からまる

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048741736

作品紹介・あらすじ

もがき迷いながら"いま"を生きる7人の男女たちが一筋の光を求めて歩き出す-。視点が切り替わるごとに、それぞれが抱える苦悩や喜び悲しみが深まってくる。からまりあう男女を描いた、7つの連作集。

感想・レビュー・書評

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  • 脇役で出てきた人が次の短編の主人公になるみたいな連作短編のフォーマットって誰が最初に発明したんですかね
    昔からあったのかな〜?
    ミステリーばっかり読んでたから全然わかんないや

    中身はだいぶ違うけど同じフォーマットの連作短編を読んだばっかりだったので「飽き」が先にきちゃったです
    なんかごめんなさい

    • 辛4さん
      こちらこそごめんなさい~
      こちらこそごめんなさい~
      2022/07/03
    • ひまわりめろんさん
      辛4さん
      おはようございます

      レビューに書いた通りの状態でなにか正当な評価が出来てなかったな〜
      なんて思っておりますので、またあらためて千...
      辛4さん
      おはようございます

      レビューに書いた通りの状態でなにか正当な評価が出来てなかったな〜
      なんて思っておりますので、またあらためて千早茜さんチャレンジしてみたいと思ってますよ!

      またおすすめあったら教えて下さいね
      辛4さんは自分の新たな読書の扉を開けてくれる先導者なんで!
      よろしくお願いします
      2022/07/04
  • 7人の男女たちが今をどう生きるか…迷いながらもそれぞれの立場からどう行動したら自分らしくその後を過ごしていけるのか…取り巻く人々に影響されながらストーリーが展開していく…7編の連作短編集。

    まいまい)公務員の武生と武生の元を訪れる彼女(葛月さん)
    ゆらゆら)武生の同僚の田村と友人の華奈子
    からまる)武生の上司とその家族
    あししげく)武生の姉とバイト先のお客さんの篠田
    ほしつぶ)武生の甥、蒼真と謎の老人(大原さん)
    うみのはな)蒼真の家庭教師華奈子と家族
    ひかりを)総合病院の女医葛月さんと患者の大原さん

    千早茜先生の作品を読んだのは3作目、「魚神」からの本作だったので、いきなり現実に引き戻された感じがしました(汗)。読み終えてから表紙を見るとまた感慨深いです。7編どれもよかったけれど、「からまる」の文章が印象的だったので引用します。
    『たとえ口喧嘩でも関わりたかった、無関心よりずっとましだからと妻は言った。きっと、いくつになっても人は寂しいものなのだろう。人は人に関わっていないと、自分を保っていられない。一人でねじれて絡まって、動けなくなってしまうのかもしれない。』
    ここに全てこの作品で伝えたいことが書かれていると感じました。人は誰かと関わることで成長し一歩を踏み出すことができる、これから先の一期一会に期待したくなる作品でした!

  • 千早茜さんのオムニバス短編集。
    タイトルの『からまる』は第三話の章題でもあるが、物語全体の登場人物たちがからまる様でもあり、心のからまる様でもあるのかなと思った。
    私の中での千早さんランキングとしては上位が『男ともだち』『正しい女たち』とグレー〜ブラック寄りの作品。本作は中位で、『プティー・フール』や『さんかく』に近く、ブラックさが少ないマイルドな作品。

    以下、各章の感想レビュー。
    ・第一話 まいまい
    役所勤めの武夫と、武夫の部屋に通う葛月さん
    教養がないと見せかけて、医者であり、蝸牛や膝蓋腱反射の豆知識を隠し持っている葛月さんがかっこよくて好き。

    ・第二話 ゆらゆらと
    『まいまい』で印象が悪かった田村と、同性愛者である華奈子の女同士の愛と友情。
    田村視点で描かれるが最初の印象は払拭されず、かえって華奈子が美しく映る。やはり私は鎧を纏った強くて戦う女性がタイプだ。

    ・第三話 からまる
    『まいまい』で主人公だった武生が働く福祉介護課の係長とその妻とのぎこちない関係。妻の不倫相手の娘と話したことで妻との関係性も快方に向かっていくという流れ。
    この係長、休日は釣りで外出してくれるし、妻のご機嫌取りうまいし、料理できるし、仕事は公務員だから安定しているし、旦那偏差値は相当高めのはずなのに、それでも妻に不倫されてしまうのは本人としてはやりきれないよな…と思う。長年夫婦をしていると、妻が不倫しても、目を瞑って再び手を取り合うことができるのだろうか…?係長、いい人すぎるよ。

    ・第四話 あししげく
    篠田はきっと口だけで終わるだろうなって思う。
    籍を入れる気もないのに簡単に子どもを産めなんて、最悪な人だ。
    物語と全然関係ないが、「あししげく」の後に続く言葉って、「通う」以外に見たことない。それと、昔は商売人はムカデを殺さなかったっていうのは初めて知って、勉強になった。

    ・第五話 ほしつぶ
    『あししげく』の主人公である恵(武生の姉)と篠田の間に生まれた息子の蒼真が主人公。
    第四話での予想(↑篠田はきっと裏切る)が外れた(笑)ちゃんと結婚して父親なったんかい!でも蒼真に対して「自分と似ていない」を明言しないのは何か裏にありそうではあるな…。

    ・第六話 うみのはな
    全七話の中で一番心に残ったお話。
    『ゆらゆらと』の華奈子が男性を好きになれない理由が明かされる。幼少期に両親を火事でなくし、実父の友達であった現在の両親に引き取られた華奈子。華奈子への妬みから、ライターで脅し、男性に対する恐怖心・嫌悪感を植え付けた血の繋がらない兄。
    p220〜222
    "お互い気になってたまらないのに、どうして目を逸らせなかった。だから、わたしたちは憎み合うことにした。それ以外に適切な感情を見つけられなかったから。そう、決めたんじゃない。なのに、なんでいまさら"
    "戻ってきてわたしを罵って欲しかった。なのに、何もかもかなぐり捨てて泣くことも怒ることもすがりつくこともできない。それをして拒否されてしまったらもう終わりだってわかっているから。計算高い自分に吐き気がした。兄の嫌いな笑いを浮かべて挑発して、いつまでも兄を引きとめておきたいのだ。たとえ、憎しみしか向けられなくても。特別な関係があると思い続けたい。見栄っ張りで結局自分が一番好きな醜い女"
    この華奈子の屈折した感情が切なくて寂しい。
    意識しすぎた感情は憎しみへ変容する。そして、憎しみの執着は意に反して強力である。華奈子が過去のトラウマと憎しみの執着から解放されて、自由で幸せな人生を送れますように…。

    ・第七話 ひかりを
    『まいまい』で出てきた医師である葛月さんが、『ほしつぶ』で出てきた酸素ボンベの大原さん、その奥さんの交流を通して、自分の中の死生観と向き合うお話。大原さんの生命力は本当にかっこいい。確かにこんなおじいちゃんが3回も奇跡の生還を果たす姿を目の当たりにしたら、勇気を貰えそうな気がする。葛月さんが生きることに対しての前向きな気持ちに一歩踏み出せたこと、武生にもう一度逢いたいという純粋な気持ちに向き合えたこと、本当によかった。

  • タイトルの通り、からまり、繋がっている物語。
    そして…これまた短編ごとの、ひらがなで書かれたタイトルの通り、それぞれの悩みやもがきが やさしいテイストで描かれている。

    外から一見しても分からない悩みだけど、実は現実もこうやって人間は内面で色々と悩み、進んでいるよね。

    なんだかほんのりと元気づけられました。


  • 装丁に興味がわき人が赤い糸でえらいからまってるなぁと思いながらどんな内容かなぁと手にとった本。
    ほんとにそのとおり。
    からまっていた。
    7つの話はみなそれぞれ登場人物が誰かと誰かが関わっている
    その人と人との関係が絡まっていた。
    この展開が、わたしは面白かった。

  • 関係し合う男女は相手の一部分しか知らない
    私たちは相手の何を見て判断しているのだろうか
    出会いはタイミングであり必然であると感じるお話だった
    それぞれの話には軟体動物がモチーフになってるのだが、ひとつだけどうしても共感できない話がありそのモチーフとなる動物がムカデだったので納得した

  • 表題と表紙の通り、見事に絡まり合った人間模様。
    自分で自分を追い込み一人で捻れてがんじがらめになった、不器用な男女7名の連作短編。

    付き合い下手で感情を表にさらけ出すことが苦手。
    だからつい感情を抑えて自分の内面を誤魔化して笑ってしまう…そういう時って私もあるある、と共感した。
    そしてこの不器用さがとても愛しく思えた。
    悩める7名が自分の中で、各々の納得のいく答えを見つけていくラストの爽快感がたまらない。
    私も華奈子のように情熱的なフラメンコを踊りたくなった。
    千早さんのこの手の連作短編はとても好き。

  • 千早茜さんの短編を初めて読んだ。
    7人の人の単純ではない繊細すぎる部分がえがかかれた話。脇役で出てきた一人一人に順番にスポットライトが当てられていく。

    タイトルの「からまる」から恋愛小説だと思って読んだが、恋愛部分はありながらも人間小説というか、どれも人間味が強い話だった。
    みんな繋がっていて、絡まっている感じがおもしろかった。

  • --もがき迷いながら〝いま〟を生きる
             7人の男女たちが一筋の光を求めて歩きだす--

    ♣ まいまい
     公務員の武生の部屋には野良猫みたいな女がやって来る…。

    ♣ ゆらゆらと
     あたし、田村はいつも男に軽く扱われる。
     落ち込んだ時、いつも話を聞いてくれる華奈子に会う…。

    ♣ からまる
     腹が立っても不満を言えない。
     自分がぶちまけてしまった残骸を見るのが苦手
     妻が不倫をしたという…。

    ♣ あししげく
     息子の誕生日のケーキを用意しながら、彼を授かった頃の事を思い出す…。

    ♣ ほしつぶ
     教室の金魚を殺してしまった理由を話せない僕・蒼真
     旅先の海岸で老人と会い星の砂を貰う…。

    ♣ うみのはな
     あの男には近寄って欲しくない!
     実家に帰る時、真っ赤なマニュキュアで武装する私・華奈子…。

    ♣ ひかりを
     女医である私・葛月は、一人の老人が座っているのを見掛ける
     その老人は大原という名で、病院では有名だった…。

    七編からなる連作短編集
    第一話の主人公武生から、関係のある人が七話でゆるゆると紡がれてゆく。
    物語の語り手が、話ごとに移り変わってゆく。
    自分で思っている自分と、他人から見た姿がそれぞれ異なって見える。
    心の中でこんなにも足掻いていたのかと…。

    自分は孤独でいいのだ。人と深く関わるのは面倒と思っていても、
    やはり人は一人では生きて行けない。
    誰かに寄り添いたい…。
    皆、どこかで絡まってるし、どこかで絡まる相手を求めている。

    誰もがきっと、しっかり向き合うと自分自身が壊れてしまいそうな事を抱えてる。
    普段は蓋をしたり、見て見ぬ振りが出来ていても
    ふとした瞬間、それらは滲み出てやられてしまう。
    自分の脆さや弱さをスルスルと描写していた。

    皆が、少しだけ光に向かって行った。

  • 角度が、立場が変わると全然違って見えてくる。当たり前なのに、日々の中ではなかなか気づけない事。客観的に見せてもらって色々な事に気付く。
    実際自分が置かれる状況ではなかなか出来ないかもしれないけど、せめて違う角度があるという想像力だけは失わないようにしたい。

    人生のステージ的なものが一緒なのか、おじさんの章に一番揺さぶられた。

  • たとえば赤ペンの深い色、臙脂色とも呼べるし、ワインレッドとも言える。色んな呼び方がある。世界には色んな見方がある。

    七人の男女の視点から眺める世界。

    女医と不思議な関係になった役所勤務の男性。
    役所勤務の男性にフラれた役所でバイトする女性。
    浮気した妻と暮らす、釣り好きな役所の課長。
    役所勤務男性の姉が学生結婚して出産したときの記憶。
    役所勤務男性の姉の息子がクラスの金魚を殺した理由。
    同性愛者だと話す傷を抱える女性。
    役所勤務の男性の部屋に出入りしていた女医。

    それぞれが身近な人との関係や、生きることと死ぬこと、悶々とした気持ちを持ったまま日々を過ごしている。
    表情に乏しい人もいる。でも、表にださないからといって感情がないわけではない。色んな生き方がある。

    ---------------------------------------

    しがらみの多い社会生活のなかですれ違ったり重なったりする関係の男女の群像劇かな、なんて思いながら読んだ。
    ざっくり言ってしまえば群像劇なんだけど、赤ペンの色を臙脂ともワインレッドとも呼べると小学生が言ったり、色んな生き方があると夫を亡くしたばかりの奥さんが話したりしていて、この部分はずっと忘れないだろうなという場面がいくつもあった。

    死生観に触れつつ、生きることの定義がわからないと言って、自分の名前を呼んでくれる人に会いに行こうとするラストもとてもよかった。
    迷って、祈って、進む。死も生の一部だ。

    (家庭教師として教えている子が金魚を殺した、という情報を自分の家族に話してしまうのは守秘義務違反かな、と思った)

  • 連作短編。

    地方公務員武生と彼が拾った女の話…まいまい
    派遣社員田村は、武生を想う…ゆらゆら
    武生の上司と、妻の浮気相手の娘の話…からまる
    武生の姉と、バイト先の客篠田の話…あししげく
    金魚を殺しちゃった小学生蒼真の話…ほしつぶ
    田村の友人、蒼真の家庭教師華奈子の過去…うみのはな
    総合病院の女医葛月と患者の大原さんの話…ひかりを

    見事にからまっています。笑
    つかみどころのない各主人公たち。
    でも、話はとてもきれいで、好感が持てる。
    男性は、ゆるっとしたタイプが多く、女性は、気が強く、自分で生きていこうとするタイプが多かったかな?
    (田村はちょっと違ったけれど)

    初読みの作家さん。
    とっても気になりました。
    他の本も読んでみたいです。

  • 読み始めたら、想像していた以上に惹きつけられました。連作短編集。複雑に登場人物が重なりあい、時間軸も絡まりあっていた感じでした。短編自体は、登場人物の抱えている心の闇のようなものを軽くする話が多かったです。筒井と蝸牛をペットとしている女性の話が一番印象的でした。「まいまい」と「ひかりを」が好きでした。

  • 生きるとか死についてとか、めんどくささと淋しさと煩わしさとかがたくさん詰まっていた。
    誰かと関わる事、一歩踏み込んだ間柄になる事、強がりと諦め、自分の中での矛盾
    生きるって難しい。

  • 登場人物が少しずつずれて、主人公がバトンタッチしながら進む連作短編集。最初の「まいまい」が、ラストの「ひかりを」につながり、ぐるりと一周して終わる。
    主人公は皆、不器用な生き方をして苦しんでいるが、やがて救いが訪れてほっとする。反面、他の作品に比べると毒が少なく、やや物足りなさも感じた。

  • ひととひとって目には見えないけど複雑に絡まりあってる。年齢も性別も違う7人が複雑に絡まりあう短編集。うまく感想を書けないけど、心地良い文体で非常に読みやすくすらすらっと読めた。華奈子が好き。2012/019

  •   主人公の天窓のあるベッドルームにやってくる女性。空を見ながら横になれるうれしさがよくわかる。彼女の生死と向き合う難しい姿勢は前半で描かれた
    ものからすると意外なものだった。
     
     ふたりの再会のシーンがとてもいい。

     何に対してもどうでもよくて、深くかかわりたくないと思いながら生きてきた男性が、
    その女性に再会することで変わったところに心がじんわりする。
    そこは他の人の語りだけで、直接のシーンがなかったのが残念。
     

  • なんだか、魅力的な女性の話の間に、魅力的でない男性の話が挟まっているような印象の一冊だった

    フラメンコを習う華奈子がダントツで好き
    女友達との関係性、交友、想いに切ない想い出が蘇る

    •まるで10代から20代の◯◯みたいな友達
    田村はいつも携帯を気にしている。磁石でもついているのかと思うくらい肌身離さず持っている。いつでも恋をしていて、そしていつでもその人のことでいっぱいいっぱいになる。胸と脚を強調した流行りの服を着こなして、顔も可愛くて、大卒で本当は頭もそこそこいいのに、どこか欠乏した雰囲気がある。だから、男の人に警戒される。そして、予想
    通り相手にどっぷり依存してしまうから男に逃げられる。

    •器用な振る舞い
    やっぱりもてるねえ。あたし、勉強になった。だって華奈子、最後まで誰に対してもにこにこしながらきちんと話聞いてあげていて。傾聴っていうの?まさにあれをこの目で見た感じ。私が駄目なのは自分のことばかり相手にわかってもらおうとするからなんだね。
    心の底から感じいったという顔をして何回も頷いていた。
    田村はわかっていない。優しくできるのは何の関心もないからだ。ずるいわたしは自分がどんな風に笑い、どんな甘い声をしているかよく知っている。相手の気分を損ねないようにやんわりと線をひくやり方も。

    •互いのすれ違う思い
    田村は気付きもしない。真っ正直に何でも話してきて、何でも聞いてくる。
    わたしは思いの全てを口にだしてしまう田村とは違う。けれど、たまにあのまっすぐさが羨ましくなる。わたしが小器用に覆い隠してしまったものを、あの子はむきだしにして生きて、どんなひどい目にあっても求めることを恐れない。ふらふら頼りなく見えてあの子はわたしよりずっと強いのかもしれない。時々、そう思う。

    ★すごくよくわかる
    女の子と戯れているのは愉しい。けれど、それは余裕のある愉しさだ。我を忘れるような昂りも、のめり込んでしまう恐怖もない。わたしは本当の意味ではレズビアンではないのだろう。けれど、性のかたちに枠などないとも思う。男性に触れられたくないと思う気持ちは確かにある。女の子とふわふわ笑っていられるなら、それでいい。

    美味しいものを食べて、綺麗な服を着て、趣味の時間を大切にして、でも自分磨きのための学習は怠らず、いい気持ちで毎日を過ごす。男性と関わると苛々する。どうしてもあの男を思いだしてしまうから。そうなると、感情のコントロールがきかなくなる。わたしは自分を乱すものとは交わりたくはない。

  • このからまらせ方はすごいと思った。
    美容院でアシスタントの子がたまたま持ってきてくれた一冊だったけど面白かった。
    なんやかんや第一話のまいまいが一番良かった

  • それぞれの登場人物が絡まり合う短編集。

    重々しく、生々しく、人間らしい。
    そんな千早茜さんの産み出す世界観が心痛くも、どこか安心させられて心地が良い。

    ☆3.8

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著者プロフィール

1979年北海道生まれ。2008年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。09年に同作で泉鏡花文学賞を、13年『あとかた』で島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で渡辺淳一賞を受賞。他の著書に『からまる』『眠りの庭』『男ともだち』『クローゼット』『正しい女たち』『犬も食わない』(尾崎世界観と共著)『鳥籠の小娘』(絵・宇野亞喜良)、エッセイに『わるい食べもの』などがある。

「2021年 『ひきなみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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