オリンピアン、108年目の夏: Stay Gold、ATHENS2004

著者 : 増島みどり

• KADOKAWA (2004年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[まさみちさんの感想 · 2010年5月22日]

アテネオリンピックでの日本人アスリートに焦点をあて、メダリストだけではなく、期待され出場は果たしたものの結果を残せなかったアスリート、さらには期待されながらも出場さえ叶わなかったアスリートへの代表選考前・代表選考後・オリンピック直前・オリンピック直後・オリンピックが終わってという各区切りでのインタビューとそれらの期間を通した長期取材によってまとめられた一冊。アスリートそれぞれのオリンピックがそこには明確に描かれている。個人的に特に興味をもったのは、それぞれのアスリートは当然ながらそれぞれの考えや心理状態をもち、それぞれの練習方法を実践しているのですが一点だけ全てのアスリートに共通していることがありました。それは、「自分のためだけに、オリンピックを戦うことなどありえない。自分のためだけに厳しい練習を乗り越えることなど決してできない」ということです。当たり前のことではありますが、高いレベルでそれを実践できるからこそ彼らは輝いているのだと思います。