不思議系上司の攻略法(3) (メディアワークス文庫 み 2-3)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.87
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本棚登録 : 214
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048862547

作品紹介・あらすじ

クリスマスも近づき始めた初冬。メイド喫茶メイプル・ホームに、くだけた物腰の男が現れた。真夜の実兄で、石峰家と袂を分かった男、裕。彼は自身が興したネット販売専門のベンチャー「ラムシーク」のサイトリニューアルを、ケーイージーの真夜たちのチームに依頼しているのだという。しかし肉親との仕事にも拘わらず、真夜の表情は固い。彼女は過去、裕から共に家を出ようと持ちかけられた時、断ってしまったという負い目があったのだ。ぎこちない兄妹を心配する健二は-。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第3弾。真夜のキャラが完璧すぎてリアルじゃないという点はあるけれど、概ね楽しく文章を読むことができた。「うらやましいぞコンチキショー!」と文章を読んでいて感じるけど、梶原の仕事への頑張り、真夜さんへの献身的な態度は真夜さんがだんだん梶原にデレていくのも当然の流れかと思う。真夜さん的にはこれだけ自分のためにやってくれたらうれしくなるのも当然のことだろう。全3巻を通じてそういう事を思った。感想はこんなところです。

  • ツンデレ先輩に頼られながらなかを深めていく話。

    しかし、バイタリティーある人たちだね。仕事しながら土日?働くなんて!
    会社の話がちょっと薄れた気がしたような?

  • これ、攻略された? されましたのん?
    って謎の残る引き。

    だいたい伏線の回収は終わったからもうこのシリーズは出ないのかなーと思うと淋しいです。IT業界に縁はないけど気になる部分たくさんでもっと読みたいっ。

  • 集大成と言うべきなのか。
    梶原くんが成長した証になった1冊。

    相変わらず、
    年下上司でメイドのカヨさん、急に現れるヤクザの人、そして血を流す梶原くん、
    とフィクションな展開が山積みにも関わらず、
    ノンフィクションなベンチャー企業やシステムエンジニアの業務内容が織り混ぜられていて、いい塩梅の世界観。

    彼女を守れるほど強くもなく、かと言って彼女に頼りっきりだった昔から少し成長した梶原であったり、
    文句を言いながらも少し変わった河原田、
    一案件を遂行する中で成長を見せる浅井であったり、
    前よりも少し大胆になった真夜さんであったり。

    この3巻までのエピソードが、紡いだ時間が登場人物立ちを少しだけ成長させたという集大成の1冊。

    一日メイドさんであったり、同じホテルだったりを越えた先のラストも綺麗に描かれていて完璧。
    かじくん、おめでとう。

  • シリーズ3巻目。今回はネットモール系ベンチャー企業編です。帯には「しがないSE」と書いてますが、全然そんなことない仕事ができるSEの健二は、完璧系上司の真夜と「ラムシーク」の通販サイトのリニューアルの依頼されます。ラムシークの社長は、昔、石嶺家を出た実兄の裕。前作同様に重大な問題を発見し、ハラハラドキドキ無茶をして問題を解決します。健二と真夜が週末にメイド喫茶でアルバイトしているのが、だんだんと関係なくなってる気がしますが、今回も楽しく読めました。お仕事系の色合いが強いですが、健二と真夜の関係もドキドキします。

  • 20130309

  • 惚れた上司はメイド喫茶のメイドさんでもあったので、無理をしがちな彼女を公私共にサポートしようと、無理を重ねるSE君の話。

    SEとしても、メイド喫茶のコックとしても、滅私奉公で頑張る主人公くんは健気。上司さんは、抱え込みすぎなところが適度に焦らされる感じで、応分に可愛い。
    でまあ、つまらないわけではなかったのだけど、飛び抜けて面白いというわけでもなかった。

    まあ、こういう話は、くっついてしまったらだいたい終わりなので、全3巻簡潔だろう。
    頑張った主人公君には、幸あれ。

    なのだけど、1巻で、くっつかないとおかしい終わり方はしてるのですよね。好評につき続刊、でしょうか。

  • 【読了】水沢あきと「不思議系上司の攻略法 3」 10月15冊目

    1巻を読んでから長いこと積んだままにしていた「不思議系上司の攻略法」の2巻と3巻を一気に読んでみた。結果、ものすごい壁ドン作品という結果になったのだった。

    2巻は名古屋出張編、3巻はベンチャー企業のIPOに伴うシステム刷新の話である。わりと仕事よりの比重が高い。ヒロインの上司たる真夜さんは既に1巻で好感度がマックスレベルに上昇しているので、2巻以降はニヤニヤするシーンしかない。チョロインもいいところである。もっとやれ。

    この真夜というキャラクターは、確実に女性だったら構築しない、間違いなく男性の思い(妄想)が凝縮し、結実したキャラクターなんだと思う。奥手な様でいて、行く時には積極的な様など、理想像を具現化したものなんだろう。

    ビジネスと恋愛系の話をうまいバランスで読ませる辺り、文章としての力量はなかなかある方だと思う。読んでいて障るところがない。ただ、この作者さんの課題というか、惜しいところはプロットというか、クライマックスの展開力だろうか。

    どうもクライマックスになると展開がありがちというか、陳腐な展開になるというか、それまでに積み上げてきた虚構上のリアリティを打ち消すような、虚構の上にさらに劇画チックな出来事を重ねているというか。映画見てたら、旧に2時間ドラマになっちゃったイメージ。

    良い感じで読んできても、盛り上がりのところで、なんか不完全燃焼な読感になってしまうのが残念なところ。全体構成の監修役で有能な人がつくと、もう一段階のステップアップがあるんじゃないかなと考えてしまう。

    あとこのシリーズはタイトルでちょっと損をしているかもしれない。「不思議系」要素が1巻で決着しちゃっているし、それほど不思議系でもない話だし。どちらかといえば真面目系なんだよ、真夜さんは。

    なんかマイナスなこと書いているけれども、3巻の評価は実は星5つなのである。それくらい壁ドンラストなんだけれども、絶対的正義的に真夜さんは可愛かったのである。でもこれ、最後まで読んでみると、実はぜんぶ真夜さんの策というか、上司が部下を攻略する方法の話にも読めるんだよね。名古屋編で会社が手配したホテルがツインだったとか、どう考えてもおかしい話だし。そう考えると、ちょっとミステリーとしても読める作品なのかもしれない。

  • さらに時は過ぎて…。主人公と上司はベンチャー企業絡みの仕事を依頼される。そこは上司の兄が社長を勤める企業だった!メイドカフェではハロウィン、クリスマスとイベントが多い時期になりその準備も合間に進めていくことになる。依頼先に関するトラブルに巻き込まれていくにつれ、主人公と上司の距離はどんどん近づいていく…。

  • 今回もキュンキュンするシーンやニヤニヤするシーンがありました。また、今回もそうですが、仕事でのやり取りが素敵でした。上司と部下ってこんな感じなのかなって思ってしまいました。現実は甘くないですが、イメージするにはこういう感じもありかなと思います。

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著者プロフィール

第6回電撃hp短編小説賞銀賞を受賞し、デビュー。IT企業勤のかたわら執筆活動を行う作家。

「2023年 『かつてゲームクリエイターを目指してた俺、会社を辞めてギャルJKの社畜になる。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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