学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
- KADOKAWA (2013年12月27日発売)


- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048919838
作品紹介・あらすじ
有村架純主演の映画も大ヒットした「笑えて、泣けて、最後には自分自身も“絶対無理”にチャレンジしてみたくなる」との大反響を得ている感動の実話小説。通称ビリギャル。
読みがなも多くふられており、「さくさく読めて、やる気になる!」、「(学校で「そんな本を信じているのか?」とバカにされつつも)本の内容を信じて頑張った我が子にも奇跡が起きた! 偏差値が1年で20上昇した!」等の多くのご好評を頂いています。
本作は、高校2年の夏にして学力は小学4年レベル、全国模試の偏差値は30、英語はかろうじてローマ字が読める程度だった金髪ギャルのさやかが、塾講師である著者・坪田信貴から心理学を駆使した指導を受けてやる気に目覚め、I , my , me , mineを覚えるレベルから始めて1年で英語の偏差値を40上げ、ついには最難関レベルの私立大学である慶應義塾大学に現役合格するまでの1年半を綴ったノンフィクション小説です。
所属する高校から当時、たった2名しか慶應義塾大学に受からなかったその1枠に、学年でビリだったギャルが入ったその奇跡を描いた本作は、単行本の発売から1年半で累計100万部を突破するほどの支持を受け、2014年度新風賞も受賞しています。
ギャルのおバカ発想に大いに笑えて、その頑張りと苦闘ぶりに涙できる感動作で、受験物語とともに、崩壊しかけていたギャルの家族の再生をも同時に描いているため、10代から中高年までの幅広い層からの支持を得ることに成功しています。
1300人以上の子ども達を個別指導した経験から、「地頭の悪い子などいない。どの子も、可能性に満ちている」「ダメな人間なんて、いないんです。ダメな指導者がいるだけなんです。でも、ダメな指導者も、ちょっとした気づきで、変われるのです」という著者による、子どもや部下のやる気を引き出す心理学テクニックも満載(※別途販売されている角川文庫版では、そうした心理学テクニックや受験テクニック等の実用情報を大幅に削除し、物語だけを純粋に楽しめる形での再編集が施されていますのでご注意下さい)。
※単行本版とKindle版(B00HEB8KFK)は、「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」の完全版です。別途販売されている[文庫特別版](4048650955)には載っていない受験テクニックや心理学テクニックの文章(学習や人材育成、コーチングに役立つパート)もしっかり掲載されていますので、安心してお楽しみください。
※なお、本のカバー写真は、石川恋というモデルを撮影したものです。ギャルさやか本人ではありません
感想・レビュー・書評
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言わずと知れた?ビリギャルの原作本。
とっくに紹介したつもりでいたら、一言も書いてなかったのに気づいたので、今さらながら~簡単に。
塾の先生である著者の前に、大学受験を考える頃になって連れてこられたのは~
「中高一貫の学校に入れば、勉強しなくても楽しく過ごせるよ」という母の言葉で、中学は受験したが、その後はろくに授業も聞かずに友達と遊んで暮らしてきた女の子だったのです。
何しろ勉強していない、覚える気もなかったから、簡単な問題に突拍子もない答えを連発するのは、おばかタレント並みに面白く読めたりします。
この子の素直さに感銘を受けた著者は、これなら指導できると確信して、この子に合う教え方をしていくのです。
みんながこういう先生に出会えたらいいよね!と思う。
家庭の事情、父が娘の教育には興味を示さなかったことなど、背景にはそういう哀しさもあったのですね。
おおらかに娘を肯定する母の愛情は心温まります。
ただ、母親が「勉強しなくてもいい」って、そもそも言ったから、こうなったという気がしないでもない?
学ぶことが面白いと気づいたのは、よかったですよね。
この著者の他の本で、色々なタイプに合わせて教え方を工夫するというのがとても面白く、この子だけがたまたま成功したんじゃないんだな、と。
ともあれ、これは、元気が出る本でした☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画は有村架純さんと吉田羊さんが出てた。映画も本も面白かった。主人公の方の人生が花開き、周囲の人も夢が持てて本当によかったと思う。
ただ、本の中の塾代の数字に驚いたのを覚えている。
親の経済力が、子供の学力に多大な影響を与えるのは事実。
子供が子供らしく安全に学べる社会であって欲しいと思う。人生は誰と出会うかだろう。そして、自分の可能性を信じられるかだろう。母親の役割って大きいね。
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そういえばウチの子もこの冬受験やなーということで
ふと手に取った一冊。一時期話題になりましたね。
ひねくれて言えば
これだけ素直な子が
これだけ守ってくれる親に育てられて
これだけお金があって
これだけ親身で優秀な教師に教えられたなら
そりゃ難関大学通るでしょうです。
逆に
それだけ素直になれるのは大したもん
それだけ子供を守ってあげるのも大したもん
それだけお金があるのはとラッキー
それだけ親身で優秀な教師に出会えたのはラッキー
です。
あとはどれだけ信念を持って頑張り続けるか。
そしてそれをどれだけ暖かく見守り続けられるか。
トータルでは、いろいろ考えさせられるいい本でした。
ビリギャルのお母さんはいいお母さんですね。 -
2015年に、有村佳架純さんの主演で公開された映画の原作(2013年12月初版発行)。元は投稿サイトで話題になり、書籍化に至ったそうです。図書館の「教育」コーナーにありました。
高校2年の夏休み時点で偏差値30以下、金髪パーマと厚化粧にネイルに香水、という女子高生が、一人の学習塾講師との出会いをきっかけに成長し、現役で慶応大学に合格するまでの物語です。目的を持つことで、本人の意識が変わり、外見が変わり、家庭や学校、友人などの環境が変わり、強い意志というものが人生を大きく変え得る様子が描かれています。「ダメな人間などいないのです。ただ、ダメな指導者がいるだけなのです」という言葉は、親として、教育者として身につまされます。
ただ、本書のように「慶応合格」を華々しいゴールとするならば、学歴や年齢が非公開の筆者の坪田信貴さんの経歴も気になってしまいます。個人情報が非公開なわけではなく、愛知県名古屋市在住、TOEIC満点の990点で英会話力はネイティブ並み、青藍義塾代表取締役、学校法人大浦学園理事長、という華々しい肩書は公開され、学歴(龍谷大だそうですが)だけ伏せるというのは残念な気がします。
本書のモデルになった小林さやかさんは、2010年に慶応を卒業後にウエディングプランナーとなり、その後独立。学習科学修士課程を2021年に終了し、現在はコロンビア教育大学院で認知科学を研究中だそうです。2度の離婚を経験されながらも、人生を強く生きている姿が素敵です。短大出身のお母様は、「学芸員の資格が取りたい」と京都芸術大学の文芸コースに進学し、2023年3月に卒業したそうです。親子で力強く前に進む力に勇気をもらいます。
第一章 金髪ギャルさやかちゃんとの出会い
第二章 どん底の家庭事情、批判にさらされた母の信念
第三章 始まった受験勉強、続出する珍回答
第四章 さやかちゃんを導いた心理学テクニックと教育メソッド
第五章 見えてきた高い壁―「やっぱり慶応は無理なんじゃないかな」
第六章 偏差値30だったギャル、いよいよ慶応受験へ
第七章 合格発表と、つながった家族 -
本を読み終わって思うのは、対象のギャルのポテンシャルが元々どれだけあったのか?家庭環境はどうなのか?がそこまで濃密に描かれてはいません。
本として当時は頭が悪かったということが全体として強調されており、本人のギャップを感じさせる構成になっていますね。
と同時に、学習をする上で分水嶺になったのは担当の先生がコーチングなどのスキルに極めて長けており、そこに本人の努力と動機づけがうまく噛み合ったというところでしょうか。
何にせよ、全ての人に努力をする大切さや教育手法を確認して欲しくなる本でしたね。 -
ビリギャルご本人の著書、ビリギャル母の著書と読んできて、最後にビリギャルの塾の先生だった坪田信貴の書かれた本書を読みました。
3冊とも話の流れは同じですが、それぞれの立場から書かれているので、強調されているところが違い、3冊ともおもしろかったです。
ですが、いちばん読みやすいのは?と聞かれたら、私は本書を選ぶでしょう。
坪田先生の書かれた本書には、ビリギャルの物語だけでなく、教育メソッドや付録として人材育成のためのテクニックも収録されています。
でも何よりいちばん大事なのは、その子の良いところをみつけて肯定していくこと、子どものワクワクを否定せずに、支えていくことが大事なんだなと感じました。
学校が「上の人が言うことをなんの疑問も抱かずに聞き続ける人間」に育てる場所になっていることを、悲しく思います。
もちろん、変わろうとしている学校もあると思いますが、わが子が通っている学校がそうとは限りません。
だからこそ、子どものワクワクを親が見守り支えることが、とても大事なんですね。
本書には子どもを真に支える方法が、たくさん書かれています。
毎日退屈だなと思っている10代の方、親御さん、そして学校の先生に、特にオススメしたい本です。
余談ですが、「読書はインプット」「それをアウトプットしなければ、社会では何の意味もありません」(298ページ)という言葉は、グサッときました。
本を読むことが好きで、うつになってから特にそのキモチを思い出して色々読んできました。
私の中には、本からのインプットがたくさんあります。
「今度はそれをどんどんアウトプットしていこう、大丈夫、できるよ」と、本書に背中を押された気がしました。 -
とっても面白かった。絶対受験生が読んだら参考になる。
本当に突拍子もない答えをするさやかちゃん。
でもさやかちゃんの良さをすぐ見出して指導する坪田さん。
もちろん本人のやる気が大きかったから実現したんだろけど、先生や見守る家族も素晴らしかった。
子どもが成長するのと一緒に家族も成長するっていうのが、うなずけたな~ -
タイトル通り、勉強と無縁だったギャルが塾の坪田先生の指導によって、慶応大学に合格するまでの実話。
初めは、どうせもともと学力の素質があったから実現できた話だという先入観を持って読み進めていたのですが、それだけではとても実現できず、合格するためにはそれだけのテクニックやメソッドが必要であることがよくわかりました。
また、彼女の「知らないことを知ることって楽しいんだ」という言葉がとても印象に残りました。
このように感じられたり感じさせられたりすることが一人でも多くできたら、世界は少しずついい方へ変わるのかもしれません。
最後の「幅30センチの鉄板の話」もとてもわかりやすく、そして勉強の本質をとらえた素晴らしい例え話だと思いました。 -
先週、FBで知った「ビリギャル」書店で手に取り、内容に惹かれて即購入。
“親”を自覚する方は、読むべきです!
偏差値30。(全国では底辺の2%に位置)成績は学年でビリ。そんな“ギャル”さやかちゃんが1年で、慶応義塾大学に現役合格。
何とも信じがたい話ですが、実話らしい。そしてやっぱりと言うか、相応の努力のたまものです。
これを読んで正直、若干の僻み根性が芽生える。
・これだけの経済力があるんだったら、、、結局、金だろ?
・これだけ応援、周囲の人に恵まれていたら
・親がこれだけ子供を守ってくれたなら
もし同条件だとして、お前に出来るのか?と言われれば即答で“No!”ですね。
同年代の時、これだけの情熱を持って何かに打ち込んだことは無かった・・・
私自信、中学校に入ってすぐ英語教師と一件あって以来、英語(の教師)が大嫌いで中学校の英語を放棄しました。英語教師にも見放されてましたげど・・・
高校に入り、全く着いて行けなく、さらに分からなくなった。未だに中学校での英語には強く後悔しています。恥ずかしながら当時、私の英語は入塾時のさやかちゃんとあまり変わらないでしょう。
この本は、
・彼女の物語を「もしドラ」的に読ませる部分。
・教育書として、子供への接し方の一例を示す部分。
・カリスマ教師の、心理学テクニックと教育メソッド。
の三つの要素を持っています。
私自信、親になって10年経ちましたが、子供の教育やスポーツ、どれも結局【親がどれだけ本気になれるか】で決まります。
「ビリギャル」でも、さやかちゃんの気持ち(本人も最初は冗談だったらしい)に、塾の先生と母親が本気で取り組んだ結果。
子供との接し方を変えなければと、改めて思いました。
そして即、奥さんに読ませなければと・・・
いやー素晴らしい話しだ。多くの人が影響され、勇気を持つと思います。
「もしドラ」的なヒットの予感です。 -
受験勉強法のノウハウ本じゃなく、ノンフィクションのドキュメンタリー本だと思います。
今が苦しい時、踏ん張り時、心が折れそうなとき、間違いなく勇気づけられます。数少ない何度も読み返せる本です。
著者プロフィール
坪田信貴の作品





