、連作短編集だ。テーマはタイトルそのまま、フリン(不倫)。
    テーマがテーマなだけにけっこう黒かったりなんとなく後味が悪かったりする物語が多いのだけれど、自分の息子の同級生にちょっとだけときめいちゃうアラフォー母の短編はなんだかほほえましかったな。

  • 装丁が怖かったけど、怖い話は一つだけだった。色んな不倫、良かった。

  • 葵さんの初恋…親友の奥さんが心配だから男が頻繁に尋ねるって無理がある。その挙句そこの娘とデキルってもっと無理。
    シニガミ…これを因果というなら不倫相手の隣の旦那にもバチが当たらなくては不公平。
    最後の恋…世間的にはみっともないのかもしれないけど、おじさんの馬鹿正直さがほのぼのしていて不思議と応援したくなる。
    年下の男の子…おばさんの片想いは儚く消えたが人の道を外さなくて良かった。外した方が話としては面白そうだけど。
    魔法がとけた夜…評価はこの作品。夫婦で話し合うべきなのを避け、疑惑が疑惑を呼び、挙句に自分が不倫する。優しくて理解があるかのように振る舞うも内心嫉妬に焼かれ自滅するありがちなパターン。大切なことほどなかなか口にはできないもの。
    二人三脚…選んだ人生というセリフが納得できない。二人はただ運命に翻弄され、それを受け入れただけなのではないかと否定的に考えてしまう。ババ抜きをして残った二枚のように。

  • なるほど、なあ

    何か読み終わってから、凄く思い溜息出たわ
    何でかね
    軽い気持ちで、タイトルの飾り気の無さに手を伸ばしたけど
    結局わたし不倫気になるんじゃん、と自覚したよね

    溜息に傷ついたわ
    自分の溜息に傷つく程の良心?みたいなもん、まだ残ってたんだな、わたし

    本や話についての感想出るだけじゃないよね
    過去の感情だとか物事の考え方とか、その人の生活と経験なんかが出るよね本読むと
    きついなー

  • 久しぶりに良い短編集に出会った。
    タイトルと表紙におどろおどろしいものを感じていたけど中身はとても充実していた。
    シニガミは若干ホラーめいていたが、年下の男の子はほっこりしたし、最後の二人三脚は涙ちょろり。
    フリンは文化だ!

  • なんだか暗いお話かなと思って読み始めたケド…
    最後のお話 管理人サンの言葉が凄く良かった。2014.3.30

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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