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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048839723

作品紹介・あらすじ

36人の36通。達人の手紙術。とかく手紙は難しい。文章の達人が、思いを込めて伝えます。

感想・レビュー・書評

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  • 豪華な36人の作家の手紙による共演

    いやあ、おもしろかった
    何がって?
    さまざまな手紙のシチュエーションが、笑ってしまう
    例えば・・・

    申し込まれた借金を断る手紙
    隣家の庭から張り出した小枝の苦情を言う手紙
    友人に貸した一万円を返してもらうための手紙 などから

    人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙
    エイリアンさまへの手紙
    巨大人魚と太っちょバードへ など人間でないものへの手紙まで

    しんみりとしたものからSF的なもの、ぞっーとするミステリー的なものまで
    サクサクと読めた

    大好きな奥田英朗さんの
    「一方的に自作小説を送りつけてきたファンへの手紙」
    には爆笑した
    上手に持ち上げ持ち上げ、いい気持ちにさせておいてスルリとかわし、編集者の遠藤さんに押し付けてしまった小技
    さすがです 奥田さん

    しかし、笑いはこれで収まらなかった
    角田光代さんの
    「編集者に宛てた借金申し込みの手紙」
    くどくどとスランプに陥っている言い訳を書き連ね借金を頼む相手が、またまた遠藤さん

    まさか同一人物ではなかろうに
    編集者には遠藤さんという姓が多いのかなと笑ってしまった

    西田俊也さんの
    「旅立つ前に久しぶりにばったり会った昔の彼女への手紙」
    映画のワンシーンのようで、すてきだった



  • 近頃手紙を書かない。すべてメールだ。しかし3月は別れの季節、メールでは伝えきれない思いもあるのではないだろうか。そんな様々な状況を想定し、第一線で活躍する作家36人が、手紙を書くとどうなるか?例えば「人間でないことがばれて出て行く女の置き手紙」・・・なんだこの手紙!?思わず言ってしまいそうになるタイトル。これは気になる。実在する人物への手紙と、完全な架空の手紙が入り交じり、ショートショートのようで楽しい。

  • 面白い一冊でした。
    好きなのは
    「タイプだと思った相手に交際を申し込む手紙」(中村うさぎ)ストレートに好意を示しつつ、相手に逃げ場も提供しているテクニック!
    「一方的に自作小説を送りつけてきたファンへの手紙」(奥田英朗) 相手の気持ちを傷つけないようまく編集者におしつけて行くテクニック!
    「エイリアンさまへの手紙」(五條瑛)ただ好き!という気持ちがガンガン伝わる。
    「親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙」(角田光代)言いにくく、いたたまれないがやむを得ない気持ちがガンガン伝わる。けど残尿感とか書いてるあたり、貸してもらえるか不安。
    他にも意表を突くもの、ジーンとくるものなど様々な手紙がありました。ふと手紙を誰かに書いてみたくなったけど、字の汚さに涙。

  • とっても面白いです。自分の好みがよくわかる。小説家さん発掘にもおすすめ。
    以下好きだったもの。

    申し込まれた借金を断る手紙(楡周平):文体が好き!
    エイリアンさまへの手紙(五條瑛):かわいい!ひめくりカレンダーのくだり。
    マンション管理人が住民に騒音を注意する手紙(酒井順子):詮索好きの、でも悪気のないお節介な管理人、が目に浮かびます。手紙を受け取って赤面する高木さん、も目に浮かびます。
    親しくしていただいている(と自分が思っている)編集者に宛てた、借金申し込みの手紙(角田光代):文体が好き!
    旅立つ前に久しぶりにばったり会った昔の彼女への手紙(西田俊也):口調と風景がすてき。
    亡き兄を送る手紙(歌野晶午):さすが、上手い。こういうの大好き。
    卒園する息子へ(松久淳):ときめく!
    十三歳になった未来の孫へ、日記とともに託す手紙(豊島ミホ):なんでもない手紙だけど、切なくてきゅんとしました。

  • 所蔵したい本です。
    文面が参考になります。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99007415

  • これは勉強になるし為になったし、面白い!!

  • 915.6
    過去に読んだかも…

  • これちょっとおすすめです。

    ・タイプだと思った相手に交際を申し込む手紙
    みたいに、ちょっと身近?な状況のものや、
    ・人間でないことがばれて出て行く女の置手紙
    のような、完全ファンタジー★な状況のものまで、たくさんの手紙が載っています。
    ・亡き兄を送る手紙
    のように、ミステリちっくなものもあり、、
    ・植物転換手術を受けることを決めた元彼女へ、思いとどまるよう説得する手紙
    のようなものまで、、とにかく、色々載ってます。そして、ひとつひとつが濃い。

    切なかったのは、別れた元妻に「子供に会わせてほしい」と伝える手紙。
    便箋何枚かに、ものっ凄い「思い」「人生」のようなものが溢れてるようなかんじがしました。

    ・マンション管理人が住民に騒音を注意する手紙
    等、ちょっと笑っちゃうようなものもあり、
    そして、
    ・13歳になった未来の孫へ、日記と共に託す手紙
    ・遠い日に逝った父への手紙
    なんかにはちょっとほろりとしたり。

  • いろんな手紙。いろんな気持ち。
    作家さんによってさまざまな感覚が味わえた。

  • 36名の作家さんが色々な時と場合の手紙を書きました…。

    手紙を読むのも書くのも楽しいものです。
    文章を書く力のある方が書く手紙はまた格別!
    センスの良いお手紙が書きたいなぁ。
    未来へまだあったことのない人へ手紙を書く発想もおもしろいと思いました。

  • 上手に手紙が書ける人になりたい

  • 36人の作家の手紙。
     
    ほんの数ページで、ひとつの世界を作る。 
     
    意表をつく「エイリアンさまへの手紙」(五條瑛) 
    あははと笑える「デビュー前夜への自分へ送る手紙」(伊藤たかみ)&「卒園する息子へ」(松久淳)
    『シャングリラ』のモモコさん登場、「性転換手術を受けたいあなたへ」(池上永一)
    女の子として共感する「十三歳になった未来の孫へ、日記とともに託す手紙」(豊島ミホ)&「遠い日に逝った祖父へ」(野中柊)
    ラストでひんやり「亡き兄を送る手紙」(歌野晶午)
    評論家の倉本四郎氏にあてて書かれた「亡き友への手紙」(北方謙三)

    が好みでした。

    あ、普通に使えそうな文面もたくさんありましたよ!
    手紙の書き方Howto本としてもいけます☆

  •  作家が様々なシュチュエーションで手紙を書いている本。
     リアルな話もあれば、小説のようなものもあります。

     *有栖川有栖*池上永一*伊藤たかみ*歌野唱午*江上剛*逢坂剛*大島真寿美*奥田英郎*角田光代*川端裕人*菊池秀行*北方謙三*小池真理子*五条瑛*古処誠二*小林紀晴*近藤史恵*酒井順子*佐藤正午*豊島ミホ*中村うさぎ*中村航*新津きよみ*西田俊也*楡周平*野中柊*蜂飼耳*日向蓬*姫野カオルコ*星野智幸*枡野浩一*又吉栄喜*松久淳*素樹文生*森絵都*盛田隆二

     の豪華ラインナップ。

     が、…
     文庫でかった方がよかったな。一つ一つは面白いし、はずれはなかったので、よい本なんだが…。なんか読んだという達成感にかけるのだ。
     うむむ。
     昔、何かの本で、出そうと思ったけど出さなかったレストランへのクレームというのを村上春樹の本で読んだ。なんか、あれほどの密度があるものがなかったのが、敗因か。

     結論、手紙って難しいww

  • 思ったより,あっさりしたものでした。手紙ってそういうものなのかな?

  • たくさんの作家さんがいろいろな場面や状況に対する手紙がずらりと載っています。


    最初はあんまり期待していませんでした。


    でも状況などを読んでいるだけでも面白いし、特にマイナスの気持ちを伝える場合の文章がとても面白くて、これなら読んだ方も気分悪くならないかなと思ったり、余りにも丁寧過ぎて笑うしかないかなと言うものもあったり。


    余り考えずに読めるとても面白い本です。これ実際に送った手紙なのかな?そうならすごいなぁ。

  • 様々なシュチュエーションの手紙が36通載っています。
    真面目なものからありえない設定のものまで実にさまざまです。
    個人的に気に入ったものは以下の通り。
    中村うさぎ氏の「タイプだと思った相手に交際を申し込む手紙」。
    気遣いたっぷりでうまく、実際に使えそうな気もしました。
    奥田英朗氏の「一方的な自作小説を送りつけてきたファンへの手紙」。
    面白いです(笑)。
    しかも、さり気なく責任を別の人に押し付けてるのがすごいです。
    有栖川有栖氏の「友人に貸した一万円を返してもらうための手紙」。
    さりげなく、しかも嫌味なく催促してるのがすごいです。
    実際に使えそうだなと思いました。
    歌野晶午氏の「亡き兄を送る手紙」。
    すごいです。
    手紙なのに掌編作品を読んだような気分になりました。
    満足度は★★★☆☆。
    作家さんの書いた手紙は短いながらも物語のように感じました。
    こんな手紙が書けたら素敵だろうなと思いました。

  • 借金の申し入れを断る手紙、ファンレター、苦情の手紙、別離の手紙、恋の手紙、頼み事の手紙、励まし、哀悼、未来への手紙…などなど。さまざまな作家がいろんな楽しい表題で手紙を書いてくれていて、なかなか洒脱でひねりの効いたユーモアややんわりくるんだ諷刺などで「なるほど〜〜」と「ものの言い方」を教えてもらったような(笑)参考にさせてもらいました☆

  • 2007.2 「読者から交際を申し込まれたが、事情があり、それを断る手紙」を寄稿

  • なかなかおもしろかったです。本当に誰かにあてて手紙を書いている人もいたし、手紙という形式を取った作品になっている人もいたし。人間でないことがばれて出て行くときの夫への置き手紙というのがぐっときたなあ。

  • 2009年3月16日(月)、読了。

  • いろんなパターンで書かれた作家の手紙。巧いなぁと思いつつ、笑ってしまったりも。面白く愉しめる1冊でした。

  • <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048839721/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/219lEouRutL.jpg" alt="作家の手紙" style="border:none;" /></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4048839721/yorimichikan-22" target="_blank">作家の手紙</a><br />(2007/03)<br />有栖川 有栖<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048839721/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>巧みな手紙の書き方は、文章のプロに学ぶ!
    催促、苦情、お願い事。とかく手紙は、書きにくい。言いにくいことをうまく伝える方法は? 後腐れないような言い回しはないだろうか? 悩んだときは、文章のプロの見本に学ぶ。文字で思いの丈を伝える一冊!</strong></p></blockquote>
    手紙の著者たちはこんなラインナップである。
    <blockquote><p>有栖川有栖 池上永一 伊藤たかみ 歌野晶午 江上剛 逢坂剛 大島真寿美 奥田英朗 
    角田光代 川端裕人 菊池秀行 北方謙三 小池真理子 五條瑛 古処誠二 小林紀晴 近藤史恵
    酒井順子 佐藤正午 豊島ミホ 中村うさぎ 中村航 新津きよみ 西田俊也 楡修平 野中柊 
    蜂飼耳 日向蓬 姫野カオルコ 星野智幸 
    枡野浩一 又吉栄喜 松久淳 素樹文生 森絵都 盛田隆二</p></blockquote>
    手紙が書かれるシチュエーションはさまざまで、実生活に即したものもあれば想像の世界のものもあるのだが、どちらにしてもそれぞれに人間性が現れていて興味深い。

  • 結構面白いです。
    お金を返して欲しい場合の、催促の手紙の書き方、とか、笑えます。
    さすが、作家と思う手紙が盛りだくさん。

  • 2007.09. やっぱり、作家さんは文章が上手だ(当たり前だ)。こんな風な手紙を書けたら、なにかが違うんだろうな。と思いながらも、普通の文通が身の丈にあってると再確認したり。

  • 有栖川先生のしたたかさに苦笑し、エイリアンに向ける純粋な気持ちに笑い、北方先生の男の友情溢れる手紙に涙する。ショート・ショートと言っていいようなストーリー性に溢れるものばかりで、スパッと読めるし得した気分です。(兄に当てた手紙と、工事現場で働く人に当てた手紙のどんでん返しが好きです。)

  • 誰かに宛てた架空の手紙をテーマに、36人の作家が書いています。気軽にすらすら読める。そしてやっぱり、作家は手紙を書くのがうまい!『エイリアンさまへ』と『亡き兄を送る手紙』が印象的だった。笑えるのも、しんみりするものもあってなかなか面白い◎

  • あっという間に読めてしまうので、暇つぶしには最適です。アタマもそんなに使わないし(笑)。

  • 手紙。もちろん、いろんな手紙があるっていうのはわかってるけれど。うん。<br>
    枡野浩一さんの手紙は本物なんでしょうか?読んでいて切なく、哀しくなってしまいました。

  • 短いからさくっと読める。いろいろな状況を想定して作家が書いている手紙。個人的には一番最初の、「去って行った恋人に送る手紙」と、一番最後の、「十三歳になった未来の孫へ、日記とともに託す手紙」が好き。なんかほのぼのしてる。
    「隣家の庭から張り出した小枝の苦情をいう手紙」「マンション管理人が住民に騒音を注意する手紙」という苦情の手紙をいやみっぽくなくて面白かった。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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