2 (メディアワークス文庫)

  • アスキー・メディアワークス (2012年8月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (578ページ) / ISBN・EAN: 9784048869256

作品紹介・あらすじ

 数多一人は超有名劇団 『パンドラ』 の舞台に立つことを夢見てやまない青年。ついに入団試験を乗り越え、パンドラの一員となった彼だったが、その矢先に 『パンドラ』 は、ある人物によって解散を余儀なくされる。彼女は静かに言う。「映画を撮ります」 と。その役者として抜擢された数多は、彼女とたったふたりで映画を創るための日々をスタートすることになるが――。
『全ての創作は、人の心を動かすためにある』
 彼女のその言葉が意味するところとは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体……? 全ての謎を秘めたままクラッパーボードの音が鳴る。

みんなの感想まとめ

創作の深淵を覗くような体験が待っている作品で、読者は幸せと絶望を同時に感じることができます。これまでの物語が一つの大きな構想に繋がっていることに気づかされ、登場人物の再登場が単なるファンサービスではな...

感想・レビュー・書評

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  • …前五作を読んでから読むべしという先人の教えを守っていざ出陣!そして見事今放心しています。正直感想なんてとてもじゃないけど書けないけど、今幸せと絶望どっちも感じていて、最高の創作に出会えた喜びと終わった悲しみを知ったよ

  • この『2』を読むために、先人の助言に従って前作5冊を順番に読んできた。どの作品もそれぞれにテーマがあり、独立した物語として十分に楽しめるものばかりだった。



    しかし、『2』を読み進めていくうちに、これまでの物語すべてが一つの構想のもとで緻密に繋がっていたことに気づかされる。
    登場人物の再登場は、単なるファンサービスではない。
    『2』という舞台に向けた“役作り”として、過去作が存在していたかのように感じた。
    物語の構造が徐々に姿を現し、過去作をも取り込んでようやく辿り着ける読後感は、なかなか得がたい読書ならではの体験だったと思う。

    「創作に触れる前後で人は別人になる。」

  • 野崎まど ここにあり
    デビューから全ての作品(計5作)がこの作品の為の序章でしかなかった
    自分の生活がかかっているものでこんなことをする作者、日本の歴史で今現在存在しないだろう
    (マニアックに言うと肉薄したのは黒い仏だけだとおもう)
    面白いとか、面白くないとかそんな話どうでもいいんですよ
    仕事で大事に作り上げた物をこんなことできる地点でこの作品は忘れるべきでないトンデモ小説なことは異論ないと思います
    というか、「2」ってタイトルと設定思いついたとしてもそれをこれだけの長編で描き切り過去のファンを捨てかねない内容
    いや本当に、普通ではない 傑作なのかはわからん

  • 驚きの連続。
    えっ………
    うそでしょ? と思ったけれど、でも突き詰めればそんなこともあるよなぁ、セリフひとつでも、きっと奥が深いのでしょう、と思いながら読み進めました。
    進化論まで出てきました。
    創作って何だろう。人を感動させたい? ほんとそうですね。
    愛してるって、なんだろう。実は一方的なことではなかったのですね。
    いい意味で、日常のこと、言葉について、など改めて考えさせられる小説だと思いました。(ちょっとぶっ飛んでる感はありますけど…)

  • 『バビロン』を読んだことをきっかけに、野崎まどさんの作品を全て読みたくなり、過去の作品を読み始めました。
    発売された順を追って読み進めてきて本当に良かった。この作品にはこれまで登場してきた人たちが登場しています。今回もどんな結末に導かれるのかまったく予想もできない展開で、時間を忘れて読み耽りました。
    野崎さんの作品は、読者を選ぶかもしれません。この魅力をできるだけ多くの人に伝えたいのですが、端的に伝えることが難しい。なので、この年末年始の宿題として、野崎まどさんの作品の魅力を語る、という命題を自らに課したいと思っています。笑

  • 『小説』がささった人は『2』もささるかも。
    概念をこねくり回しているだけで具体的なものが提示されていない。もう一歩ささらず。両作品とも中盤くらいまではめっちゃ面白かったんだけどなぁ。

  • 面白いが『〔映〕アムリタ』の焼き直しの感は否めない。最大の弱みは「神」と「天使」が人類に与える変化の具体的な描写から逃げたところだ。既にラノベとしてはぶ厚い部類だが、倍の分量を持ってして”その先”を描き切らなくてはいけなかった。また、今までの作品の登場人物大集合ものとしても、もう少し各々の立場の特殊さを活かして欲しかった。今作だと、「最原最早組とその他」という印象になっている。なんにしても、この作品は「この世で一番面白い小説」には程遠い。しかしそれは良いことだ。小説に希望を持ち続けられるということだから。

  • 「バーナード嬢曰く。」にて、前5作を読み終えてから読めと強烈プッシュされていたため、まずは図書館3軒を巡り巡って前作を全て読み終える。この本を読み終えた時、自分には強烈なカタルシスが訪れるのだろうとゾクゾクしていたけれど、去来したのは多大なる落胆であった…。

    文体がラノベ調(ジャンル的に間違ってない)なのは仕方ないとしても、6冊使ってやりたいことが壮絶なのか何なのか分からないのが一番モヤモヤしてしまった。合計で約2,000ページあったとは思えないほどスラスラ読めた連作だけれど、自分には合わなかったとしか言いようがない…。

  • 前フリに5冊も読まないといけない
    なんという 鬼畜な小説
    しかし この5冊を読んでから
    「2」を読むと
    その用意周到に張り巡らされた
    野崎ワールドのすごさが実感できます

  • あー、分かった。ワシはこの著者の文章が好きで、創作に対する考え方が好きで、それらの集束された本作(とそこに繋がる過去作)が大好きなんだ。芸術学部に身を置き、自身も周りも少なからず創作を志しそれに悩んだことのある身として、ある種の爽快感を持って読んだ。それは、創作についての答えを得たからではない。こういうアプローチもあるのではないかという選択肢/可能性を楽しんだ爽快感だ。創作の世界には間違いなく存在する「天才」を軸に据え、マジックリアリズムを織り交ぜつつも、その異常性を納得感ある物語に仕上げたのは、見事。

  • 著者の作品は初読。森博嗣作品に登場する真賀田四季を西尾維新が書いたようだな、と思った。
    叙述トリック作品は久しぶりに読んだが、認識がファッとひっくり返る感覚はやはり気持ちいい。
    あとがきに、「恋愛小説」とあった。ふむ。末尾にある過去作の広告を見ると、シリーズものではないようだがデビュー作から登場人物がリンクするスター・システムを採用している模様。読む順番を間違えたか?それらも読んでみたい。

  • 背表紙に書かれている紹介文と
    タイトルに引かれて購入。

    シリーズを今作から読み出した私にとっては驚きの展開。

    今は、この物語に登場する人物のそれぞれの元ストーリーを
    探して読んじゃおうと思っとります。

  • 集大成ではあるが、この物語自体が蛇足。

  • やられた、完璧にしてやられた。
    文字情報であるという小説という媒体を逆手に取った作品は他にもあるだろうけど、こうまで謀られたのは久しくなかったので素直に賞賛。いや脱帽。
    野崎まどは、パーフェクトフレンドから入ったんですが、本作を読むまでに既刊をすべて読んであったのは幸いだった。
    このオールスターぶりはファンにとっては楽しい。最初の1冊としてこれを読んじゃうと辛いけど。
    今までの作品にどこまで伏線を張っていたのか、確認のために読み返したくなってきたなぁ。

  • 2012 9/20読了。WonderGooで購入。
    "あの"最原最早さんの再登場作。
    それだけでも期待感が高まるのに、さらに野崎まどのメディアワークス文庫過去作品の集大成にもなっていて、そのこと自体が本作のテーマともなっている、「創作とは何か」の答えを探す本。

    冒頭、伝説級の超劇団「パンドラ」に入団し、現役団員の稽古で実力差を見せつけられ、多くの新入りがやめる中でも必死でくっついていった主人公たち・・・含めた劇団員全員が、最原さんの演技を見て自信を失って主人公以外、全員やめていくシーン。
    あの心の折れる描写/主人公が最後までくいついていく描写以降は、ジェットコースターかってくらいに一気に読んでしまった。

    最早さんだけでなく、過去の野崎作品登場人物たちが総出演していく。
    まるですべてがこの「2」のために書かれていたかのように。
    幾度ものどんでん返しの末にたどりついたラストは、この「2」もまた次の作品へのステップと位置づけられたかのようでもある。

    野崎まどは相手に気を抜いてはいけない、というのを『アムリタ』以来に痛感した。
    なんなんだこの人。

  • 【読了】野崎まど「2」 9月11冊目

    野崎まど6冊目の本である。全てメディアワークス文庫から刊行されている。そして「2」はもっとも長編な作品である。550ページを超えるボリューム。最初、書店に買いに行った時に、その厚みを見て、3分の2ホライゾン・・・と表現してしまったくらいである。

    野崎作品はいつも独特の着眼点と、世界の捉え方、思わずうなってしまうような概念を提示してきた。今作においてもそれは失われてはいない。むしろ原点回帰であり、集大成でもある。

    そして野崎ファンは読み進めていくと気づくのである。この「2」という作品の壮大なる仕掛けに。そして歓喜するのである。その周到なる企みに。このような形式の作品は、ある種の賭けでもある。その仕掛けに気づけば、熱心なファンならば先が読めてしまうのかもしれない。しかしその予測すら、また違う仕掛けで巧妙に煙に撒いてしまうのである。

    仮に「2」を初めて読む人だったとしても、その細やかな構成、配置、転換など、野崎作品の魅力を十二分に堪能することができるだろう。なにしろ集大成ともいえる作品なので、全てのエッセンスが凝縮されている。この本を「単独」で読んでも面白さは享受できることは疑うべくもない。

    しかし、どうだろう! ネタバレを回避して書こうとすると、語りたいことの数パーセントも書けやしない。いっそのこと書いてしまえばいいのか・・・・。なんとも悩ましい作品である。

  • 創作の天才を巡る物語。「アムリタ」で映像で人を変える能力を持つ天才映画監督を、「舞面真面とお面の女」では常識を外れた存在を、「死なない生徒殺人事件」では不死性を、「小説家の作り方」ではAIを、「パーフェクトフレンド」では再び天才と、さらに友達とは何かを描いてきたのだが、過去作キャラクターも登場しつつ、創作の進化を目指す壮大な計画・・・

  • シリーズの集大成。
    やっと終わったと安堵。
    作品によって良し悪しあれど、統括すると面白かったように思う。
    ただ、基本的に物語のパターンは全シリーズ似たようなもので、趣向を変え工夫してるだけの印象。ラノベっぽさもやはりしんどかった。個人的な感想にしかすぎないのだけれど。
    最早のラストは絶対に予想出来るしね。
    そんなわけないもの。

  • 野崎まどの初期5作品、独立しているように見えて実は全て本作の前振りだった!という壮大な仕掛けの意欲作で、オールスター集結小説。それゆえファンからの評価は物凄い高いけど、個人的にはうーん。過去作の伏線を本作で一気に回収、とかなら楽しめたなぁ。ハードル上げすぎたか。

  • アムリタを読み始めて2日で一気に読んでしまいました.とにかく凄いというのか,もう最後はゾクゾクしました. またこの作品はこれまでの作品を読んだ上で読むべきものだと思いましたが,特別注意が促されたりしていないことから,作者はどう思っているのだろうと少し気になりました.

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著者プロフィール

【野﨑まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2023年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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