フリン

著者 : 椰月美智子
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年6月1日発売)
3.11
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  • 本棚登録 :128
  • レビュー :43
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740616

フリンの感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだ作家の本。
    タイトルの「フリン」は「不倫」。
    そのタイトル通り、不倫をテーマにした6話からなる短編集になっている。

    同じマンションに住む、主人公少女の少し年上のお姉さんと義理の父親との不倫。
    高校の同級生と不倫する主婦。
    出入り業者の女性と不倫するサラリーマン。
    子供の友人にときめく主婦。
    ちょっと変わり者の妻とその元カレとの不倫。
    マンションの管理人夫婦の不倫話。

    1話が短いからというのもあるけど、多分、文章が読みやすいんだと思う。
    気が付いたらあっという間に3分の2ほど一気に読んでいた。
    それも夢中になって読むという感じでもないのに。
    不倫を扱っている割にはドロドロした所がなく、タイトルをカタカナにしているように、まるでスナック菓子のような軽さを感じる。
    だけど、それが特に不快でもない。
    ああ、こういうもんなんだな・・・と軽く読み進めていく。
    そのままラスト・・・と思いきや最終話で「あれ?このマンション名は・・・」となり、1話完結でなくどうやら登場人物がつながっている話なんだと分かる。
    そして、思ったよりも深い話だったんだな・・・という読後感になった。
    それまで軽いタッチで書いていたから余計、印象に残ったというのがあると思う。
    ああ、わざとこんな風に書いてたんだな・・・と思った。
    そして、見ようによっては結構恐い話だったんだな・・・とも思った。
    ただ、あまりに軽く読み進めたために細かい部分をしっかり覚えるような読書にはならなかった。
    多分、すぐに何だっけ?と忘れる内容。
    私にとっては読み終えた時の読後感、というのが全てという本だった。

  • 川のそばに立つリバーサイドマンションを舞台にした、フリンにまつわる短編集。

    表紙の感じと言い、もっとドロドロしたものを想像していましたが、いい感じに裏切られ、悪くない恋愛小説として読みました。
    初読みの作家さんでしたが、読みやすく、さらっと読了。
    他の作品も読んでみたいです。

    個人的には、隣に住む高校時代の恋人同士が逢瀬を重ねていた『シニガミ』と、息子の同級生に恋心を抱いてしまった『年下の男の子』が面白かったです。

    繋がりを探しながら読むのが楽しい連作短編が好きです。
    でも、冷静に考えると、21世帯のマンション内で、6世帯にフリンがらみのいろいろがあるという設定に、改めて『不倫は文化だ』を思わずにはいられません。苦笑

  • ひとつのマンションの住民たちのお話…
    フリンとカタカナとたいうことでなにかちょっとした意外性を期待していましたが、軽い不倫という感じでした。
    私としては不倫だったらもっドロドロしたのがいいし、恋愛ならキュンキュンしたいから、なんだか消化不良な気分でした…
    あとあまり感情を思い入れる主人公ヵいなかったのが残念。

  • 前に読んだ本も同じアパートに住む住人達の短編集で、この作品も同じマンションに住む住人達の短編集だった・・・。偶然やけど。

    フリン、不倫というと、どろどろした恋愛か?と思いきや、そんなにドロドロもしてなくて。
    息子の友達にドキドキする程度のものもあったり。

    最後に住民達がマンションの定例会で集まる。

    この作家さんは初めて読んだけど、まあ、悪くはないかな。

  • 椰月美智子さんの「フリン」です。椰月さん初読みです。「フリン」って何かの名前かと思ったけど、『不倫』なのね。カタカナにしただけなのね。なーんだ。なにか他の意味があるんだと思ったのに。
    不倫がテーマの短編集。主人公達は同じマンションに住んでいるという共通点があります。雑誌で1編ずつ読むにはいいけど、6話まとめて一冊になるとちとうっとおしいかも~
    『年下の男の子』と『魔法がとけた夜』はまだうっとおしくないかな。『魔法がとけた夜』は最後に主人公が逆転ホームラン打ったみたいにすかっとした。すっごくイヤな女だったもん。よく言った。
    最後の話はいらなかったんじゃないかな。こんな話、初対面同様の人達に話す人いない。しかも、いい話とも思えん。この夫婦がいやな人たちとも思えないが、それでもなんか変な人たち~。ちょっと気持ち悪い。

  • 一時の快楽の不倫もあれば、もはや不倫ではなく運命の出会いになる不倫もある(みたいだ)。そう思うと当人にとって不倫は絶対ダメというわけでもなさそうだ。その出会いの代償は避けられないけど。未婚の時は少なからず、誰かを傷付けても新しい出会いに夢中になることもあると思う。でも、結婚した途端にそのリスクはとても大きなものになる。セックスがなければ離婚の決定打にはならないかもしれないが、プラトニックなのもちょっと裏切られた側にはきついかも。でも結婚しても、誰かを好きになることはあるだろうし、ないのも寂しい気がする。「年下の男の子」の谷口さんのがっちゃんへの想いはそういう意味で微笑ましい。
    自分はパートナー以外の人とのセックスを夢想するのにパートナーが知らない誰かとするのは許せないと思うのは何でだろう?だったらお互いにばれないようにやれば、お互いにハッピーなのかも?な〜んて身も蓋もないな。

  • 不倫はだめ。でも人間だもの色々ありますよね。いい意味でも悪い意味でもフリンをさらっと描いている。その中にほんの一瞬救いがあったりする。面白かった。それにしても凄いマンションだな、と。

  • 2016.4.28リクエスト 2016.5.19仮受け挫折

  • ファミリー向けのマンションを舞台にした、連作短編集だ。テーマはタイトルそのまま、フリン(不倫)。
    テーマがテーマなだけにけっこう黒かったりなんとなく後味が悪かったりする物語が多いのだけれど、自分の息子の同級生にちょっとだけときめいちゃうアラフォー母の短編はなんだかほほえましかったな。

  • ●『葵さんの初恋』
     真奈美は母と、お父さんとは呼べない義父と暮らしている。
     子供の頃よく一緒に遊んでくれた「近所の優しいお姉さん」葵さんと
     義父が一緒にラブホテルから出て来るのを見てしまう…。

    ●『シニガミ』
     友美は夫の浮気が発覚し夫婦関係が倦んでいた時、隣の部屋に元彼の
     明仁が住んでいる事を知る。二人は惰性の様に逢瀬を繰り返す…。

    ●『最後の恋』
     アリスは、光正の会社に出入りしているコピー機の業者だった。
     アリスは不思議な女だった。ファッションにも一貫性がなかったし、
     性格も捉えどころがなかった。
     そんなアリスに光正は恋をしてしまった。
     恋なんていうものは、実に三十年振りなのだった…。

    ●『年下の男の子』
     42歳の谷口さん、一回り年下の同僚の若さが羨ましい。
     そんな彼女が恋をした。息子の友達かっちゃんに…。

    ●『魔法がとけた夜』
     結婚4年目宗太郎は妻あかりが元彼ヤマトが居るフィジーに一人旅
     したいというのを許してしまう。
     しかし、妻と元カレとの関係を不審に思う…。

    ●『二人三脚』
     リバーサイドマンションの管理人兼オーナーの宮崎夫婦は見るからに
     品の良さそうな70代の夫婦。
     しかし、二人は過去に傷を抱える夫婦だった…。


    リバーサイドマンションの住人の6つの『フリン』の短編集
    『フリン』というタイトルから愛憎劇や嫌なドロドロ感があるのでは…と、恐る恐る読み始めましたが、
    火遊び・密通・そして道ならぬ恋…。様々な不倫を描いているのですが、どの作品も普通の日常の中で
    普通の人が、出会った関係が「フリン」だった。
    作者の文体がとってもサラッとしていて、重い気持ちにも嫌な気持ちにもなる事なく
    何故か、不思議な優しい気持ちになれるお話でした。
    『不倫』じゃなくて『フリン』というタイトルにも納得!
    とても読み易く、とても面白かった。

    『シニガミ』と『魔法がとけた夜』が良かったな
    初めて椰月さんを読みましたが、文体が魅力的ですね。

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