- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048740784
作品紹介・あらすじ
横浜市郊外。第二子誕生を控え、子ども時代に育った実家を取り壊して、その土地に新しくマイホームを建てる計画が進んでいた。猫の額ほど狭い庭には一本のくぬぎの木があり、ふと子ども時代を思い出した彼は、木肌に三つ傷を付けた。見ようによっては顔に見えるその傷が原因だったのか、木は彼に語りかけはじめ、やがて-。デビュー作『化身』で評価された圧倒的な筆力で、世界の不穏な揺らぎを紡ぎだす。日本ホラー小説大賞大賞受賞第一作。
感想・レビュー・書評
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ミステリーと勝手に勘違い。
そっちだったか!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怖いというよりも、なんだか悲しいお話でした。
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ファンタジーかと読み始めたら
ホラーだった -
2010年読了。
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最期まで静かに淡々と進んで行く感じが
単純に私好みではないと言うだけでの評価なので
決して面白くないという訳にあらず。
でもなんとなく
こういう話だったら探せば内容の似たものがいくつでも有りそうな…。 -
僕のホラー小説の歴史、1冊目であるホラー大賞受賞作『化身』の著者の受賞第一作。
前作同様、雰囲気から僕の好きなものだった。
この感覚を言葉で表すのは難しいんだけど、強いて言うならば、
客観視でもなければ感情移入して入り込んでいるわけでもなく、物語の世界のさらに奥で展開を見守っているような、そんな感じ。
神聖な雰囲気が上手いこと効いて、美しさや哀しさ、おぞましさが際立っていた。 -
宮ノ川さんの作品は、月の光のイメージ。静かに妖しく、怖い気もするけど、美しく、哀しい。
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横浜市郊外。第二子誕生を控え、子ども時代に育った実家を取り壊して、その土地に新しくマイホームを建てる計画が進んでいた。猫の額ほど狭い庭には一本のくぬぎの木があり、ふと子ども時代を思い出した彼は、木肌に三つ傷を付けた。見ようによっては顔に見えるその傷が原因だったのか、木は彼に語りかけはじめ、やがて―。デビュー作『化身』で評価された圧倒的な筆力で、世界の不穏な揺らぎを紡ぎだす。日本ホラー小説大賞大賞受賞第一作(「BOOK」データベースより)
うーん、何もかもが中途半端。
主人公と父親との確執も、幼くして死んだ弟がなぜああいった形で甦っていたのかも、クヌギを切られた後の弟の状態も、よくわからないままに話が進んでいってしまったので「なんだかなぁ」という読後感。
ラストも特にカタルシスを感じる事もなく・・・。
ホラー大賞受賞者の、受賞後第一作目らしいのですが、ホラー大賞受賞作は面白かったのかなぁ? -
デビュー作の「化身」が良かったので今回も期待して読みました!
何だかファンタジックなんですが、
なかなか残酷な話だよね。
終わり方が好きでした。 -
自然を壊して次々に宅地を増やしていった宅地の一角で育ち、今は家庭をもって少し離れた団地で暮らしているのが主人公の私。
2人目の子どもを宿した妻と子どもと暮らしているが、自分が育ち両親が亡くなった今は廃屋同然になっている自分が育った家に新居を建築する計画が進んでいる。
その古びた家がある宅地に樫の木が大きく育っている。
樹液に寄って来るクワガタを捕ろうとその樫の木に鉈で傷をつけたが、そこから始まる不気味な経験。
それは、自分の記憶から消えていた弟の存在、弟の魂がその樫の木に入り込み、自分が来るのを待っていたのだ・・・・・