雛鳥トートロジィ (メディアワークス文庫 し 3-5)
- アスキー・メディアワークス (2012年8月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048869010
作品紹介・あらすじ
ある晩、仕事を終えて帰ってきた僕を待っていたのは、見ず知らずの女の子。中高校生と思われる彼女が言う。「あの、私…も、すみません、上野蔦夫、さんの、子供、なんです…けど」。夢にも思わなかった異母妹の発覚。平凡な僕の日常に、さざ波が立ちはじめた…。唯一の身内である叔母が突然海外留学へ。「実は、父親が生きているからそこでしばらく世話になれ」と言われ、訪ねた先で出会ったのは、腹ちがいのお兄さん。でも彼は、私のことを何も聞いておらず…。
感想・レビュー・書評
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ある晩、いきなり訪れてきた腹違いの妹と名乗る少女。兄の目線からと、妹の目線から語られます。こんな妹たまんねー!あまあまにあまやかしてしまいなさい!柴村仁さんは、どこか少女小説の香りも漂わせる作者だと思います。他のもやっぱり読みたい。
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突然告げられた父の愛人と腹違いの妹の存在。
重い話のはずが淡々と進む物語のおかげで割と楽に読めました。
ただこういう物語ならもう少し内容に重みがあってもよかったのでは、とも思ったりもしました。 -
終盤の鷲介さんはなんかもうお兄ちゃんというよりお父さんのようでほほえましかった。小塚さんは大丈夫なのだろうか…ずいぶん寂しい生活を送っていた様子なので、彼女の事が気がかりです。
読みやすいストーリー展開だったのですが、複雑な家庭事情はもう一押し欲しかったなと思ったのが正直なところ。 -
パッとしない青年、ぼんやりしてるけどどこか冷めてる普通の女の子、こういうの大好きだあ〜
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ある晩、仕事を終えて帰ってきた僕を待っていたのは、見ず知らずの女の子。夢にも思わなかった異母妹の発覚。平凡な僕の日常に、さざ波が立ちはじめた。
普通の人のちょっと普通じゃないことが起こった日常。
さらっとストーリーが入ってきて、読みやすかったです。ストーリーも破綻なく、地に足がついた印象。ただ、もう少し読みたかったです!まだ中盤かな、と思ったら、もう終盤でした。もう一波乱あってもいい感じです。
でも、この人の書く日常は好き。 -
同じ場面を他の登場人物の視点で記述し直すというようなスタイルって流行ってるの?(少なくともMW文庫界隈で)と思ったり。
ただ、いかにも短いというか、これでよく一冊になるもんだなぁと感心するわけで、なんというか、ふつうなら導入部だよね?というところで話は終わる。終わらせるために、単にその程度のことと思ったであろう場面に、こんな、他の意味があるんだよ、という視点を重ねる感じ。
とはいえ、やっぱり絶対的にボリュームは少ないので、なによりすぐに読了してしまう。正直、一時間かかりませんから。
でも、柴村仁って好きだけどね。 -
すごく短時間で読めました。文章がまず引き込まれます。
平凡でつまらない生活を送っていた青年に異母妹がいたことが発覚といった内容。前半は、押しかけられる青年側、後半は妹側の思考回路で物語が展開していきます。人生って嫌なことって続きますが「ずっと」じゃないのかもなーって思えるお話でした。 -
2部構成で、2人の心情が細かく分かるような構成になっていました。
2部の鴇子ちゃんのほうは「です」「ます」調で、鴇子ちゃんテイストを加えたんだと思いますが。個人的にはちょっと鬱陶しかったです・・・。
ですが、最終的にハッピーエンドで、軽く読みたいときにお勧めです。