- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048863438
作品紹介・あらすじ
昭和一〇一年夏、廃墟の町"尽天"。暴走した戦闘兵器に襲われた叶葉は、棺で眠る不思議な少年に出会う。命令無しに動けないという少年に、叶葉は自分を助けるよう頼む。それは、少女と少年が"主従の契約"を結んだ瞬間だった。少年は、軍最強の兵器"鬼虫"の"蜂"九曜と名乗った。兵器ゆえに人としての感情が欠落している九曜だが、叶葉はそんな彼を一人の人間として扱い交流していく。徐々に心を通わせていく二人。しかし平穏な日々は、同じ鬼虫である"蜻蛉"竜胆の飛来によって打ち砕かれ-!?閉じられた町を舞台に、最強の兵器たちが繰り広げるノンストップ・アクション。第18回電撃小説大賞"大賞"受賞作。
感想・レビュー・書評
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ザ・普通な良作。王道なボーイ・ミーツ・ガール。
SFというかスチームパンク的なものに昭和をぶっこんだ世界観や、真っ直ぐな主人公、ヒロインのキャラクタァ、ロマン溢れるメカメカしい設定。それらの要素を、堅すぎず柔らかすぎず、それでいて安定感のある文章でまとめられあげており好感触。
惜しむらくは、設定、キャラ、ともにところどころで「ありがち」なところがあり、どこまでいってもこの作品ならではの突き抜けたサムシングが感じられず、普通の良作で終わってしまったという感が。そんな筈はないのだが根底に流れるものが同じなせいか、ものすごく既視感を感じる作品。 -
程よい文章の硬さ。鬼虫かっこいいよ鬼虫
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戦闘兵器の少年と少女の出逢い。感情を欠落する少年が少女と過ごす日々を経て、戦う意味を得て強敵と対峙する。
こんなラノベが読みたい!という好みのど真ん中、王道のボーイミーツガール活劇。
少し堅めの文章と設定、だからこそ幸せとは何かが強調される。 -
昭和レトロ×廃墟×SF!
ただそれだけでも充分惹かれるものがあるのに、そこに朴念仁と元気っ子とかなんだそれ最高だ最高!
きっと文章だからこそ表現しきれる、スピード感のある戦闘描写が格好いい。
ただの「兵器」だった九曜がだんだん人間性を取り戻す様子にほっこり。
緩急のつけ方が上手いなぁ。 -
まったく電撃文庫の規格にのっとった出来ばえ
充分良く出来ているがテンプレートでも
例えば『アクセルワールド』のように
あざとさを越えて感心させられるほどの出来ではないのは
舞台設定にもキャラクタ描写にも感じられて
なるほど同じつくりだからこそ力の違いが出るものだと思う -
ラノベの王道ストーリー