ROCK’N’ROLL SWINDLE 正しいパンク・バンドの作り方

  • 角川書店 (2009年1月30日発売)
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  • 本 ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048850117

作品紹介・あらすじ

ギターが弾けなくてもバンド結成! トラブル続出でも目指すはフジロック! 乙女な作家「野ばら」が築き上げたイメージをかなぐり捨て、パンクロッカーとしてサクセスするまでを描ききった、虚実交錯のメタ小説!

感想・レビュー・書評

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  • バンドを始めるのは、なんだかんだやっぱり楽しい。
    できもしないのにギターを買う。
    なんなら初めてちゃんと楽器屋に行くくらいなのに、分かってますよばかりに平静を装って試奏したり。
    メンバーとの初顔合わせ。
    ミーティングと称してファミレスに集合、気づけば雑談ばかり、それがまた楽しかったり。
    初めて一緒に音を出した時の探り合いや興奮。
    うまく回り出して意気込んでくると、メンバーそれぞれの覚悟やほんのちょっとした事情による行き違いで微妙な空気が流れたり。
    そして、初ライブ。
    そんなこんな、バンドをやることの醍醐味がいっぱい詰まった、体験的ノンフィクション。
    付録DVDによる、ライブ映像もありがたい。

  • 圧倒的に面白い!
    まるでポゴダンスのように軽快な文体で、DRAWERSのメンバーが活き活きと語られる。
    著者の文章は初めて読んだのだが流石三島由紀夫文学賞候補者作家。

    アンプを通してでてくるギターの轟音の快楽やバンドを通じて演奏の快楽を得ていく描写などを読者に追体験させていく筆致は見事というほかない。

    付属のDVDには本書のハイライト部分である新宿LOFTのライヴが収録されている。

    読後に鑑賞すれば瑞々しく描かれていたバンドメンバーに再会する喜びを味わえる。

  • バンドの野ばら。

  • やっぱり私は、パンク野ばらちゃんが大好き。ロリータ野ばらちゃんも好きだし、野ばらちゃんの描く恋愛小説も好きだけど、やっぱりパンクな野ばらちゃんが、いちばん、最高。

  • パンクは青春の一ページ。
    パンクは男のローマン。
    パンクは依存する。
    パンクはセックスより過激。
    パンクはピンク。
    パンクは共通世界。

  • 勝手に中島らもに捧げたくなった。
    人の書いた本捧げてどーするって話だが。

    この本のおかげさまで、某有名パンクバンドを扱ったバカ売れ少女漫画への異和感がやーーーっととけたよ・・・。誰しもがいろんな理由を言っていたけれど、私自身の理由は「バンドの話のくせに、音楽に関するシーンが少なすぎる」
    これにつきる!!!
    「生き方がパンクじゃない」(勝手なあたしのパンクのイメージです)
    恋愛ばっかしてんじゃねーーー!!

    わかんないですよ。コードの話やアレンジの話や、「ららららーーーー」とか書かれたって、全くわかんないんですよ。
    でもね、いいんですよ。
    なんとしてでも、作者が伝えたかった、っつーことが伝わってくるから、いいんです。
    それで、こっちもわかるんです。
    そういうもんなんです。

    真剣にオンガクと自分のペースを考えた時に、メンバーの軋轢、そりゃ出るだろ。
    某漫画の皆さまが仲良すぎるのは、変!!!

    泣けました。
    非常に泣けました。
    これがノンフィクションでもフィクションでもどっちでもいいんです。
    素晴らしい。その一言につきる。

  • 野ばらさんが実際に行っているバンド活動の、
    記録のような小説になっている。
    なので実際に起こったことがそのまま描かれる。

    付属のDVDにライブ映像が入っているので必見。
    いつかライブにも行ってみたいけれど。

  • 作家、"嶽本 野ばら"を説明するときに、どうしても映画化された「下妻物語」、あるいはデビューエッセイ「それゐぬ」や小説「ミシン」を例にあげてしまう。しかも、私がたまたま近年手にした「変身」という作品は、僭越ながら、それ以前の作品のようなパンチがなく、過剰さを排除して焼き直した感じがして、今一つだな~と思っていた。
    そこにこの小説、否、ノンフィクション、はインパクトあったし、野ばら魂健在!と知り、嬉しくなりました。

    本書では、これまで築いた小説家としてのポジションなど、まったく無視、否、むしろ、かなぐり棄てて、ミュージシャンになろう、パンク・バンド(決してヘビメタでもポッポスでもありません!)を真剣にやろう、と決意した、というところから始まり、First Liveを実施するまでをノンフィクションで綴っている。
    「青春に年齢制限はないぜ。不自由な大人たちよ。その頭、叩き割ってやる。」と本の帯にあるのだけれど、人生を掛けた真剣勝負、魂のシャウトが、読みながら聴こえてくるよなライヴ感に溢れた筆致に、こちらも一気読みを余儀なくされます。

    誰が何をいつやってもいいじゃない?やりたいこと、やろう。ただし、真剣に!と思える、元気がでる一冊。

  • 実録小説の様な雰囲気です。DVDも付いていておとくっちゃあお徳。

  • パンクに正しさを求めた結果ですよ!これが

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著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

嶽本野ばらの作品

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