at Home

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1094
レビュー : 233
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741361

作品紹介・あらすじ

そこは人がほんとうに帰るべき場所なのだろうか?ふぞろいで歪つな4つの家族とそこに生きる人々。涙と冷酷と波乱を存分にたたえたエンタテインメント小説。

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎さんのエッセイで、すごく好きで新作を心待ちにしている作家さんとして挙げられていたことから本多さんを知りました。

    私にとってはこれが初本多さんです。
    まず、最初の「at Home」で完全にやられた。詐欺師に空き巣に偽造屋、イビツすぎるけど確かにある、家族の絆。

    圧倒され、魅了され、憑かれたようにページを捲れば、次の「日曜日のヤドカリ」の敬語親子が可愛いすぎてキュンとし…

    伊坂さんが好きって言うのが、よく分かります。イビツでも、血の繋がりがなくても、お互いを思い合う気持ちさえあればこんなにもあたたかい。

    他の作品も読んでみたくなります。

  • 久しぶりに触れたけど
    やっぱり本多さんの作品が好きだ!と再確認。

    “家族”をテーマとした4つの短編集。
    どれもこれも陳腐なありきたりな家庭ではなく、ちょっとワケありの家族が主人公。
    そんな中にも家族の温かさ、優しさが溢れていてしんみりと胸を打たれた。

    お気に入りは最後の「共犯者たち」

    家族は共犯者、ってなんと素敵なんだろう

  • 日常では見過ごされがちな家族の素晴らしさが、いびつな家族を描くことによって浮かび上がってくる良作。

  • 「村上春樹チルドレンの優等生」と豊崎社長から呼称される本多孝好さん。うん、確かに彼の文体の心地よさに惹かれ、これまでほとんどの作品を読んできてます、私。(#^.^#)

    で、なぜか読み逃していた旧作の「at Home」。
    娘が、文庫を買ったよ、面白かった、と電話で教えてくれたので読んでみたのですが・・・。

    ほぉ~~っ(#^.^#)と驚いたり、嬉しくなったり。
    これまで読んだ作品の中で一番好きみたいです。

    中編が4作。
    どれも“家族”の話なのだけど、それぞれかなりの訳あり家族でした。

    「at Home」…これが一番印象に残ってます。
    主人公は淳坊と呼ばれる“長男”。中卒後、印刷所に勤めながら、実はパソコン絡みのあれこれ偽造に関わっている。父はいわゆる空き巣で、たまに応挙なんて持って帰ったりして淳坊から足がつくから、と怒られている。母、中学生の妹、小学生の弟も、かなりきな臭い一家なのだけど、実は・・・と続く展開が巧いです。

    淳坊はもちろんだけど、小学生の弟(ゲームに熱中する引きこもりかと思いきや、人生への割り切り方&頭の良さが実に面白い。女の子にももてるみたいだし。)がいいんですよ。

    後半、私としてはもうちょっと違う展開でもよかったんじゃないの、と思ったりしたけど、(筋を進めるためにちょっと乱暴な持って行き方だったかな、なんて)それでも楽しく読めました。

    これって、今年の夏に映画化されるんですね。(驚)
    主演が竹之内豊ってあったから、お父さんが彼なのかな。
    映画を観るかどうかは微妙かなぁ。
    お母さんは誰なんだろ。・・・今、検索したら松雪泰子だった。いいかも。(#^.^#)

    その他、
    「 日曜日のヤドカリ」…小学生の娘・弥生さんとその義理の父、二人で過ごす日曜日にモト父親が介入?? 
    同級生を拳固で殴った弥生さんに、それだと自分が怪我をする、今度は肘を使うか、せめて拳固にタオルを巻いてください、と言うお父さんが素敵です。(#^.^#)

    その他は「リバイバル」「共犯者たち」

  • 最近文庫化されていたのを、図書館で発見して借りました。
    家族ものに弱いのだけど、今回は標題作が一家そろって犯罪者の家族だったので、どんな話かと思っていたけれど、母が誘拐されて、父と僕と弟で身を挺して助けに行く(妹には心配をかけないため言わない)、血の繋がらない家族の温かいつながりの話でした。(血がつながっていないことは最後にネタバレ!)
    他の三作も、決して平穏な道を歩いてきたわけではない主人公たちの話で、明るくはなく社会の暗い部分も映し出しているのだけれど、それでもその家族のつながりは、あたたかい。
    この前映画「そして父になる」を観た時も思ったけれど、家族って血だけじゃなくて、時間と相手への思いやりが積み重なってできていくものなのだな、と思った。

  • 家族の絆をテーマにした4つの話。
    どの話に出てくる家族も、離婚してたり血は繋がってなかったりと一般的なスタイルではなくて、時には崩れそうだけども、確かにそこには何かしらの絆がありました。

    後半に行くほど暗めの話だったせいもありますが、前半の話ほど面白かったかな。
    一話目『at Home』はまず設定がエンターテイメント的。この家族の話だけで一冊ほしい(笑)
    二話目『日曜日のヤドカリ』は終始敬語の親子にほっこりでした。

  • 面白いけど、設定にビックリしました。

    元気な時に再読しようと思います。

  • とっても良かった。「at Home」と「共犯者たち」は特にハラハラしながら読んだ。面白かった。

    血は繋がっていてもいなくても、家族という脆そうで強い絆や、協力プレイの上手さはは本物だった。あとは、どんなことがあってもとにかくおうちに帰ること。それが家族の絆を保ち続けるために必要なんだなぁ。

    この本は各話の親父の「情けないながらもなんだかんだでカッコいいところ」に注目すべきだと思う。

  • 語り口の軽さとテンポの良さですらすら読める本多孝好作品。本書も著者特有のテイストを感じる小品が集められている。表題作の「At Home」が一番面白かった。「日曜日のヤドカリ」も甲乙つけがたい出来だが、「Story Seller 2」で読んでしまっていたので今回は飛ばし読み。

  • 最近ハマっている本多作品。今回は家族の話がテーマですが、4編ともいわゆる普通の家族ではない。

    ・at Home
    表題作。
    一つ屋根の下に暮らす5人は誰も血が繋がっていない。父の窃盗と母の結婚詐欺で生計を立てているというとんでもない設定。
    だけど絆を感じさせる。母のピンチをみんなで一丸となって救う様は本物の家族より家族らしい。
    主人公と妹(という設定の子)が結ばれるラストは驚愕でしたが、絆で結ばれていた家族に血のつながりが生まれてさらに強くなったということなのかな。

    ・日曜日のヤドカリ
    昔一度どこかで読んだはず。
    子供のいるシングルマザーと結婚した主人公が娘となった少女と絆を深めていく話。

    ・リバイバル
    サラ金からの借金を背負い、老いた身体に鞭打って働く男が主人公。
    男は借金をチャラにしてもらう代わりに外国人の女との偽装結婚をすることになる。女は子供を身ごもっており、言葉も通じないが、一緒に暮らすうちに心を通わせるようになる。
    浅田次郎の作品を彷彿とさせる。主人公が我が子を大切にしてやれなかったぶん、女のお腹にいる子供に想いを馳せていたりして切ない。最後は離れ離れになるラストだけど、主人公が別れた妻と話をするところで終わっていて、少し暖かくなる。

    ・共犯者たち
    主人公の男性は普通に妻と子供がいる。うだつの上がらない父は主人公の母と離婚をして家を出たが、ある日ひょんなことから出逢い、年に一度だけ会っていた。
    そんな中、主人公は妹の子供を預かる。妹の子供は身体中にあざがあり、妹の虐待が疑われたため、主人公は別居している妹の夫に子供を渡してしまう。
    しかし虐待していたのはその妹の夫だった。
    妹の子供を取り戻すために、主人公は父と手を組み家に侵入を試みる。そこへ母もやってきて手を貸す。
    一話目とは違い、血のつながりがありながらも離れていた家族が、何かの危機をきっかけに再びまとまる話。

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著者プロフィール

本多 孝好(ほんだ たかよし)
1971年、東京都生まれ。弁護士になるため慶應義塾大学法学部に入学したが、大学4年生の時、同じ学部の金城一紀に小説執筆を依頼されたことがきっかけで、作家を選択肢に入れる。弁護士になるか迷っているさなかの1994年、「眠りの海」で第16回小説推理新人賞を受賞し、作家となることを決心。
以降、1999年『MISSING』で単行本デビュー。
2008年短編集『FINE DAYS』に収録された『イエスタデイズ』が映画化されたのを皮切りに、『真夜中の五分前』、『ストレイヤーズ・クロニクル』、『at Home』など映画化された作品多数。その他代表作として、『MOMENT』など。

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