心理コンサルタント才希と悪の恋愛心理術 (メディアワークス文庫)
- アスキー・メディアワークス (2013年5月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048916745
作品紹介・あらすじ
大学で心理学を学ぶ春川梓は、とある心理カウンセラーと出会う。工藤才希-人並み外れた美貌に、食えない性格。油断のならない青年だが、その心理学の知識には目をみはるものがあった。かくして、梓は助手の座に収まることに。才希は気まぐれのように人を救う。その方法とは心理学を応用した驚くべきものばかり。だが、願いは叶えられても、それが望んだ結末とは限らない。才希が謳う「悪の恋愛心理術」とは?心の迷宮を覗きたければ、彼を訪ねてみるといい。
感想・レビュー・書評
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登場人物のキャラクターとフォーマットを提示した後の2作目がどう弾けるかってのが、長期シリーズ化になるかどうかなんて思うこともありますが、どうやらもう1つの3つでキレイにまとめる感があります。町の中の出来事、学校でのイベントなんかで、周辺増強で盛り上がります。で、周辺の出来事を抽出していけば、まだまだシリーズ化もできそうな素材。でも登場人物の主要どころの背景に重めの事情が見え隠れする中、短期決戦で描ききるのだろうか。後書きにて著者の予告する今作に対する仕掛けってものには、否が応でも期待します。
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「悪の恋愛心理術」
意中の相手を射止めるために。
しっかりと相手の様子を見て、適度なコミュニケーションをとっていたのならこの様な結果にならずに済んだのだろうな。
自分の想い人から好かれるというのはとても嬉しい事だろうが、一線を超えてしまうと気持ち悪さなどが勝ってしまうだろうな。
「ボディランゲージ」
臆病な自分を変えるために。
周りと比べてあまりにも気になる様なら、自分で意識して変化させることも必要だろうがやり過ぎに気付かないと怖いな。
周りが変化に気付いたのなら、早い段階から本人に気付かせ加減を覚えさせる様に出来ると一番いいのだろうな。
「虚構商法」
人の弱みにつけ込み売り付ける。
普段ならおかしいと気付くことが出来るような簡単な嘘でも、心に余裕がなくなっている時はコロッと騙されてしまうのだろうな。
相手の話術等が凄いというのもあるだろうけれど、そんな時だからこそ信用できる人に相談したり冷静になることが必要なのだろう。 -
2016/4/25図書館から借りた。
心理学を扱った小説。次々と心理学用語が飛び出す。
P58 ミルトン・エリクソンの《間接暗示》
P81 人は誰かに認められたいという欲があある。アメリカの心理学者マズローのいう《承認欲求》だ。
P82 統計データによれば、女性は『共感』、男性は『優越感』に喜びを感じる傾向が強いそうだよ。
P88 心理学用語では《単純接触効果》ーザイアンスの法則ともいう。接触すればするほど人は対象に好感を持つ傾向があるらしい。
P126 コールドリーディングの有名な解説書『The Full Facts Book of COLD READING』を書いた、イアン・ローランドがマジシャンでもあるからなんだ」