ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏 (電撃文庫 た 20-21)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 446
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048868976

作品紹介・あらすじ

いろいろあった末、香子との付き合いを選んだ万里。夏休み、二人はまったり自宅デートを満喫していた。二人の時はしっかり幸せ、だけど一人になった時に万里はふとからっぽ感を覚えてしまう。そんなある日、海に行く相談をしていた万里と香子、千波、二次元くんは、柳澤とリンダが二人きりでいる現場を目撃する。それぞれ穏やかならぬ気持ちを抱えたまま、柳澤もメンバーに入れた五人は海へと出発するが-?竹宮ゆゆこ&駒都えーじが贈る青春ラブコメ、第5弾。

感想・レビュー・書評

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  • ようやく既刊読了。
    ストーリーというか登場人物の感情のあがりさがりが
    激しい回だったのでつられて読んでいるこちらも
    暗くなったり明るくなったり。
    ストーリー的にはつなぎっぽいけど
    万里Aと万里Bの関係性におけるターニングポイント…
    なのか?ラストはONRYOのせいなのか?
    夏、水着回だというのに微妙な「次回へ続く」、

    二次元くんはくるまでうみにいくのに、あきちゃんを
    さそうべきだとおもうのです。

  • 第五巻。
    暗くて重い。とらドラ!が重い展開を抱えつつもどこか軽妙なノリを残していたのに関わらず、こちらは重い。ギャグのテンポはそれほど変わらないのに読後感がこうも違うのは、毎巻の引きの不穏さからか。
    とはいえ、大学生活のどうしようもない感じ、振り返ればそれもゴールデンタイムなのかもしれないけれど、モラトリアムの時間を持て余す怠惰とひたすらくすぶり続けることへの焦燥感がないまぜになったような心理描写はすごい。大学生のうちに出会えてよかった。

    前巻でリンダへの想いを無理やり断ち切ったように見える万里。しかしやっぱりそのしわ寄せはきている。さらにリンダとの関係には柳沢も絡んできて、そのヤナっさんは千波との関係で決定的なやらかしをしてしまったように見えたり…この人間関係、どうやっても幸せな着地点が見当たらないんだよなあ。主人公カップルの万里と香子なんてまさにそれで…どんな終着点を迎えることやら。

    過去をほのめかしながら物語は進んでいくけれど、どうみても今のところ、香子との関係は過去のリンダとのそれ以上の強度を持ち得ていない。万里と香子の関係は、どこかで終わりを告げるような気がする。残念ながらそれも、あまり幸せでない形で。
    万里が過去の人格を取り戻したとき、二つの人格の衝突によって彼のアイデンティティはどうなるか、というのが前巻までの注目点だった。しかし万里は前巻のラストで過去の自分を切り捨て、結果過去の万里の幽霊は現在の万里と明確に分離・敵対することとなった。過去を受け入れるのではなく、切り捨てて前を向こうとした、しかしその歪みがあきらかに出てきているのだ。

    結局この作品はタイトルが総てを物語ってるのかもしれないなあ。作品の中ではiPhoneなどのアイテムや時事ネタがところどころに挟み込まれ、まさに今の時代の物語であるところを示しているわけだけれど、すでにそれらを眺める視点は過ぎ去りし過去を眺める視点なのだ。二度とない大学生活、青春時代を振り返る。ここまで表紙が一貫して香子なのはこの物語のヒロインが彼女であることを示しているかもしれないけれど、裏を返せばこれは人生の中の一瞬、最もきらめいたはかない瞬間の象徴こそが彼女ととることもできるのだ。


    この作品にはアニメ化よりも実写ドラマ化が似合うんじゃないかな。見てみたい。
    また気になる引きだっただけに次巻も期待!

  • 自宅デートを繰り返す日々は楽しいけれど
    約一名挙動不審者がいたりする。

    記憶をなくして、今の自分になった病院から、の回想。
    これがどこにいくのかと言いますと、やはり
    元ストーキングされていた彼の所?
    一体どういう状態で遊べなくて、先輩と会っていたのか。
    普通に考えれば皆様と一緒ですけど。
    そもそも、他の女にもし切り替えられたとして
    ショック受けてる女の子は思い上がりも…とか
    言ってしまったりするのでしょうか?

    何だか妙にテンション高く、落ちる時は落ちてみて。
    カレー焼きそばも面白いですが、先輩に囲まれて
    うっかり乗ってしまった状態も面白いw
    人間、常識を手放した方が楽ですよ?

    で、最後は…一体何が起こってこうなったのか。
    これによって、いろいろな予定はキャンセルになるのか。
    気になるところです。

  • ネタバレ 怨霊、という要素は別にしても、ありがちな、実にありがちな夏休みである。多くのラノベを読んだわけではないが、ラノベでありがちなプールや海に行って全てが楽しく、上手くいく、なんてことはない(しかも、別荘持ちの誰かがいるなんて、阿保らしくて…)。むしろ、雨に降られる、車内で気まずい雰囲気になるということも多い。そんな中、何とか楽しみを見つけていくのだが、本巻も実に等身大の生活を活写。そして、大学生が最も直面しやすい社会的責任の発生、これが交通事故である。それをラストにぶち込んでくるとは…。
    本作は、ラノベ的キミックを極力崩そうとしている著者の意思を感じ取れる作品。流れる文体ではなく、細かく(悪く言えばくどく)外形を描写し、他方、外形とギャップのある内面も丁寧に描こうとしているのだろう。友達の家を訪問する、繁華街でデートしている二人を見かけるなど、どこにでも転がっていそうな場面を多用しているのもその表れではないだろうか。全く同じ状況ではないが、似たような経験したよな、あの時は痛かったなぁ、でも楽しかったよな、と思い起こせる。ゴールデンタイム、言い得て妙な表題である。

  • 香子ー。

  • まとめ読み。ようやく消化。

    大学の夏休みかぁ。なんかあまり記憶ないなぁ。という寂寥感。

    登場人物皆、青春してますけどね。

  • 長い長いプロローグは記憶を失って病院に入院している万里の元へリンダが名乗りもせずにウロウロしに行くところから。

    本編は万里と香子が『おまけん』でデビューの話から。
    肉体から切り離された 魂の万里 はリンダと離れた肉体万里を呪いだす。
    おかげで万里は夏の予定をバンバン潰され。
    ドタキャンだったり、不運だったり。

    そんな中、香子がカレー焼きそばを作りに万里の元へ。
    が…実はお手伝いさんが作った出来上がり品。
    香子はエア料理を頑張るも万里にバレて(;_;)
    そして、暇人万里を気遣い、二次元君が絡む。
    どうやらヤナっさんが忙しいという事を勘ぐる3人。
    あまりの付き合いの悪さに『彼女騒動』勃発。
    岡ちゃんに当たりをつけ、岡家へ張り込む。
    が、実際は岡ちゃんとは付き合っておらず空振り。
    ダラダラしていると二次元君が『海へ行こう!』と。
    話はトントン拍子に進み『飲みに行こう』と…
    その時目にしたのはヤナとリンダのカップルだった。

    ヤナを見守る会を結成した4人は、海に行くのにヤナも一緒という事に。
    計5人でいざ海へ。
    運転は二次元君が。
    車内はヤナ&リンダの件に触れずに微妙な空気。
    天気に裏切られ、ほぼ嵐の中ビーチへ着いた。
    水着を着ているのなら…という事で万里が口火を切って車の外へ出る。
    馬鹿騒ぎの万里と香子&岡ちゃん。
    それに便乗する二次元君とヤナ。
    なんだかんだと満喫し、疲れ果てて帰り道。
    二次元君が限界なので、香子が運転して帰る事に。
    爆睡する二次元君、ヤナ、岡ちゃん。
    万里もウツラウツラ。香子も…。
    間一髪で事故るトコロを万里がブレーキを踏み一応無事で。
    対向車が来ていたら完全に事故っていた。
    というか、命はなかっただろう。

    万里の見た、叫んでいた声は、肉体のない万里。

  • 中盤くらいまで面白みもなく進んでった感じ。
    二次元くんが出てきた辺りからちょっと面白くなってきたかな〜と思ったけど(´ ` )
    ところどころのギャグシーンが……前からあんな感じだっけ?

  • 分かった、私は千波とヤナっさんが好きなんだ。

    夏休み篇。呪いが効いたのか暇で仕方がない万里と、万里に気を遣いつつ一緒に過ごすことを願う香子。香子のエア料理は、香子の意地っ張りな性格が見えて悪くなかった。
    あと千波好き。可愛くて妖精みたいで、なんでも手に入れられるように見えるけど、人に弱音を吐けないだけで。千波も香子にだったら何でも言えるのかな。二人の会話が亜美と大河の口喧嘩のようで賑やかだ。
    みんなで車出して海、のくだりも大学生らしくて良かった。天気が悪くてみんな無口からのふとした行動でテンションアップなど、どこか懐かしく感じた。

    ラストが気になる。ブレーキをかけたのは香子なのか万里なのか、香子の呟きはなんなのか、二次元くんの車はどうなったのか。はじめて次巻が気になったかもしれない。

  • 久しぶりに本編。ますます、万里ともう一人の万里が険悪というか、一方的に呪われるというか微妙な関係ですね。
    これから、ラブストーリーの部分でも深まるとは思うんですが、
    やはり、主人公の万里と今と未来と過去がどうつながるのかが、楽しみでしょうがないです。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『心臓の王国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹宮ゆゆこの作品

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