レヴォリューションNo.0

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.60
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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741408

作品紹介・あらすじ

停学明けの一週間ぶりの学校で、僕らを待っていたのは、「第一学年団体訓練開催のお知らせ」だった…。ザ・ゾンビーズ結成前夜を描く、シリーズ、完結篇。

感想・レビュー・書評

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  • ゾンビーズシリーズは、始まりが終わり。
    この本は終わりだけど始まり。
    これから彼らの伝説が始まるんだと思うとワクワクしたくなるところですが、終わりを知っているだけに、常に心の奥には切なさが。
    それがあってこそのゾンビーズ。大好きです!

  • ゾンビーズ最終作。そして始まりの物語。
    私の知っていた打たれ強く、おかしな信頼を持てる賢くないからこそ持てた知恵の数々を内包した彼らとは違い、何とも初々しい?彼らが見られてなかなか良かった。
    停学を解かれ久々の登校時、親しい顔なじみたちと小突きあいながら始まった憂鬱になりきらない朝の教室で担任から伝えられたのは強制参加の“団体訓練”の報せだった。体力も思考力も、一番大事な意志の力まで奪われていく過酷な合宿の本当の目的を知って始まる、初めての“グレイト・エスケイプ”。

    『なにかが間違っているのに、それが当たり前みたいになっていたら、そのままにしておいちゃいけないんだ。間違ってるぞってちゃんと声を上げたり、間違いを気付かせるために行動する人間が必要だと思うんだ。』

  • 2時間。
    ちっちゃい世界のおっきな話

  • 「三年後か五年後か分からないけど、とにかく、学校を出たあと、もしかしたら猿島がいないことをさびしく思う日が来るかもしれないって、さっき思ったよ。」

    このワンフレーズを読んで、初めてこの人とは痛みを共にした人じゃないと思い。一気に面白味が失せていった。今作は無理やり完結するためなのだろうか今までに無く面白味がない。確かに1年の時に行った赤城山の研修旅行。面白おかしく書いてあってもなぜか覚めてる自分がいた。

    マンキーに本当の意味で逆らい殴られた人間にしか分からないが、何年経ったって嫌な思いでは嫌な思い出だ。体には無数の後遺症が残り、今でも苦しみを感じる。でも、彼は逆らっていないそれだけのことをされていないからこんなワンフレーズが書けるんだろうなぁ……自分の母校をさんざん酷評しているが彼にとったら良い思い出なのかもしれない。羨ましい限りだ。

    今回ほど醜い作品に感じたのは今までになかった。懐かしい学生生活をけなされているようで、かなりムカッとした。逆らいも出来ず行動も出来なかった人間と、あのマンキーに逆らい満足感を経て卒業した人間では根っこに抱えているもんが違うような気がする。

    今回は自分が否定されているようで本当に嫌に思えたなぁ~まぁ、ゾンビーズシリーズから脱皮して新境地の作品に期待したいですね~

  • 彼らの始まりの物語。
    まだまだゾンビーズ以前のおはなしです。

  • 大好きなゾンビ-ズシリ-ズの完結編。でも、これは完結編ではなくてプロロ-グ。
    そうかあ、この話があったからこそ後のゾンビ-ズがあるんだなあ。

    このシリ-ズを読むと、元気が出て、少し切なくて、高校時代に一緒に馬鹿ばっかりやってた友達の顔を思い出して、懐かしくて温かい気持ちになる。

    ただ、金城一紀さんの作品はどれも最高で大好きなのですが、他の作品に比べると、この作品は今一つ物足りなかったのは事実。
    いつも感じる爽快感や切なさ、やりきれなさ、熱さ、温もり、そういうものが他の作品に比べるとあと少し伝わってきませんでした。

    でも、やっぱり金城一紀さん、大好き。
    悩んだり落ち込んだり、ちょっとくさくさした時にはいつも彼の作品を読み返してパワーや新たな発見を貰っています。
    これからもずっと追っていきたい作家さんです。

  • 「僕」は、名前を書けば入力できる、落ちこぼれ高校に入学した。
    「僕」が入学したとき、学校は例年の2倍の人数を入学させた。
    人数を2倍にはしたが、教室はそのままだ。だから、教室は常に満員電車の用に、ごった返している。

    学校がなぜ、例年の2倍の人数を入学させたのか、「僕」たちは気づくべきだったのだ。

    ****************************

    画が浮かびやすい文を書く人です。
    映画を見ている感覚になり、すいすいと読みやすい。本を読まない人でも、読み易いのではないでしょうか。
    中身は、青春!って感じです。
    私の学校にも暴力教師はいましたが、あそこまで鬼畜ではなかった。
    そして、今の時代に合わないのか、最近元気がないと噂に聞きます。
    「ざまぁみろ」とまでは思わないけど、「かわいそう」とも思わない。
    現実なんてそんなもんです。

  • とうとう完結してしまった…。

    ゾンビーズは、置いてきた青春をながめているようだった。
    自分の中にある強い気持ちや、意思や、そういうものを噛み殺しながら高校生活を過ごしてきたから、彼らを見ると本当に羨ましく感じる。今でも、そう思う。

  • ゾンビーズの原点ということで、
    わくわくしながら読みました。

    うーん、ちょっと期待し過ぎたかしら。
    暴力シーンがやや目立ち過ぎたかしら。

    もうちょっとバカバカしいほうがいいなと思います。
    で、ぐっとくるところではぐっとくる。
    No.3月みたいにね。

  • 始まりのはなし。
    “始まり”のトリガーは、本当に些細なこと。

    完結編ということですが、私のには始まりにしか思えない。だって読み終わった後、彼らの冒険譚がまた始まってしまうのだから。

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著者プロフィール

1968年埼玉生まれ。慶應義塾大学法学部卒。1988年「レヴォリューションNo.3」で第66回小説現代」新人賞を受賞。2000年『GO』で第123回直木賞を受賞。

「2020年 『映画篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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