失恋探偵ももせ (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 167
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048915533

作品紹介・あらすじ

「恋はいつか終わります-」そんなことを言う後輩の千代田百瀬に巻き込まれ、野々村九十九は「失恋探偵」である彼女に手を貸す日々を送っていた。-失恋探偵。それはミステリ研究会の部室を根城にして行われる、学校非公認の探偵活動。その活動内容は「恋に破れた人のために失恋の真実を解き明かす」こと。学校内で囁かれる失恋探偵の噂に導かれ、それぞれに失恋の悩みを抱える依頼人たちが二人のもとを訪れて-。第19回電撃小説大賞"電撃文庫MAGAZINE賞"受賞の、叶わぬ恋の謎を紐解く学園青春"失恋"ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 探偵という文字に惹かれて購入。
    ラノベということで、あまり期待せずに読んだが、なかなか楽しめた。
    探偵とあるものの、ミステリとは言い難いかもしれないが、探偵行為を行う高校生コンビの物語、として読めば、青春モノとして面白い内容だった。
    もしかしたら、自分が学生時代に読んでいれば、そこまで面白いと想わなかったかもしれない。失恋をテーマにしながらも、ストーリーとしてはそこまで大きな山があるわけでもなく、予想範囲内の物語が続く。
    ただ、破天荒な登場人物が無双するような学園ものよりも、こういう小説のほうが、自分の学生時代を思い出せるような気がする。
    良くも悪くも現実的な感じがする。
    もちろん、失恋探偵なんて非現実的だし、高校の中でこういう活動をしていたら、一気に噂になるだろう。
    しかし、そういう物語はたくさんあるし、個人的にもそこまでリアルにする必要はないと思う。
    普段が殺伐とした小説を多く読んでいるせいか、たまにこういった物語を読めば、素直に面白いと思えるような気がした。
    シリーズ化されているようなので、気が向けば続編も読んでみたい。

  • 「三角の距離は…」で作者のファンになり、この作品から繋がってることを知って読みました。とても良い青春物語でした。舞台のモデルは小樽ですね。元道民としては風景が目に浮かぶので、そういう点でも楽しめました。2巻では百瀬と九十九が恋人同士になり、それが失恋探偵としての活動に関わってくるのかな?次巻を読むのが楽しみです。

  • 本編全3巻完結。スピンオフ作品が他にあります。
    ローテンションだけど、その実、密着アピールの美少女千代田百瀬の可愛いさで満点です。
    最初の短編で出た依頼者達が後で百瀬達の恋を手助けする場面に、百瀬の変化を感じた。矜持ヶ谷摩緒さん素敵です、幸せになってほしい。

  • 失恋探偵、という一風変わった、それでいて広がりを感じさせるシチュエーションの本作ではあるが、内容、文章ともにわりとあっさりとした読後感。個人的には女子高生が当たり前のようにメイクをしているという描写がとても上手い。大人びた幼さというのを丁寧な距離感で表している。若干ネタバレにはなるが「何故学校を休んで室内にいるのにメイクをしているのか?」という疑問があったが、ラストを読めばその真相はかなり味わい深い。ただ、難点を挙げるならそもそもが依頼とはいえ、かなり「下世話」な活動であり、その部分に対しての言及が無かったのに少々引っかかりを覚えた。だがそれら失恋探偵という活動の掘り下げは、次巻以降に十分期待できるし、それだけのポテンシャルを秘めた小説であるとは思います。

  • ライトなミステリー+ラブコメ、といった印象のライトノベル。

    4つの短編集としても読めるが、一応ひとかたまりの物語である。

    失恋探偵とは何か?

    失恋した依頼主が望む真実を解き明かす探偵。その真実は、フられた理由だったり、(元)彼が付き合いだした新しい彼女の素性だったりとさまざまだ。探偵である百瀬さんは、失恋を乗り越えるために、真実という杖を依頼主に手渡そうとする。たとえ、それがどれほど残酷な真実であっても・・・。

    という話に、ラブコメ要素が乗っかってきて、無事電撃文庫のライトノベルになっている。

    物語の方向感覚にはとても好感が持てる。文体も読みやすい。

    若干、ミステリー要素がライトすぎるきらいはある。ミステリー小説好きの方ならば、すぐさま伏線を発見することだろう。まあ、その辺を強く期待する小説ではないということだ。

  • 『恋』という気持ちが本当に大切なものなら、事実を知って、きちんと受け止めるのが誠実な在り方ではないですか……目をそらすのが、正しい在り方だとでも言うのですか……?

  •  「探偵」と銘打ってはいるが、ミステリとしてはすぐにオチが読めてしまう単純な展開で未熟。それ故にワトソン役の語り手が(ミステリ愛好者という設定なのに)単に頭の悪い男に見えてしまう。恋愛ものとしてはメインヒロインにもサブヒロインにも魅力がなく(あるいは魅力を描けておらず)、キャラクターを売りにするライトノベルの絶対必要条件を満たしていない。いろいろ残念な作品。

  • 絵師さんから購入しました。口絵を見た最初の印象から短編ものなのかなと思っていたのですが一概にそういうわけじゃなく一つの物語でした。本当は美人なのに頭を掻く癖があるヒロインが主人公と二人きりのときに髪型を直してもらうというシーンが度々ありましたが、二人ともまんざらでもなくその時間が好きみたいで二人の進展をすごく楽しみながら読みました。どうしてか行き違いになりつつも結局はお互いの気持ちを告げ付き合ったということで1巻完結作かと思いましたが続きがあるようなので読みたいです。二人の今後と、失恋探偵の行く末がとても気になっていました。

  • なんじゃこりゃー!めちゃくちゃかわいいじゃねえかぁー!!

  • なかなか探偵モノとしてそのあり方や心理などをしっかりと描いていて良かったと思う。    
    話の内容もどれもなかなかよくできていたと思う。   
    ちょっと描写不足の面も否めないけど、可愛かったので良いです。   
    男にはちょっとムカつきましたけどね。

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著者プロフィール

第19回電撃小説大賞〈電撃文庫MAGAZINE賞〉受賞。同受賞作『失恋探偵ももせ』でデビュー。以降、電撃文庫・メディアワークス文庫で青春小説を中心に執筆。

「2023年 『あした、裸足でこい。3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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