- Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048742474
作品紹介・あらすじ
借財がかさみ、首が回らない。亭主や奉公先の無体にこれ以上耐えられない。そんな人は、回向院裏の『浜之湯』に祀られた小さなお地蔵様にゆくとよい。そうすれば「とんずら屋」が、舟で逃がしてくれるという-。隅田川の船宿『松波屋』、一門で営む裏稼業。昼は船頭、夜は逃がし屋、その正体は女性!?ヤバい奴ほど、恰好いい。痛快時代活劇。
感想・レビュー・書評
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出生に大きな秘密を持つ弥生。伯母が女将をしている舟宿で、男装して船頭として働いている。だが、舟宿「松波屋」は仮の姿、その実は「とんずら屋」という依頼者を逃がす裏仕事をしていた。
様々な依頼をこなし、男前船頭として働く弥生(弥吉)だが、その「秘密」を知る者達から狙われて…。
弥生の出自や、その身を狙う者、守ろうとする者、それぞれの思惑が渦巻いて読むのがハラハラする。弥生の健気さに読まされる。 -
お家騒動、恋あり、冒険あり、姫を守る一途な従者あり。最高。
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「自分は関係ない」と言い張っても、お家騒動に巻き込まれてしまう。
シリーズ化されているようなので、続編も楽しみです。 -
たぶん、時代の持っているの生活感などが薄いせいか、はいりこめなかった。語彙も貧弱に感じてしまった。
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とんずら屋稼業もチームもので面白いし、身分を隠したお姫様をめぐる敵か味方かのハラハラ感も面白い。
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「とんずら屋」
昼は船頭、夜は逃がし屋
おもしろかったです
ラストだけちょっと、自分が期待したのと違い残念 -
面白かった。
この作者の話の構成が好きです。
登場人物と話の根幹の一本筋、環境、状況が丁寧に描かれている。
きちんと一冊で説明しきっているのに、まだ続けることもできそうな話の流れが、なんでこんな話を書けるのだろうと羨ましくなります。 -
船宿「松波屋」の裏の稼業は「とんずら屋」…人気の船頭の一人「弥吉」の正体は実は… 結構夢中になって読めたが、やはりこの時代に男装はきついんじゃないかなー、とか余計な事がつい浮かぶ…。この終わり方だと続編あるのかな。
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夜逃げ(とんずら)を手伝うのが裏稼業の、船宿「松浪屋」。その女将お昌の姪の弥生は、近江小国藩主の血を継ぐ跡継ぎとして生まれたが、藩主の隠し子として、鎌倉の縁切寺「東慶寺」で隠れて育った。12歳になった弥生が命を狙われたため、身分を隠し「松浪屋」へやってきた。弥吉という名で、女であることも隠し、男姿で舟頭として働く。小国の藩主のお家騒動のなか、弥生の命を奪おうとするもの、弥生を利用しようとするものから守ろうとするとんずら屋の仲間立ちの奮闘ぶり。
弥生のイケメンぶり、兄貴分の啓治郎、若様の丈之進、やり手の女将、船宿の主人市兵衛・・・キャラがそろっていて、テレビドラマになりそう。ライトな時代物。