マグダラで眠れ (3) (電撃文庫)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.78
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本棚登録 : 371
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048915793

作品紹介・あらすじ

ついにカザンの町への入植を許されたクースラたち。鍛冶屋組合の少女イリーネと共に、グルベッティの町を出る準備を始める。しかしその最中、ウェランドが、"錬金術師ではない"という疑いを掛けられ、入植団に加われない危機に陥ってしまう。最初は放っておくしかないと思っていたクースラだが、「仲間を大事にしたい」というフェネシスの熱意に打たれ、ウェランドを助け出す決心をする。そして、"自分たちが錬金術師であること"を証明する方法を探り始めるのだが、これがなかなか難題で-?眠らない錬金術師と白い修道女が贈る本格ファンタジー、シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 2巻まででトントン拍子に新天地に行く所まで話が進んだが、ここで閑話休題、新天地に飛ぶまでに問題が発生したよ、という話。ということで話はあまり進まない。
    話の中の主要なネタは常に何かしらの考古学から根拠を持って持ってきているようで、そこらへんを読みながら知れるのは楽しい。
    3巻になって、フェネシスが徐々に優秀になってきているようで、主人公の役割変わってきてない?とも思うところではある。最後、主人公が騙されて悔しがってる所とか特に。

  • ライトノベル

  • フェネシスの未熟さに苛々させられる、と思ったがクースラの面倒くさい性格も大概である。ウェランドのピンチを救ってカザンへの旅に出るとこで区切りかと思ったら、偵察監視で流浪の民との交流。フェネシスはしたたかさを身に着けた。クースラは不快じゃないと言ったが、クースラ贔屓で読んでる側としては図に乗るな小娘!と思った。もっと苛められてほしい…。

  • マグダラを求める錬金術師 クースラが様々な困難に挑みながら目的のために進んでいく物語。
    今回クースラが挑んだのは死者の蘇生、クースラの相棒であるウェランドが捕らえられ、彼のカザンへの移入が不可能となる。解放条件として提示されたのは錬金術師を証明すること、そのためにクースラは試行錯誤を繰り返していくが…。
     今巻の見所はクースラが圧倒されるほどのある分野におけるフェネシスの知識と彼女の成長だと個人的には思う。また今巻はフェネシスがクースラに一杯食わせるような場面があり、両者の関係性に変化が訪れているなと感じる。
     今巻のラストではカザンへと向かう途中である問題が発生してそこで終わったので次の巻ではどんな展開になるのか楽しみである。

  • 2巻に引き続き、3巻も読了
    フェネシスが確実に成長してきてますね。
    この作者は、男が女より強くて守る、という関係よりも、互いに対等で(良い意味で)だまし合ったりもできるくらいの関係の方が好きなんだろうな、と思いました。

    なんだかんだ、クースラが頑張った回だと思います。
    しかし、水銀を流し込まれた鶏は、そのあと食用に出来なそう…(苦笑)。
    まぁ、一度生き返った鶏を食べようと思うかどうかは、また別の話ですが。

    イリーネは思ったよりクースラとフェネシスの関係には入ってこない感じですね。
    イリーネには幸せになってほしいです(今回の話と関係ない)。

  • 後半、必要なのかなぁ?
    今巻だけの話をすれば妖しい儀式で終われるとおもうのだが。

    まあ、ヒロインと主人公の関係を浮き彫りにするとか今までのヒロイン像を少し崩すとかあったのかもしれないが。

    正直蛇足に感じた。
    これが後で生きてくるのかもしれないのでなんともいえないけど。

  • 4月30日読了。図書館。

  • 評価:☆4.5

    眠らない錬金術師と白い修道女が贈る本格ファンタジー、第3弾。

    イリーネと共にグルペッティの街を出る準備をするのだが、その際にウェランドが錬金術師ではないという疑いをかけられたり、流浪の民の黄金の羊伝説を調査しにいったりという話。

    ミスしてクースラを火傷させたり、イリーネに気後れしてしまったりとまだまだ足を引っ張ているフェネシスがクースラに一発お見舞いするという展開にはしてやられた!

    クースラは錬金術師としての自分とフェネシスが期待する自分との間で葛藤し、自分が求めるマグダラとは一体何なのかを改めて見つめ直す。
    個人的に、クースラはこれまでずっとマグダラを叶えるためだけに手段を選ばずに生きてきたから、フェネシスの純粋な期待が受け入れにくいんじゃないかなって感じる。
    「俺はそんな優しい人間なんかじゃない」と思い込んでるというか・・・そう思うことが過去の否定になるような気がしているのかな。
    でも今巻で答えに近いものは出たと思う。
    将来マグダラを手に入れるクースラの横にはきっとフェネシスがいるのではないだろうか。
    続刊も楽しみ。


    「そりゃあ、理屈が明白だからだ。こういうことが百回起きたら、同じ対応を百回取る。ウェランドを助ける選択なんて、万に一つもない」
    「同じことをして、異なる結果を期待するな」
    「私は、あなたがもっと優しいと思っていました」
    「わ、私と引き換えなら、あなたはきっとあの人たちを見逃してくれるだろうって……」

  • 前2巻と比べると、キャラの関係性の進展やクースラの重い過去が一つ払拭されたことなどからだろうが殺伐とした空気が薄れ、より湿度の高い人間ドラマに寄ってきた印象。
    心の中にある『人』の部分や彼らの立場の曖昧さなど、錬金術師二人の性質をより掘り下げられた話だった

  • いつも考えさせられながら読んでる。
    能天気には読めない。

    全く男女がイチャイチャしてる文章はないのに、イチャイチャしているのを見せつけられてるような気がする。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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