ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • / ISBN・EAN: 9784048914277

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ4作目の今回は、一冊丸ごと江戸川乱歩で埋め尽くされていました。

    時は東北の震災のあった頃。
    「大きな震災が起こると、マニアが蔵書を手放すことがあると言われている」そうです。
    母智恵子を訪ねてやってきた依頼人は、昔馴染みのお客さんで、鎌倉の雪ノ下にあるお屋敷に江戸川乱歩の膨大なコレクションを持っていて、それを譲る代わりに、鍵もない暗証文字も分からない金庫を開けてほしいと言います。

    江戸川乱歩の『少年探偵団』シリーズと聞いて、小学校の図書室にずらりと並んでいたのを思い出し、とても懐かしくなりました。
    乱歩は明治生まれの作家で、児童書だけでなく、大人向けの作品も多数残しているそうです。デビュー前に古書店を経営していたというのも興味深いです。

    このコレクションの持ち主だった鹿山家と、ビブリア古書堂の同業者ヒトリ書房と、篠川智恵子と、志田との過去の繋がりが見えてきて驚きました。
    栞子さんの今回の活躍も素晴らしかったです。

    このシリーズは、終わり方がとても上手いですね。
    まるで連続ドラマを見ているようで(たしかにドラマ化はされていましたが、)読み終わると、次も読まなくてはと、自然とそういう気持ちにさせてくれます。

  • 江戸川乱歩の『少年探偵団』のシリーズは私も小学生の時にやはり父に薦められて結構、追いかけて読んだ記憶があります。直美や明のようなマニアではなかったですが。
    マニアの方は一稿だとか、二稿だとかにこだわるんですね。
    私だったら同じ値段なら新しくてきれいな方がいいと思ってしまいますが。古くて高い方を欲しがるマニアの心理は計り知れないと思いました。

    大輔と栞子さんは、いい感じになってきましたね。
    このシリーズは7作プラス番外編があるみたいですが、脇役の使い方といいなんといい、今、4話ですが、作者は最初から7話分のプロットを立ててから書いたのかなと思いました。


    以下ネタバレですので、これから読まれる方は気を付けてください。


    プロローグ
    栞子の母の篠川智恵子の『クラクラ日記』を妹の文香が持っていて智恵子にメールを送っていたことが発覚します。
    東日本大震災発生後の4月のある日、大輔が一人で店番をしているところに智恵子が姿を現します。

    第一章 『孤島の鬼』
    智恵子と昔、取引をしていたというキシイロケイコ(来城慶子)の代理人で妹の50代の女性田辺邦代が江戸川乱歩に関する依頼で店にやってきます。
    来城慶子の住む家を訪ねますが、慶子は喉の手術をしたばかりで話ができない状態でしたが、邦代の通訳と筆談により、栞子は書名当てのテストで見事に慶子の難問に答え、家にある乱歩の古書を全部譲るかわりに、慶子の恋人で1年前に亡くなった鹿山明の古い金庫を開けてほしいという依頼を引き受けます。
    金庫は江戸川乱歩にちなんだ言葉で開く設定になっています。

    第二章 『少年探偵団』
    栞子と大輔は、元鹿山明の家で今は息子の鹿山義彦の家を訪ねます。そこで栞子たちは、義彦の妹で明の娘の鹿山直美が三年前に離婚して出戻り、今はヒトリ書房の井上のところに勤めていることを知ります。そして井上の妙案で秘密の鍵を握っていると思われる直美が、書斎に着て栞子たちの探し物を取りに来る作戦を立てますが…。
    書斎で待ち伏せて隠れていた大輔と栞子は、直美から『少年探偵シリーズ』を嬉しそうに収めて笑っていたという鹿島明の話を聞きだします。
    そしてそこに、なんと栞子の母、智恵子が現れます。

    第三章 『挿絵と旅する男』
    栞子は智恵子を赦していませんが、大輔の運転する車で、一緒に北鎌倉へ。
    智恵子は金庫の中には『挿絵と旅する男』の第一稿が隠されているのではないかと言います。
    そして栞子は暗号を解読して智恵子より一足先に金庫を開けます。中に入っていたものは『挿絵と旅する男』ではありませんでした。
    が、栞子は最後に来城慶子に関する、最大の秘密を言い当てます。
    あとから現れた智恵子は「やはり金庫に入っていたのは乱歩の原稿に間違いないはずだから、一緒に追いかけよう」と逃げた慶子を追いかけようと栞子を誘いますが、栞子はなんと「大輔さんとデートの約束があるから」と言って断ります。

    エピローグ
    智恵子に近況を知らせるメールを送っていたのは文香ではなく他にもいたことが発覚します。
    智恵子が家を出て行った原因は本。
    正気じゃ手に入らないような、とんでもない古書であるそうです。

    • やまさん
      まことさん
      「星守る犬」で検索すると著者:村上たかしさんで出て来ます。
      やま
      まことさん
      「星守る犬」で検索すると著者:村上たかしさんで出て来ます。
      やま
      2020/02/07
    • やまさん
      まことさん
      星守る犬-小説-(双葉文庫 は-26-01)
      出版年月 2014年6月
      村上たかし/原作
      原田マハ/著
      出版社双葉社...
      まことさん
      星守る犬-小説-(双葉文庫 は-26-01)
      出版年月 2014年6月
      村上たかし/原作
      原田マハ/著
      出版社双葉社
      有難う御座います。
      予約しました。
      2020/02/07
    • やまさん
      まことさん
      書名:星守る犬 -小説- 
      著者名:村上 たかし/原作  原田 マハ/著
      出版社 東京 双葉社 
      出版年月 20...
      まことさん
      書名:星守る犬 -小説- 
      著者名:村上 たかし/原作  原田 マハ/著
      出版社 東京 双葉社 
      出版年月 2011.6 
      税抜価格 ¥1000 
      ページ数 149p 
      大きさ 20cm 
      文庫本以外に近隣の他の図書館に単行本が有りましたので、予約しておきました。
      やま
      2020/02/07
  • 2022/05/23読了
    #三上延作品

    古書にまつわる日常の謎解き。
    第4弾。
    続きが気になりすぎて連続読破。
    栞子さんと母親がついに再会。
    今回は謎解きパートもとても面白くて
    とてもよかった。
    五浦さんとの距離もずいぶん縮まり
    こっちの展開も楽しみです。

  • 探偵小説が好きだ。でも猟奇的なものは苦手だ。
    だけど横溝正史は好きだ。なのに江戸川乱歩は苦手だ。

    いや、苦手というのも少し違う。
    おもわず目を覆いたくなるような描写があるにもかかわらず、覆った指の隙間から、そおっと覗き見てしまうような抗い難い魅力。

    横溝正史は好きだと言えるのに、江戸川乱歩が好きというのは何となく憚られる背徳感。
    自分の中の微妙な線引き。

    将来なりたい職業は探偵だった。
    それが無理ならスパイか泥棒だった。
    幼い頃の話だ。全く子供である。
    将来の夢は『仮面ライダー』もしくは『プリキュア』
    それと同じだ。

    ミステリマニアの方々のように、ドイルと乱歩の洗礼を受けた子供ではなかったが、学習雑誌に載っている推理クイズが大好きで、ダイイングメッセージや消える凶器にわくわくしていた。
    チェックの鳥打ち帽をかぶりパイプをくわえ、大きな虫眼鏡を片目にぎゅっと押し付け足跡をたどるイラストが、僕の探偵のイメージだった。
    浮気調査のために旦那のパンツにスポイトで試薬を垂らすのが仕事だとわかっていたら憧れたりはしなかっただろう。

    『ビブリア古書堂の事件手帖4〜栞子さんと二つの顔〜』

    今回、目次のタイトルになっている本はすべて江戸川乱歩。

    『孤島の鬼』
    『少年探偵団』
    『押絵と旅する男』

    新刊なので内容に関しては詳しく触れないが、多面性を持つ乱歩の作風の如く、稚気に富んだわくわくするような感覚とぞっとするような手触り、そしてあっと驚く展開が味わえるだろう。

    まさに新章開幕といった感じである。

    毎回思うことだが、取り扱われる古書のテーマがうまく物語にフィードバックされている。
    普通に読んでも面白いが、今回は比較的入手しやすい本ばかりなので予習をしておくともっと楽しめるだろう。
    さらっと流してしまいそうなメタファーにも気づいてほくそ笑むかも知れない。

    震災の影響が色濃く反映されているのが印象的だった。
    物語の中の時間も確実に進んでいる。そして人も成長している。

    「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」

    もう4巻を読んでしまった。5巻が待ち遠しい。
    なんて物語に耽溺している僕だけが、学習雑誌のあの頃から成長が止まっている。

    • nico314さん
      謎解きというよりも、緩やかな完全犯罪とでもいうのでしょうか。「子どもたちの長い放課後」(仁木悦子 短編集だったかと・・。)という本の中の話で...
      謎解きというよりも、緩やかな完全犯罪とでもいうのでしょうか。「子どもたちの長い放課後」(仁木悦子 短編集だったかと・・。)という本の中の話です。

      本では女子高校生たちが担任の男性教師を追い詰めていく話でしたが、TVでは夫を妻が追い詰めていく話でした。TVは小学生が見るのにふさわしいものではなかったと思いますが、「名探偵入門」のトリックにはない、人の心理の怖さを感じたのでした。

      トイレットペーパーネタですが、数年前「トリック」(仲間由紀恵と阿部寛)使われていましたよ。kwosaさんがリアルタイムで見ていらしたら、ずいぶん驚かれたことでしょう。
      「トリック」では「トイレツマル」が裏から見ると「イトフシムラ」というヒントであったというもの。

      繋がりネタをもうひとつ。
      映画「Wの悲劇」(薬師丸ひろ子です。ご存知でしょうか?)のストーリーにアーウィン・ショーの「夏服を来た女たち」の一編が使われていたのです。確か、最近訳者の常盤新平さんが亡くなられて思い出しました。
      2013/03/02
    • kwosaさん
      nico314さん

      仁木悦子さん、いいですよね。
      僕は、まだ『私の大好きな探偵』『黒いリボン』『赤い猫』くらいしか読んでないのですが、人間...
      nico314さん

      仁木悦子さん、いいですよね。
      僕は、まだ『私の大好きな探偵』『黒いリボン』『赤い猫』くらいしか読んでないのですが、人間をみる眼差しのやさしさのなかに、時折見えるナイフのようや鋭さ。油断しているとヒヤリとさせられます。
      『子どもたちの長い放課後』読んでみます。
      教えてくださってありがとうございます。

      「トイレツマル」なんてネタがあったんですね。驚きました。
      『トリック』のイトフシムラのエピソードって観た記憶があるんですけど、いろいろ作業しながらTVを流し観していたようで、肝心のその部分は全く覚えていません。
      なんかもったいないことしました。残念。

      『Wの悲劇』観てないんですよね。もちろん存在は知っていますよ。
      nico314さんに御紹介いただくと、俄然、映画も本も気になってきました。
      これからもいろいろ教えてくださいね。
      2013/03/03
    • しろコシオさん
      レビューコンテスト入選おめでとうございます!あらためて「いいね!」させていただきました。私自身も思いがけずのことでビックリしました。
      レビューコンテスト入選おめでとうございます!あらためて「いいね!」させていただきました。私自身も思いがけずのことでビックリしました。
      2015/01/19
  • 今回は江戸川乱歩のお話。「少年探偵団」小学生の頃夢中で読んだのを思い出した。本当に色褪せない面白さ。もう一度読み返したいなと思った。

    このシリーズは移動中に途切れ途切れ読んでも、集中力切れずに読めるので重宝。

  • 江戸川乱歩って小学生の時図書館で「少年探偵団」とか「怪人二十面相」とか借りてワクワクしながら読んだなぁー。
    あと明智小五郎が出るドラマも楽しみやった!

    でも大人になってからちゃんと江戸川乱歩って読んだかしら?
    今度ちゃんと読んでみよう。
    春陽堂書店の文庫の表紙の絵がおどろおどろしくていいな。

    今回はまるまる一冊江戸川乱歩。
    乱歩小説さながらに、いろいろ仕掛けが・・・
    小学生のころを思い出してワクワクしながら読んだ。

    ついに失踪中の母親登場。
    栞子さんと大輔くんとの仲もいい感じに進展してきてるし、
    いつまで続くんだろ?

  • 今回は、江戸川乱歩の特集のようだ。全編を通して、乱歩作品がところどころに登場してくる。そして、乱歩作品の謎が、本編の謎となる。「うつしよ」の乱歩のあの言葉は、まさに物語にしたような構成であり、登場人物の配置がよくできている。
    母、智恵子が現れる。江戸川乱歩の蔵書についての謎と、売りたいという依頼。智恵子の過去とヒトリ堂との関係、それ以前の子ども時代、そして恩人である父と、娘との(本を解した)結び付きが明らかとなっていく。乱歩作品のトリックを巧妙に使いながら話は進んでいくが、人間の持っている心理については表現していない。現世の欲望を示しつつも、心が現れないところが、物足りなくも、面白いところ。やはり、原作を越えられないのだろうか?

    それにしてもこの作品をなぜ選んだのか?

  • 今回は1冊まるごと「江戸川乱歩」
    おもしろい。母と娘が対峙する。
    まるでスターウォーズ ルーク対ダースベイダーのようw

    お話は...
    ビブリア古書堂にもたらされた謎めいた依頼。
    それは江戸川乱歩の膨大なコレクションを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと依頼だった...

    「江戸川乱歩」が残した本、謎に絡めながら、金庫の扉へと迫っていく。
    謎へと迫る中、ヒトリ書房 井上、母、そして大輔さんへの向き合っていく。

    栞子さんと母 智恵子の闘いは緊張感あった。
    栞子さんの前に大きく立ちはだかる越えなくちゃいけない存在として。
    栞子さんの成長を確かめるような振る舞い。

    大輔さんを素直に応援したい!
    必要とし必要とされる2人が幸せな時間を過ごす話は、本に纏わる謎解きと同じくらい読みたい。

    あと「江戸川乱歩」の原作読んだことないんですよね...わたし。
    江戸川乱歩をオマージュしたり原典としたマンガで馴染み深いのですが、まだ読んでない。
    ビブリア読むと、出てくる本を読みたくなります。無性に。

    さて本巻は、母の謎、栞子と大輔さん、大きな余韻を残して終わる。
    次巻早く読みたいな。
    どうやら物語も後半に入っていくようなので結末はどうなるか。


    あとがき...ドラマは観てません。

    • kwosaさん
      desicoさん

      フォローありがとうございます。

      >まるでスターウォーズ ルーク対ダースベイダーのようw

      なるほど。
      暗黒面に引きずら...
      desicoさん

      フォローありがとうございます。

      >まるでスターウォーズ ルーク対ダースベイダーのようw

      なるほど。
      暗黒面に引きずられそうになった栞子さんを大輔がつなぎ止めた、って感じですかね。
      読み終えたばかりなのに、もう次回作が待ち遠しいです。

      乱歩は予習として『孤島の鬼』を読んだのですが、いやあ凄かったですよ。
      いろいろ圧倒されました。

      時々、本棚のぞきにきますね。
      どうぞこれからもよろしくお願いします。
      2013/02/28
    • decoさん
      こちらこそフォローありがとうございます!
      『孤島の鬼』すごいんですね_φ(・_・

      これからよろしくお願いします(ぺこり
      こちらこそフォローありがとうございます!
      『孤島の鬼』すごいんですね_φ(・_・

      これからよろしくお願いします(ぺこり
      2013/02/28
  • シリーズ初の長編。江戸川乱歩を題材にしていて、読んだことがなくてもなんとなく親しみやすい。読みごたえがあって面白かった。シリーズの中で、この4冊目は起承転結の「転」のような感じがする。栞子さんと五浦くん、栞子さんとお母さんの関係もそれぞれ転じてきており、そろそろどこかに落ち着くのかなと想像する。

  • 今回のテーマは乱歩。ということでこれまで以上にのめりこめました。でも知らないことがかなり多くて、目からうろこの連続。乱歩ネタなら、栞子さんの話もずっと聞いていられるかも(笑)。
    暗号にもわくわくしました。古書の隠し場所……さすが。乱歩ファンなら、やっぱりああいうことしてみたいよねえ。
    ようやくお母さん登場ですが。まだまだ不穏な謎も残っている印象です。これからもなおさら気になる。

  • 今回は江戸川乱歩を巡る長編。
    栞子と大輔は、互いの影響が無意識のうちに出始めたらしく、変化が訪れている。
    二人とも恋愛に対して免疫なさすぎじゃないのかしら。まるで中学生同士の初恋みたい。
    ちょっと引っ張りすぎじゃないかと。そろそろ落ち着いて欲しいものです。
    ベールに包まれていた栞子のお母さんの存在は、今巻で明るみに。
    神出鬼没で、自分の欲望に忠実。いわゆるフリーダム。
    こんなお母さん、そうそう居ないよね。ここら辺がファンタジーである。

    そういえば、小学生の時の読書感想画という課題があり、1枚だけ私の印象に残っているどなたかの作品があった。
    ダークカラーの背景にひとつ置かれた椅子。その真ん中にはカッと目を見開いて、口角が裂けたように不気味に笑う人間の顔。
    まさしくタイトルは「人間椅子」
    あぁ、乱歩の小説だったのか。
    あのおどろおどろしい絵は、ン十年経っている私の脳裏からも、消えることはない。
    小説もきっと、おどろおどろしいんだろうな……
    そういうのは苦手なので、私は読まないけれど。

    • kwosaさん
      永遠ニ馨ルさん

      小学生の読書感想画で、題材が『人間椅子』
      そして、その絵。すごいですね。

      江戸川乱歩『人間椅子』
      僕も読むまではもっとお...
      永遠ニ馨ルさん

      小学生の読書感想画で、題材が『人間椅子』
      そして、その絵。すごいですね。

      江戸川乱歩『人間椅子』
      僕も読むまではもっとおどろおどろしいものを想像していたのですが、独特の不穏な空気はあるものの意外にスマートで気の利いたミステリでしたよ。

      「永遠ニ馨ル」って素敵なお名前ですね。
      是非、フォローさせてください。
      2013/03/08
    • 永遠ニ馨ルさん
      >kwosaさま
      HNを褒めてくださり、ありがとうございます。

      それから私の文章が稚拙で、誤解を与えてしまったようです。申し訳ない。

      「...
      >kwosaさま
      HNを褒めてくださり、ありがとうございます。

      それから私の文章が稚拙で、誤解を与えてしまったようです。申し訳ない。

      「人間椅子」は、私が小学生当時に行われた学生向けの読書感想画コンクールに入賞していた作品で、中学生か高校生の方が描かれたものだったと記憶しています。
      すごい絵を描く先輩が居るんだなぁ……と、絵が下手の横好きな私は小学生ながらに自分の画が落書きに見えるくらい落ち込んだので良く覚えているんです。
      やっぱり才能がある人の作品というのは違うんですね。
      2013/03/08
  • とある本にまつわる謎(1巻)をきっかけに、ビブリア古書堂と
    つながり、働くことになった主人公と女性店主との、
    本にまつわるミステリー。通称・ビブリアミステリー。

    今作では、女性から名家の別荘にある厳重な金庫を開けてほしいと依頼される。
    いち古書店店主に依頼する理由やその報酬が、家主の所蔵していた、
    江戸川乱歩のコレクションの数々を売るという。
    しかし、そこにはいろいろと名家の家庭の事情やビブリア古書堂店主の
    10年失踪していた母親の登場など、様々な展開へと向かう。

    3巻までは、連作短編で、短編がいくつかあって最後にまとまるという
    流れだったが、江戸川乱歩と言う大きな存在を前に、
    筆者もあとがきで語られてますが、長編作品として書かれています。
    乱歩ファンなら楽しめますし、あまり知らない人も乱歩作品読んでみようかな?
    って気にさせてくれます。
    ちなみに、自分もちゃんと読んだことなく、積読してる本もあるので、
    読んだ方がいいのかなーなんて思ったり思わなかったり。
    2023年2月ごろ、江戸川乱歩名作ミステリーの世界と言うのが、アシェットから
    創刊されましたが、どうなったかな・・・。

  • ビブリア4巻。今回は乱歩一色です。
    私が推理小説にハマった江戸川乱歩一色ですよー!!(その割には最近は推理小説をあんまり読んでませんが)
    作者様もあとがきで書いていましたが「江戸川乱歩」といえばだいたいの方が一度は手に取ったことがある小説だと思うんですよ。
    私も小学生の頃にがっつり読みました。少年探偵団。
    でも、今回ビブリアを読んで、乱歩の世界の深さにただただ衝撃を受けました。
    うわぁ。なにこれ、めちゃくちゃ読みたい作品がガッツリっ!
    ああ。とりあえず全部読みたい。
    明智小五郎の話は網羅したい。

    って、本作品に関しての感想から離れてますね。
    正体をあらわしましたね、栞子さんの母。そして大輔さんとの関係も。
    個人的にあまり恋愛を絡めてほしくなかったので(ほんとに個人的に)ちょっとそこは残念な気もしつつ……。意外と手が早いしな。大輔君(笑)
    とりあえずお母さんのキャラがほんとに読めなくて。
    そして意外な人がつながっていて衝撃。そ、そうなのか……!
    実は一巻からすべてがつながっているのもすごくいいなぁ。
    とりあえず今回も面白かったです。
    そしてもう続きが気になるので引き続き読みますよー。がっつりビブリアにハマってます。

  • 今回のが1番好きかも。

    江戸川乱歩もすっごく読みたくなった。
    今まで実は読んだ事なくて。

    大輔くんの思いもドキドキしながら読みました。
    続きも楽しみだな~

  • 面白いことは、既に知っていた。読む前から。

    今回は長編。いつものように、色々なバラエティに富んだ作品とエピソードが散りばめられている形式とは異なる。
    違う、という言葉はどこか否定の色が強いので、異なるという言葉にしてみた。どうでもいいけど。

    さて、本作はずばり、あの有名な江戸川乱歩!
    好悪はともかく、聞いたことの無い人は少ないはず、特にこのビブリアのファンなら尚更。
    かくいう自分もそう。少年探偵というか、怪人二十面相が好きだった。

    具体的な内容には触れない。ネタバレは興ざめだろうから。

    ともあれ、一つに言えることはこのビブリアシリーズで、晩年や春と修羅のエピソードが好きな人はきっとハマるはず!
    私は読み始めた途端、寝る時間を削る羽目になった。

    名作と好奇心をくすぐる絶妙な解説。そしてビブリア古書堂そのものの物語が、絡み素晴らしい一つのストーリーを描いている。

    そして、今回は大きな展開が。

    古書にまつわるエピソードよりビブリア古書堂の物語の色が強い印象。


    個人的には、色々な作家の本と人々のエピソードが散りばめられている様が好みだったが、これはこれで面白いと思った。
    好みはあちらなのに、甲乙つけがたいという不思議な気分。

    先にも述べたとおり、晩年や春と修羅などのエピソードが好きな方は、期待して良いと思う。


    ああ、今回も面白かった!
    実に次巻が気になる、そんなエピローグ!

  • 今回は江戸川乱歩作品にに関する謎解き。面白すぎて一気読みしてしまいました。次回作を早く読みたい!
    いつもながら、このビブリア古書堂で取り上げられる作品を読んでみたくなります。

  • 謎が解けてきそうで解けない感じ。
    からまった紐を解いている途中、というのがしっくりきます。
    今までどこか得体のしれない、少し怖さすらあったお母さんの智恵子さん。
    ほんの少しだけだけど、人間味が出てきたようなやっぱり空恐ろしいような。
    最後の最後で栞子さんと大輔さんの仲も動いていきます。
    また、まさかな人のまさかな真実も。
    最後まで読んで謎が解けて、改めて最初から読むとまた違った印象で物語が読めそうだなあと思います。

  • 今までのシリーズには無いほどのスケールの話で、ストーリーの最後に二転三転して面白かった。篠川母娘の頭脳戦が面白かった。栞子の母と内通していた人物が判明した。江戸川乱歩の話が面白かった。

  • いよいよメイン・ストーリーが大きく動き出すのと同時に偉大な推理作家・江戸川乱歩氏へのオマージュに満ち溢れたビブリア古書堂の事件手帖の4冊目。今回は初めての一冊まるごと江戸川乱歩の古書にまつわる長編推理で乱歩作品を髣髴とさせる小道具やトリックが一杯出て来て楽しく読み終えまして結果もう激しく再読したい欲望に駆られましたね。そして呆気なく母娘再会は実現しましたが残念ながら予想通りで感動とは無縁でしたね。栞子さんには家庭を捨て古書に憑かれた母・智恵子を許してあげて欲しい。肝心要の五浦の恋の行方は?次回乞うご期待!

    私自身は子供の頃の学校の図書室の読書はアルセーヌ・ルパン・シリーズに嵌まりまして乱歩の少年探偵団シリーズまでは手が伸びず未だにそのままですが、やっぱり一度は読まなきゃなあと今は思い始めていますね。でもたくさんあって中々に大変ですから、またボチボチゆっくりと考えますね。本書の結末は幻の原稿が存在するのか?について曖昧に終わりましたが、智恵子の推理は確信というよりは、あって欲しい!という願望に近いと思いますね。栞子さんを止めた五浦の呼び掛けは素晴らしいファインプレーでしたね。唯母娘の暮らしは多分無理でしょう。

  • 今回は江戸川乱歩が題材。少年探偵団とか怪人二十面相とか読んだような気がする。
    ひょんなことからまたまた古書に纏わる依頼を受け鍵とか暗号を解き明かす。乱歩が出てくるだけに尚一層ミステリアスな感じだった。そして母親の篠川智恵子も登場しミステリアスさに拍車が。
    大輔がとうとう栞子をデートに誘う。そしていい感じの雰囲気。こちらの方も今後どう展開していくか次巻が楽しみ。

著者プロフィール

『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズが累計700万部を超えるベストセラーとなる。同シリーズで、文庫作品初の『本屋大賞』候補、『本の雑誌』が選ぶ「この40年の書籍 第1位」に選ばれるなど、幅広い層からの支持を集める。

「2022年 『ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三上延の作品

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