ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.87
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本棚登録 : 12686
レビュー : 1483
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048866583

感想・レビュー・書評

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  • 安定の面白さだ!
    今回は、柱となる話が3本だけなのだけど、どれも「読んでみたい!!」と思えるような本ばかりでした。
    主人公はいつもの大輔くんだけど、栞子さんのインパクトがいつも以上に強かったように思う。本に関わることになると、栞子さんは時に残酷な名探偵にもなる。

    「たんぽぽ娘」
    この本はとっても気になった。
    『おとといは兎を見たわ。きのうは鹿、今日はあなた』
    新しい登場人物、ヒトリ書房のおじいさんは一癖もふた癖もありそうな人物。
    これからも絡んできそうだな。

    「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」
    両親、特に母親との確執を抱えたしのぶさんに、昔読んだ絵本探しを依頼される。
    意外な事実に私もびっくり!えー、もとはタヌキみたいだったんだ(笑)
    素直になれない母と娘の葛藤。話の本筋の方にはじーんとしました。

    「春と修羅」
    宮澤賢治は小学校の教科書には必ず名前があるような作家(詩人)さんなのに、生前に出せた本が「春と修羅」,「注文の多い料理店」だけだなんてね。
    それも自費出版に近い形で、ほとんど売れずに一部は自分で引き受け、その本に自分で推敲を重ねた…。
    とても興味をひかれる話だった。
    栞子さんは容赦なかったけど、私は亡くなったおじいさんもひどいなという気持ちになった。

    古今東西、隠れた名作も、作品や作家の知られざる逸話も、本当にたくさんあるんだな。
    絶版になっても改訂されても、古書は思い出や秘密を閉じ込めて人から人へと渡り続ける。古書がつなぐ人の絆。

    • kwosaさん
      マリモさん!

      ご無沙汰しています。

      「ビブリア古書堂の事件手帖」レビューコンテスト大賞受賞おめでとうございます!!

      ブクロ...
      マリモさん!

      ご無沙汰しています。

      「ビブリア古書堂の事件手帖」レビューコンテスト大賞受賞おめでとうございます!!

      ブクログのお仲間が大賞受賞というのがうれしくて、おもわずコメントしてしまいました。
      最近は読書量も減りブクログレビューも滞りがちですが、これを機に少しずつ本を読みたいと思っています。
      これからもよろしくお願いします。
      2015/01/24
    • マリモさん
      kwosaさん
      お久しぶりです、そしてコメントをありがとうございます!
      kwosaさんのコメントで、何やらすごい賞をいただいたことを知り...
      kwosaさん
      お久しぶりです、そしてコメントをありがとうございます!
      kwosaさんのコメントで、何やらすごい賞をいただいたことを知りました!(ブクログから受賞のメールも来ていたのに、見落としていて…)
      作者さんご本人に、私の拙いレビューを見ていただいたことだけでも光栄なのに、そんな賞まで!もう何とお礼を申してよいのやら…。嬉し恥ずかしです。
      きっと、花まるを下さったブクログ仲間さんたちのお陰で、目に留めていただけたのかなと思うので、皆さんに感謝しています。

      最近は忙しすぎて、一時は月20冊くらい読んでいたのが、月1冊とか2冊とか…しかもレビューも書けなくて、ブクログとも遠ざかってしまっていました。
      これを機に、時間を見つけて、また本の世界を楽しんでいきたいなと思います。
      kwosaさんありがとうございます。
      2015/01/26
  • 栞子さんの妹の日記から始まる3巻。
    王様の耳はロバの耳の床屋のように
    誰にも言えない言葉を、穴にぽつぽつと
    落とすように綴っていく文香ちゃん。

    チェブラーシカや大好きな宮沢賢治が
    出てくるのもうれしい!

    栞子さんと大輔くんはお酒を飲みに
    行くようになったりと、少しだけは進歩?もありつつ。
    栞子さんが「八海山」が好きなのもうれしい~♡

    ずっと消息さえ掴めないお母さんのはずが
    栞子さんの現状を知っている様子で、
    その謎は最後にインパクトを持たせつつ。

    深い深い秘密の穴のその先が楽しみ!

  • 王様のみみはロバのみみ、口が軽い、言わずにはいられない。オチがこんなふうにくるとは、予想できず。
    1たんぽぽの娘
    幼馴染の古書店仲間。栞子の母、智恵子。謎は深まっていくように思える。母の仕事つながりでは伏線ができる。
    滝野蓮杖
    2チェブラシカ
    母娘の断絶⇒解決の糸口を示したかったのか?
    妊娠という結果は予想できたので、良い結果であった。
    川端ミズエ
    3春と修羅
    母の友人と、母に似る娘、栞子。話の展開が軽快であるが、粗が見えなくなるので良い。とてもよく宮沢賢治の研究がされていると感じた。ヒントの設定も面白い。
    玉岡聡子 一郎 小百合 昴
    終章
    母智恵子に状況を知らせていたのは妹であった。そして、探していた文庫本をも持っていた。父からの預かり物である。

    次作に期待するが、もう十分パターンがわかったような。

  • プロローグは文香の言葉を借りて、今までのあらすじがわかるから、
    凄くいいアイデアだと思ったけど、
    本当はそんな安易な話じゃなかったんだね。
    っていうか、やっぱり文香だったか。

    ここに紹介される本は、とても興味がわいて読んでみたくなる。
    まさかチェブラーシカのお話しも題材になるなんて。

    「春と修羅」は凄かったわ。
    一気に最後読んじゃったです。

  • 大好きな宮沢賢治の回があるのが楽しかったです。
    しかしあれほど素晴らしいのに生前は評価されなかったったって悲しい事ですね。
    栞子さんのお母さんの秘密も徐々に明らかになってきていよいよ登場もちかいかもしれませんね~。楽しみだ

  • 序盤は、原作が気になる話。
    中盤は、哀楽あるバラエティ色の強い話。
    終盤は、これぞビブリアの集大成といわんばかりの古書ミステリー。

    原作を知りたくなるのが、この小説の魅力。それが色濃く出ているのが、序盤と終盤。
    特に序盤は、それありきというところもある。

    中盤は、物語としての完成度が高いように感じた。こういう形態の話も好きなので、是非またお願いしたい。

    そして終盤は、まさにこういう話が読みたくてビブリアを買い読んでいるといっても過言ではない!と言いたくなるほどの読み応え。
    テーマとなる古書も良かった。

    そしてプロローグとエピローグ。
    短いながらも前後合わせて、実に筋道の通った魅力あるエピソード。
    これを本編の前後に挟むことで、双方の魅力が更に増していると感じる。


    本巻もまた根幹に一つの筋を立てて散りばめられた話達。
    短編集のようでありながら、ひとつの長編としての形がしっかりとある実に素晴らしく愉しい小説。

    前回からの謎にまたひとつ近づき、ワクワクドキドキを掻き立ててくれる。

  • 古本を絡めたミステリー第三弾。『タヌキとワニと犬が~』続坂口夫妻の話、夫坂口のぶち壊しには、唖然としたが彼の真剣な気持ちにエールを送りたい。しのぶの厳格なお母さんの娘に対する深い愛情、間に挟まれたお父さん無口・無愛想でも娘に伝えないとあかん!「しのぶ、今度うちに来なさい……旦那さんと一緒に」お母さんの最大限の譲歩?しのぶが受け入れ一家に春が……
    プロローグ・エピローグ『王さまのみみは~』篠川母娘に新たな進展。構成がうまい!この重要な役柄妹文香を
    弟と入れ替えたドラマ配役に、ますます疑問を感じる。

  • 3巻もよかった。謎解きも、いつも想像の上をいくところまで、栞子さんは読み解いてしまう。本を通して人間関係を修復してしまう。いつか栞子さんはお母さんに会えるんだろうか。文香のメールをお母さんは読んでいるみたいだけれど、きっと一筋縄にはいかないんだろう。次巻を楽しみに待とう。

  •  前作に続き軽くて読みやすいです。

     今作は三種類のエピソードが納められており、中でも私が一番気に入ったのはウスペンスキー著「チェブラーシカとなかまたち」という作品を題材とした第二話の「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」です。

     一巻目に登場したに坂口しのぶが再び登場、彼女とその母親との確執を中心に描かれていますが、「チェブラーシカとなかまたち」をキーとして栞子が親子の本来の心を解いていくようなお話しです。
    最後がかなり感動的でけっこう泣ける話でしたよ。

     それから、今作は前作以上に栞子の母、篠川智恵子の影が濃く見え隠れするようになってきており、この関係は次回作で一定の決着をみられるのかなと言う雰囲気になってきています。
    今作のプロローグとエピローグの篠川文香の書いている日記が、次回作でのこの親子の関係の展開を何となく暗示している感じがしています。

     今作もまた前作同様、次回作の早期発刊が待ち遠しく感じられる一冊でした。作者の後書きで冬頃と書かれているので、もうそろそろかなと思いワクワクしています。

  • 今まではわりとほっと和むような話が多かったけれど、今回は各々の登場人物が抱えている傷に触れる話で、彼らの不器用さがとても人間らしくて愛しく感じた。
    ビブリアのお馴染みさんになっている坂口夫妻、とても好きです。今回の話でますます好きになりました。
    新たな常連さんが増えるのも嬉しいですが、坂口夫妻やぶっきらぼうな女子高生小菅奈緒の再登場もまた嬉しいです。

    以前から興味を持っていた「たんぽぽ娘」がこの本で紹介されていて、是非読みたいと思ったら絶版になっているんですね。
    藤子不二雄の「UTOPIA」は復刻版が出たようなので、「たんぽぽ娘」もいつか読めるようになるといいなぁ。

    次回も素敵な本を紹介してくれることを期待しています。

著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

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