- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048916943
作品紹介・あらすじ
妹と二人暮らしの高校生、月代玲音。ある日の放課後、彼は友人の文槻クレアに連れられ、地元の紅街中華街を訪れる。場違いな洋菓子店でメイド姿の双子と出会い、妙なケーキを注文する玲音だったが、異変の刻は彼の知らないうちに着々と近づいていた。封印を解かれた「マリアンヌの宝石箱」。その内側に封じられていたのは、かつて欧州を席巻した異能者、"皇帝"のブロスペクトとその部下達。街の裏側で暗躍する"キャラバン"の幹部、周皓月の掌に踊らされ、事態は混迷を迎えていく-異形の神と異能者達が紡ぐ騒乱劇!
感想・レビュー・書評
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『輪環の魔導師』シリーズの著者の新作。新シリーズ一巻目。
輪環シリーズはわりと気に入っていたので、特に内容も確認せずに購入。ちょっと分厚め。が、期待を裏切らない作品であった。
はっきりファンタジー世界であった輪環シリーズに対して、こちらは現代が舞台。でも、ファンタジーはファンタジー。それに、微妙な世界のつながりも示唆されている。その辺は、前シリーズを読んでいる人には楽しめる要素になるだろう。
一巻目でかなりの登場人物が出てきているので、若干勢力図がわかりにくい点は否めない。その点を除けば、安心して読める展開だし、文章も申し分はない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一連の迷宮神群シリーズを読んでいる人には、すんなり入って行けると思う。少しキャラがあざとい感じがするのと、いつものことではありますが、やたらに登場人物が多いのがちょっと難点かな。あと、下衆いキャラが多いので、ちょっとイラっともしました。
1巻では一気に事態が進行していくので、何が何やらな感じも受けます。風呂敷を広げるだけ広げているのがこの1巻ですね。 -
※1巻のみ
思ってた以上にパラムンとの繋がりが見られ
思ってた以上にあざとい作品。
そしてやっぱり出る出る
幼馴染みにヤンデレー、良キャラ臭漂うぬっこぬこ -
一応は独立した作品ではあるが、前作とか(読んでないけど)以前の作品とクロスオーバーが多い、とのこと。
実際、見た単語がちらほらと。
いや、重要なことじゃないから、といういいわけは作者にあるけど、作品感をつかむ上で影響大きて。
あと、ヤンデレ好きかね?この作者。ちと気持悪いところがあって。
題材は好きなほうだし、でもなんか続くと気味がわるいというかなんというか。
理由がないのなんとも>気味が悪い -
今回もいい幼馴染。血のつながらない妹。三角関係には十分すぎる。
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これまで様々な作品を読んできたけど、その中で私が一番好きな作品は渡瀬さんの「空ノ鐘の響く惑星で」です。
そしてこの作品に手を出したのは作者の前作「パラサイトムーン」が面白かったから。
「パラサイトムーン」は6巻で区切りを見せているけど、あくまで区切りがついているだけで何も終わっておらず、彼らの物語の続きを待望していたところであった。
あれから10年余。
そのパラサイトムーンの続編が読めることが、素直に嬉しい。
“希崎弓”とか、もう、ね!
前二作がそれぞれどちらかというと様子見な感じの第1巻であったのに対し、今回はいきなりど派手に物語が動いています。
学園ラブコメっぽい序盤から一転、いきなり非日常に巻き込まれる主人公の玲音たち。
友達だと思っていたやつらがキャラバンとかいう異能力者の組織に所属していて、さらに別の友達は石に取り付かれて(?)皇帝ブロスペクトとかいう人物のもとキャラバンに喧嘩を売って・・・
玲音も石の影響を受けたものの操られるようなことは無く、キャラバンとブロスペクト派とどっちについていっていいか分からず…どちらについても友達と敵対することになるし。
更に幼馴染や義妹も絡んできてどうしたものやら。
この1冊だけ見ると明らかにブロスペクト派が悪役だけど、キャラバンも決して正義の味方というわけではないからね。
キャラバンはキャラバンで内部の派閥争いがひどいし、さらに最後に登場した皇帝の存在によってますます今後どうなるのか目が離せない。
こういう思想の違いからくる派閥対派閥や集団対集団を書かせたらほんと渡瀬さんはうまい。
輪環のときも魔族の主張には一理あったし、空鐘もレージクやメビウスたちの考えには説得力があった。
たまたま誰の視点で書かれているかというので結果が決まってきたけど、それ以外の勢力の視点からでも充分に物語が成り立つ。
そういう意味でも、まだ玲音の立ち位置が決まっていないこの物語の終着点が気になる。
まさかブロスペクト派につくことは無いと思うけど、皇帝や女王のことを考えたら…。
幼馴染のクレアや義妹の香恋がブロスペクト派に捕らわれ、それを助けに行くっていう展開かな。
そこに昔の自分を重ねた真砂なんかが絡んできたらテンションあがるわー。
続編と書いたものの、続編であることは間違いないものの、この作品から読んでも問題ないような作りなっているので興味があったら是非とも臆せず手にとってほしいです。
最近のラノベっぽい幼馴染と義妹との三角関係や、最近のラノベっぽくない派閥争いの群像劇の世界が待っています。
そして興味をもったら「パラサイトムーン」も読んでみるとより一層楽しめるでしょう!
お勧めです。
余談だけど、空鐘のパンプキン、輪環のアルカインに続く今回の萌えキャラは“くろとらくん”。
あのやっつけ感すてきだわーw
中の人は誰なんだろう。パラサイトムーンに出てきたキャラかな。
桂とかだったら笑うw