過不足のない言葉で、現実を的確に切り取った短歌。なにげない表現ながら中津昌子にしか選べない言葉の選択が冴えわたる。こんなにも複雑な日常。抒情はおさえればおさえるほどに透き通る。
1955年9月、京都府生まれ。かりん所属。歌集『風を残せり』『遊園』『夏は終はつた』『芝の雨』『むかれなかった林檎のために = For the apple which was not peeled』。 「2021年 『歌集 記憶の椅子』 で使われていた紹介文から引用しています。」