マグダラで眠れ (電撃文庫)

  • アスキー・メディアワークス (2012年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784048867283

作品紹介・あらすじ

 人々が新たなる技術を求め、異教徒の住む地へ領土を広げようとしている時代。錬金術師の青年クースラは、研究の過程で教会に背く行動を取った罰として、昔なじみの錬金術師ウェランドと共に戦争の前線の町グルベッティの工房に送られることになる。 グルベッティの町で、クースラたちは前任の錬金術師が謎の死を遂げたことを知る。その足で出向いた工房。そこでは、白い修道女フェネシスが彼らを待ち受けていた。彼女はクースラたちを監視するというが ──?
 眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その 「先」 の世界を目指すファンタジー、ついに開幕!

みんなの感想まとめ

中世の世界観を舞台に、錬金術師の青年クースラが織り成す物語は、言葉の駆け引きと科学的な要素で緊張感を生み出します。彼が左遷された町グルベッティでの騒動を通じて、周囲からは異端視されながらも、自らの探求...

感想・レビュー・書評

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  •  「狼と香辛料」と同様に中世な世界観での、錬金術師のお話。
     ファンタジー要素はほとんどなし。剣も魔法も無しに、言葉の駆け引きだけで緊張感を演出する作風は相変わらず見事だと思う。化学な蘊蓄も好し。

  • 錬金術師クースラが左遷させられた先での騒動に巻き込まれる話.どこまでも自分の探求に純粋で周りからはネジが外れているように思われる錬金術師が,しかしとても筋の通った行動論理で動いていく.そうした彼らの行動を散々解説した上での,最後のクースラとフェネシスのやり取りと逆転劇はうまいと思った.
    地に足の着いた世界観と,1つ1つの行動に地の文で解説を載っける支倉テイストは健在.錬金術師といっても魔法や魔術ではなく科学的に鉄の純度を高めたり合金を作ったりするのが仕事で,その辺りの冶金の解説は割とガチ.
    一箇所,台詞でクースラの名前が間違っているが,ただの誤植か何かの伏線か(初版).いずれにせよ,クースラの秘密などまだまだ明らかな胃成っていない伏線があるので,次巻も期待.

  • 狼と香辛料の作者らしい雰囲気のあるファンタジー小説。

    盛り上がりがないといえばそうだけど。この安定感は流石だなと思えた。

    錬金術師の思想や行動原理が読んでいて好感が持てたし、それに裏付けされた行動も納得できた。

    ただ一巻は長いプロローグ的な位置づけな気がするし、今のままだと設定が活かされてないとこもあると思うので続刊に期待。

    SFになっていたかもしれなかったみたいなのでそれはそれで読んで見たかった気もするけどねー

  • 錬金術師が見る世界は。
    ただ実験を繰り返していた結果、偶然知ってしまったことだとしても自分たちに都合が悪いと消すのは横暴だろう。
    なにがなんでも検挙したいのだろうが、元より潔白の身であれば何をしてもやましいことは見つからないだろ。

  • 8巻まで刊行。8巻目で一区切り終了しているけど、まだ完結では無いと著書が言っている。
    中世ヨーロッパ風の世界は私達の世界とは違うのだろうけど、重なるところが多くて不思議な感じ。だからか話の中で出てきた"カラクリ"が『狼と香辛料』より理解出来た。それはなんとなく知識に有る"物質"や化学変化が中心だったからかも。あと十字軍とか科学暗黒時代とかが設定ネタになっているのも分かりやすい要因。
    ウルちゃんことウル・フェネシスが可愛い。5巻の包囲網強行突破戦のウルちゃんに身震いする。ラノベ史上屈指の名場面。

    これで完結でないとしたら、もしかしたら、この先ホロ達と出会うことがあるのかも

  • 良くも悪くも、狼と香辛料と似ている。狼と香辛料ではヒロイン(ホロ)が主人公(ロレンス)と比べて頭が良かったが、その頭脳の部分を主人公(フェネシス)に移したようなもん。あとは、主題が経済学から冶金に変わっている。 序盤だからか話はあまり進まなかったが、最後にかけての展開は引き込まれるものがあり、さすがの一言。 残念な点は、1、恋愛的な駆け引きがなくなった(ロレンスとホロの恋愛駆け引き的なものが無い)、2、冶金のネタが経済学のネタに比べて残念(作者の専門性があるのだろうが)。

  • ライトノベル

  • 錬金術師と修道女が出てくる話。
    だいぶん宗教臭さがあるんが気に入らん。

  • クースラがほどよく不真面目なのが良い感じ。狼と香辛料の主人公は真面目だったからなー。ウェランドも中々に粗野で不穏で良いな。初対面の少女に対してすごい態度だけど。フェネシスは終盤まで世間知らずで見栄っ張りで根はイイコちゃんでっていう、あまり好きではないタイプだった。秘密が明かされてからもあまり好感度上がってないけど。イジメたくなるのわかるが庇護欲は掻き立てられない。冶金の話はちょっと難しいけど面白い。

  • 錬金術士は実際には研究者であるという視点が、現実感を感じさせて面白かった。最初の登場で感じたよりもクースラの凄腕さがあまり感じられない展開も、現実的な泥臭さが感じられて、悪く言えば頼りない、よく言えば日々の努力の積み重ねの上に築き上げられた実力といったところか。ウェランドの要領よい立ち回りと、クースラの真面目さというか要領の悪さの対比が面白いというか、クースラ視点で読んでいる時のストレスの元(?)にもなっていて、それが話の展開を余計に気にさせている気がする。

  • うーん、結局ケモミミだなんて、なんか、そっから離れようよとか言いたくなるのですが、まあ、それはあまり重要じゃない、んだろうな。
    もし、十分に下準備ができていたなら、狼と香辛料の中にも入っていたかもしれない要素を、別のストーリーでということらしく、ネリ金術の話と。精錬という作業は、不純物を除くと言えばわかったような気になるけれど、根本的な困難というのは、鉱石のほとんどは金属の酸化物である中、これを還元してやらなきゃならないってところにあって、故に、目的の金属よりも酸素にくっついてくれそうな何かを常に必要とするわけですが、何しろ、大気中に酸素ってのは山ほどあるんで、酸素とくっつきやすいようなものは既にくっついているというのが「神の摂理」だよなぁ、なんて思ったり。
    (そう、だから後書きで、「あれは亜鉛じゃなくて酸化物なんだ」という趣旨のことを言ってるのは、ここで話してる錬成の程度は「まだまだだね」ってなことだったり)
    まあ、でも、蒸留も錬金術的には重要な要素なんだろうなと思うのは、eau de vie(つまり、ブランデーとか)にしろ、アクアヴィットという語にしろ、usquebaughという語にしろ、「生命の水」ってな命名の仕方ってのは、優れて「賢者の石」的な趣を感じさせているからですね。
    (あれ?本編と関係ねえや)

  • 「狼と香辛料」の支倉凍砂の2作目。
    この人の中世ヨーロッパ風世界観は割と好きです。
    世界史や化学に詳しければ、もっと楽しめるのかなぁ…?と思うのですが。

    真っ白な修道女は「とある魔術」シリーズみたいですね(こちらは未読ですが)。
    幼いところも似てますが、性格は違うかな。
    前作の画風よりも、この作品の画風の方が私の好みなんですが、細かい部分で文章と違ってたりするのが気になる…なんて(苦笑)。
    カラー挿絵のところは、書いてある文章と違う場面だよなぁ…なんて思うのですが、私だけ?

    また、続きが読みたいです。

  • 火薬でも発見したかと。

    中世風の世界を強調するかのように、史実の出来事の名前置き換えをやってる作品。少しだけファンタジー。
    その少しだけファンタジーの部分がラストの大きなネタになってはいるが。

    うむ。ちょっと2巻以降も読んでみようと思った。

  • タイトルが印象的に山場の決め台詞になっていて、ぐっときた。
    主人公たちの一筋縄でいかないところや、作り込まれた世界観が魅力的。
    今後も期待。

  • 錬金術師の印象変わったわ

  • 錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐお話です。

    狼と香辛料の作者ということで、何気なく手にとって読んでみました。
    やはり下調べがきっちりされているので、読んでいて面白いです。

    前作は経済の話が入ってきてたけど、今作は錬金術のお話が入ってます。
    調べ方がきっちりしていて、世界感に違和感なく馴染んでます。

    下調べがきちんとされていると、
    物語が濃くなるし読んでいて引き込まれるなーと改めて思った作品です。
    続きがきになりますね。

  • なんというか消化不良な感じ。まだ一巻だから次巻に期待

  • 設定が気になってなんとなく購入。
    狼と香辛料は一巻だけ読んでいます。

    『異端』と疎まれ、蔑まれながら、自分の夢『マグダラ』の為に命を掛ける錬金術師たちのお話。
    世界観はとても好きなのですが、状況がわかりにくいところも多々あります。
    一から十まで説明しない、というのが魅力の一つだとは思うのですが、登場人物たちと、自分の立場や価値観が違いすぎて理解が追いつかない、のだと思います。
    主人公も好き嫌いが分かれそうな雰囲気。個人的にはクースラもウェランドも近くにはいて欲しくないタイプだなとは思いますが好きですし(笑)ヒロインのフェネシスも嫌味がなくて可愛いと思います。
    ただ、一人も『善人』がいないのがリアルですが、荒みます(笑)

    しかし、硬派で埃っぽい、『綺麗じゃない』世界観は読み応えがあります。
    冶金の工程や工房の描写はわくわくします。
    人を選びそうな気がしますが、地味だけど骨太の物語を読みたい、という時には最適かと。
    挿絵のライトさがむしろ浮いている気がするほど、硬いです(笑)
    続きも読んでみようと思います。

  • 6月6日読了。図書館。

  • 第1巻を読破。

    この方の前シリーズ「狼と香辛料」は読んだことはなくて。

    今回は新作ということで手に取り、冒頭数ページとあらすじを読んで買ってみました。

    イラストも私好みでしたし。

    で、おもしろかったですー(*´▽`)

    途中までは「おいおい、なんだこのイカレた連中」とか思っていたのですが、読み進めていくうちに夢中になってしまいました。

    〈眠らない錬金術師〉と呼ばれるクースラと、真っ白い修道女フェネシス。

    利用しようとする者と監視する者。

    最初は錬金術師に対して偏見と恐怖心を持っていたフェネシスだけれど、なぜか冶金の手伝いをさせられるようになって。

    というか、本当によくだまされる女の子だww

    そしてウェランドの術中にハマっていきそうで、クースラもさぞかしおもしろくないだろうなあ。

    なんかそういう子どもっぽいところとか、ついほだされそうになりますね。

    けれど彼ら錬金術師の素行がね(;^-^)

    毒殺やら暗殺やら不穏すぎる。

    苦笑

    実際に殺っちゃったのかは不明ですけれど。

    恋人だったはずの女性を目の前で殺されたクースラ。

    けれど彼は恋人を失って悲しいと思うよりも、解体されていくかつての人であったモノを見て、鉄の精錬方法を考えていて。

    自分の目的(夢、もしくはマグダラ)のためには、神への冒涜もモラルもひょいっと飛び越えてしまう人間。

    それが錬金術師。

    読んでいて、そして読み終わったあとこう思いました。

    「こいつら、本当にばかだなあ……」と。

    決して馬鹿にしているわけではなくて。

    うらやましいとか、そういうプラスな意味。

    ああ、うん、これだな。

    頭のいいバカ。

    そんな感じです。

    素行不良はちと困るけれど、正直うらやましいと思ったりもしました。



    そういえば、クースラは〈眠らない錬金術師〉と言われているけれど、本当なのかしらん?

    確かに寝ているシーンとか、睡魔に襲われているシーンはなかったけれども。

    ただの二つ名なんだろうでしょうけれど。

    苦笑

    さて、おもしろかったので第2巻も買おうと思います。

    次はどんな事件が起きるのか楽しみです。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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