2 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • アスキーメディアワークス
4.22
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本棚登録 : 596
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (561ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048869256

作品紹介・あらすじ

数多一人は超有名劇団『パンドラ』の舞台に立つことを夢見る青年。ついに入団試験を乗り越え、劇団の一員となった彼だったが、その矢先に『パンドラ』は、ある人物の出現により解散してしまう。彼女は静かに言う。「映画に出ませんか?」と。役者として抜擢された数多は、彼女とたった二人で映画を創るための日々をスタートするが-。果たして彼女の思惑とは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体…?全ての謎を秘めたまま、クラッパーボードの音が鳴る。

感想・レビュー・書評

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  • 驚きの連続。
    えっ………
    うそでしょ? と思ったけれど、でも突き詰めればそんなこともあるよなぁ、セリフひとつでも、きっと奥が深いのでしょう、と思いながら読み進めました。
    進化論まで出てきました。
    創作って何だろう。人を感動させたい? ほんとそうですね。
    愛してるって、なんだろう。実は一方的なことではなかったのですね。
    いい意味で、日常のこと、言葉について、など改めて考えさせられる小説だと思いました。(ちょっとぶっ飛んでる感はありますけど…)

  • 前フリに5冊も読まないといけない
    なんという 鬼畜な小説
    しかし この5冊を読んでから
    「2」を読むと
    その用意周到に張り巡らされた
    野崎ワールドのすごさが実感できます

  • あー、分かった。ワシはこの著者の文章が好きで、創作に対する考え方が好きで、それらの集束された本作(とそこに繋がる過去作)が大好きなんだ。芸術学部に身を置き、自身も周りも少なからず創作を志しそれに悩んだことのある身として、ある種の爽快感を持って読んだ。それは、創作についての答えを得たからではない。こういうアプローチもあるのではないかという選択肢/可能性を楽しんだ爽快感だ。創作の世界には間違いなく存在する「天才」を軸に据え、マジックリアリズムを織り交ぜつつも、その異常性を納得感ある物語に仕上げたのは、見事。

  • 著者の作品は初読。森博嗣作品に登場する真賀田四季を西尾維新が書いたようだな、と思った。
    叙述トリック作品は久しぶりに読んだが、認識がファッとひっくり返る感覚はやはり気持ちいい。
    あとがきに、「恋愛小説」とあった。ふむ。末尾にある過去作の広告を見ると、シリーズものではないようだがデビュー作から登場人物がリンクするスター・システムを採用している模様。読む順番を間違えたか?それらも読んでみたい。

  • 背表紙に書かれている紹介文と
    タイトルに引かれて購入。

    シリーズを今作から読み出した私にとっては驚きの展開。

    今は、この物語に登場する人物のそれぞれの元ストーリーを
    探して読んじゃおうと思っとります。

  • 集大成ではあるが、この物語自体が蛇足。

  • やられた、完璧にしてやられた。
    文字情報であるという小説という媒体を逆手に取った作品は他にもあるだろうけど、こうまで謀られたのは久しくなかったので素直に賞賛。いや脱帽。
    野崎まどは、パーフェクトフレンドから入ったんですが、本作を読むまでに既刊をすべて読んであったのは幸いだった。
    このオールスターぶりはファンにとっては楽しい。最初の1冊としてこれを読んじゃうと辛いけど。
    今までの作品にどこまで伏線を張っていたのか、確認のために読み返したくなってきたなぁ。

  • 2012 9/20読了。WonderGooで購入。
    "あの"最原最早さんの再登場作。
    それだけでも期待感が高まるのに、さらに野崎まどのメディアワークス文庫過去作品の集大成にもなっていて、そのこと自体が本作のテーマともなっている、「創作とは何か」の答えを探す本。

    冒頭、伝説級の超劇団「パンドラ」に入団し、現役団員の稽古で実力差を見せつけられ、多くの新入りがやめる中でも必死でくっついていった主人公たち・・・含めた劇団員全員が、最原さんの演技を見て自信を失って主人公以外、全員やめていくシーン。
    あの心の折れる描写/主人公が最後までくいついていく描写以降は、ジェットコースターかってくらいに一気に読んでしまった。

    最早さんだけでなく、過去の野崎作品登場人物たちが総出演していく。
    まるですべてがこの「2」のために書かれていたかのように。
    幾度ものどんでん返しの末にたどりついたラストは、この「2」もまた次の作品へのステップと位置づけられたかのようでもある。

    野崎まどは相手に気を抜いてはいけない、というのを『アムリタ』以来に痛感した。
    なんなんだこの人。

  • 【読了】野崎まど「2」 9月11冊目

    野崎まど6冊目の本である。全てメディアワークス文庫から刊行されている。そして「2」はもっとも長編な作品である。550ページを超えるボリューム。最初、書店に買いに行った時に、その厚みを見て、3分の2ホライゾン・・・と表現してしまったくらいである。

    野崎作品はいつも独特の着眼点と、世界の捉え方、思わずうなってしまうような概念を提示してきた。今作においてもそれは失われてはいない。むしろ原点回帰であり、集大成でもある。

    そして野崎ファンは読み進めていくと気づくのである。この「2」という作品の壮大なる仕掛けに。そして歓喜するのである。その周到なる企みに。このような形式の作品は、ある種の賭けでもある。その仕掛けに気づけば、熱心なファンならば先が読めてしまうのかもしれない。しかしその予測すら、また違う仕掛けで巧妙に煙に撒いてしまうのである。

    仮に「2」を初めて読む人だったとしても、その細やかな構成、配置、転換など、野崎作品の魅力を十二分に堪能することができるだろう。なにしろ集大成ともいえる作品なので、全てのエッセンスが凝縮されている。この本を「単独」で読んでも面白さは享受できることは疑うべくもない。

    しかし、どうだろう! ネタバレを回避して書こうとすると、語りたいことの数パーセントも書けやしない。いっそのこと書いてしまえばいいのか・・・・。なんとも悩ましい作品である。

  • 2012年刊行。これはファンブックだと思う。メディアワークス文庫の作品群は、全体の構想があって創られているので、作者からすればファンブックではないのだろうけれど、読者としてはそう感じた。

    読者が把握できるコンパクトな文量の中に、あっと思わせる仕掛けを用意する著者の持ち味が損なわれていたというか、作品の規模に対してうまく改変できていなかったというか、読み手としては途中でダレてしまった。

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著者プロフィール

【野崎まど(のざき・まど)】
2009年『[映] アムリタ』で、「メディアワークス文庫賞」の最初の受賞者となりデビュー。 2013年に刊行された『know』(早川書房)は第34回日本SF大賞や、大学読書人大賞にノミネートされた。2017年テレビアニメーション『正解するカド』でシリーズ構成と脚本を、また2019年公開の劇場アニメーション『HELLO WORLD』でも脚本を務める。講談社タイガより刊行されている「バビロン」シリーズ(2020年現在、シリーズ3巻まで刊行中)は、2019年よりアニメが放送された。文芸界要注目の作家。

「2020年 『タイタン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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