ロマンティックにはなれない (B-PRINCE文庫 ま 2-2)
- アスキー・メディアワークス (2012年7月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048866378
感想・レビュー・書評
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『静寂に愛は降りつもる』を読んだときには感じなったのだけれど、
すごく読みにくかった。
キャラと内容は好みだったし、
受と攻の会話もウィットに富んでいたんだけど、
文章がまわりくどいというか、説明くさいというか・・・。
それと、時折出てくる小難しい日本語にも参った。
『含羞』とか『狭隘』とか『錯愕』とか・・・。
前後の内容と漢字から、ある程度意味は把握できるけどさ。
BL本を読むのに辞書を引いたのは初めてだったわ(>_<)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医者×官僚らぶ。後輩くんのその後が気になります。
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医師で従弟の睦司を下僕医扱いしながらも、端から見ると甘えちゃってるじゃん、という虚弱体質な厚生労働省の官僚の倫央。
倫央は官僚らしく真面目で融通の利かない男なんですが、残念な虚弱体質です。過酷な業務のせいで、つねに体調が絶不調。
限界を感じると、実家の病院勤務の従弟を頼る(偉そうに)わけなのです。
頼られる睦司も負けず劣らずの不遜な態度です。なので二人の会話は、常にツンツンの毒舌戦になっているんです。笑えます。まさに、ケンカップル状態。
倫央は、完全に甘えてるとしか思えない突っかかりぶりです。虚弱体質だったせいで家族に大事に扱われていたため、心の機微に疎いんですよね。まさに、天然ちゃん。
そして、睦司はそんな倫央にラブなんですが、おそるべき相手の鈍感さに長年撃沈の連続。好意のアプローチがあさっての方向にしか受けとめてもらえないうちに、ポーカーフェースの達人になったようです。
この二人の会話がとにかく面白いんです。全体の文体も“なかろう”とか、“睦司とて”とか、少々いかめしいところがかえってコミカルだったりします。
そして、倫央とその後輩との仲を見てヤキモチを焼いてしまった睦司が、とうとう実力行使にでてしまうことになるんですが。
それでも、睦司の想いに気付かない倫央の鈍さがたまりません。
鈍いのに、体のほうは徐々に睦司によって篭絡され、開発されているんですよね。それでも、なお判ってないところがいいです。
つい睦司のペースでHに持ち込まれてしまい、終わった後はいつもプリプリ怒っている倫央。甘い雰囲気が一切無いのが笑えます!
もちろん、体の関係が進むにつれて、無自覚なりにも嫉妬が芽生えたりしていくところはお約束。
Hの最中にも注文付けたりする情緒のかけらもない倫央ですが、そんな天然ちゃんをまんまと自分のものにした睦司の努力こそ素晴らしいと思わずにはいられません。
文章が上手くてとても面白かったけど、エロ的には色気不足。仕方ないですね。 -
面白かったですね。 テンポも良くて楽しめました。 仕事は出来るが天然で鈍感な受の倫央はずっと好きだと告げている後輩の気持ちも、睦司の気持ちにも全然気づいてない、会話の通じなささ。ちぐはぐな会話も楽しめましたし、睦司とのやり取りも面白かった。