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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784048838863
作品紹介・あらすじ
戦争があろうが、会社がつぶれようが、恋人にふられようが、どうせあなたは死んでしまう。その前に考えるべきことを考えてみよう。好評の哲学エッセイ集。
みんなの感想まとめ
死という普遍的なテーマを通じて、人生の意味や価値観を問い直す哲学的エッセイは、読者に深い思索を促します。著者は、常識に縛られた生き方から解放され、自らの価値観を持つことの重要性を伝えています。特に、離...
感想・レビュー・書評
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先生。どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのでしょう?
哲学の研究者である中島義道氏のもとには、死にたいという願望を持つ若者が数多く訪れるという。そんな彼らの一人から上記のような問いが発せられた時、私たちは何と答えられるだろうか。
「死」というものがもつ退廃したイメージを「普通」の人々は嫌悪する。「死」について語る事すらもタブー視される。自殺願望を持つものは社会においては「不健全」だとみなされれる。
しかし「死」は確実に迫りくる未来である。誰にとっても。では「死」から目を逸らす事に何の意味があるのだろう?
以前から疑問に思っていた。人が死ぬことをなぜいちいち「亡くなる」などと婉曲的に言うのだろう。その人は「なくなった」のではない、「死んだ」のである。「死」という言葉を使うだけで眉をひそめられる社会とは何なのだろう。
死ぬことだけを見つめて生きる。それはおかしな事なのか。
さらに言えば私たちにとって生まれた事さえも自分の意思ではない。自らの意思で生まれてきた人など一人もいないのだから、全ての人間は「生まれさせられた」のである。そんな世界で生きることに固執することは、何の意味があるのか。
筆者の中島氏は考え続けている。
健全に没落することを若者にすすめ、自らは半隠遁して生活している。この世界が基本的には辛いことばかりだという事を知っている。哲学という道を選んでしまったが故の問いに悩み続ける。
※ところで話は別なのだが、本書を読んでいると中島氏が哲学について論じている中で、「時間」という概念が非常に大きな意味を持っていることに気づく。これは僕自身も以前から考えていた事で、人間が価値観や善悪の観念を持つ上で「時間」という要素が果たした役割はとても大きいのではないかと考えていた。アインシュタインが相対性理論で「時間」の概念を大きく変えて見せて、科学を根底から変えてしまった事を考え合わせると、「時間」は科学と哲学の双方に大きな影響を与えているファクターなのだ。
なぜ死んではいけないのか。中島氏は考えつづける。以下本書帯から引用。
「なぜ死んではいけないのか。答えは唖然とするくらいない。なぜ死んではいけないのか、ぼくにはわからない。生きていることが辛い、これからますます辛くなるだろう、ときみは言う。そのことはどこまでも真実だから、『そうではない』とぼくはいえない。」
生きることは素晴らしい、と爽やかな顔で語る「健全な」人々に僕は問いたい。生きることは辛いことばかりではないか、と。生きていればきっと良い事があるなんて無責任な事は、僕は口が裂けても言えない。人生は辛いことばかりで、幸せなことなど僅かである事に気付いてしまっているからだ。
考えて抜いた末に中島氏は結論を下す。以下同引用。
「ぼくはただ沈黙してきみが死なないことを祈るだけだ。なぜか。なぜならぼくが悲しいからだ。そうだ、それだけなのかもしれない。それで十分ではないか。きみが死んだら、ぼくは悲しい。だから、死んではいけないのだ。」
きみが死んだら、ぼくは悲しい。だから、死んではいけないのだ。
理由はそれしかない。しかしそれ以外に何があるのだろう。「生きていれば良い事ががきっとあるから」なんて笑顔で語る人の言葉よりも僕はこの言葉の持つ重みを感じつづける。
中島氏は自らの文章を「毒をまき散らすような本」と言う。そうかも知れない。いや、きっとそうだ。この人は哲学を盾に好き勝手書き散らしているだけなのだ。
そんな気がしなくもない。哲学者ではない僕には判断はできない。
できないので、とりあえず本書中で印象に残った中島氏の台詞を記しておく。
「ひきこもりの大学生の息子を殺したい」と相談に来た父親に対し中島氏は酔いに任せてこう怒鳴る。
「子を産んだだけでも親は罪なのに、そのうえ殺すとは何ごとだ! あなたは息子を絶対に殺してはならない。たとえ、あなたが彼に殺されようとも殺してはならない!」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色々と身も蓋もない。
それが生きるということか。 -
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哲学
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ちょっとこの人の本に飽きてきた。
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ここまで究極的なエゴイズムを選択して生きる人がいるであろうか。読み終わりの感想は、その言葉に尽きる。離人症気味な人、というか、自分自身の世界観を強く持つ人には是非読んでいただきたい。強く共感するにちがいない。こう言った考えを持つ方と知り合えば、きっと分かりあえる部分は多いのであろう。しかし、皮肉なことにもその離人的な性質上、私たちは出会うべきではないのである。こういった本を通して各々が孤独に考えることが最良であるのだ、と確信した。
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『どうせ死んでしまう・・・私は哲学病。』(2004)
多くの人がこの本を読んで「共感した」「すっきりした」という感想を抱く。それは、この本によって私たちが知らず知らずのうちに常識に脅迫され、常識に怯え、常識に縛られて生きていることを確認できるからではないだろうか。
非常識ともいえる中島氏の人生観。しかし、それは決して無知で恥知らずな人生ではなく、むしろ、この世の中を十分に分析し、体感したからこその、真実のみを語ることのできる人生だ。全ての引き籠りは悪であり、恥じるべき行為であるという常識、固定観念。私たちはなぜ、引き籠らないのか。それは、世間から白い目で見られたくないからではないか。私たちは、誰に教わったでもなく、いつしかから、引き籠るような奴は世の中のクズだという常識の虜にされているのではないか。
だが、もちろん、常識も生きていくにはある程度は必要なことだろう。引き籠りの中には許しがたいものもあるだろうし、本書でも正しい引き籠り方とそうでないものとが述べられている。つまり、常識に捉われることで私たちは言いようのない息苦しさを感じるとともに、それによって生きることができるともいえるのではないか。誰もが中島氏のように半隠匿した生活、本心に近い生き方ができるわけではない。「どのように、真実と折り合いをつけて、常識と付き合っていけばいいのか」それが私にとっての哲学である。 -
大多数の人はこれを読み、こんなの甘えだ、逃避だ。と理解は示さないだろう。そして少数の人はそれを知りながら、理解されてなるものかと思い、大多数の人はまた、それに怪訝な顔をするだろう。
私の代弁の様に読んだ。もし自殺を考える人がいるならば読むべきだ。しかし、本当に自殺を望む者は出来れば、目次の2番までで終えることをお勧めする。
その先は少数の人間の、答えを探し続けなければならない、答えの出ない50歳を過ぎた末路である。
勉強しようと思えた。多くの面において。 -
「友情、努力、勝利」とか本気でのたまってくる人からすれば、ここに載ってる人たちはなんてウジウジと思い悩み、またそれに酔ってる馬鹿なんだろうと思えるかもしれないが、時には立ち止まってこういう風に思いを巡らせてみるのもいいのかもしれない。どうせ死んでしまうんだから、って実はポジティヴなメッセージなのかも。
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「死」から逃げるために、定言命法でいきる道を選んだ
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凄いな。
こんな自分と似た人がいるとは。 -
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自殺することは自分を救うこと の1つの方法、解決策なんだなぁとしみじみ思った。
世の中はそれを 逃げというけど。 -
どうせ死んでしまう…。共感できる人にしかオススメできませんが、少しだけ、頼もしい気持ちになります。自分はひとりじゃない、というそういう感じの。
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いろんな雑誌や文芸誌に寄稿したエッセイや、論文を寄せ集めたもの。他の中島先生の本に書いてあることと同じようなことが書いてある。言ってることがすごくよく「わかる」。でもそんな自分が嫌だったりもする。人生に疲れたときに読むと楽になれる本。
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高校生のときに貪るように中島さんの本を読んでいましたがそのいちばん初め。そろそろ文庫かなと思いながらついに買ってしまいました…。
誰かの書いたことがそのまま自分の中身と一緒だった。数少ない経験。 -
積読中。中島さんは有名な哲学者です。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
中島義道の作品
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