刑事と怪物―ヴィクトリア朝臓器奇譚― (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 107
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048921787

作品紹介・あらすじ

熱血新人刑事×クールな異能者。
凸凹コンビがロンドンを疾走する異能奇譚。

19世紀の倫敦では、怪物たちが起こす奇妙な事件が巷を賑わせていた。スナーク――それは犯罪者の臓器を移植され、異能を手にしてしまった人間のことだ。
熱血だけが取り柄の新人刑事アッシュは、配属初日、あるスナークとコンビを組むよう命令される。「怪物と組むなんて」反発するアッシュの前に現れたのは、冷めた性格の根無し草な男ジジ。彼は自らの異能を明かそうとせず、捜査にも非協力的だった。
「不真面目な怪物」「甘いお坊ちゃん」互いが気に食わない二人は、衝突を繰り返すことに。凸凹コンビが霧の街を駆ける、倫敦異能奇譚開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 異能奇譚なんていうからもっと重たい印象で読み始めたんだけど、思っていたよりも軽ーい感じだった。

    アッシュが(ナヨナヨではないが) 啖呵切ってる割には中途半端でなー…応援しづらい。
    というか、キャラ的に嫌いなタイプ…ムズムズする(笑)
    ジジは、まぁ異能枠だからあんな感じでいいかな。
    我が道を行く人なら、それを操る主人公であってほしかったっていうのが率直な気持ち。

    章分けしてあるのはどうも内容が薄いというか、序盤から軽い感じで入ると、物語の確信をつかずでそのままだし、どうして?が多くて、この話も終盤に謎(真実の経緯?)として少し挟むけど弱いんだよな。
    もっと説明足して!って思ってしまう。

    著者さんは、続刊を望んでいるようだけど…どうなのかね、これ。

  • グロいのは冒頭だけ。
    あとはひょいひょいっと軽く読めます。

  • もうちょいグロかったりするのかなと思ったけど思ったよりライトでポップな印象だった。
    バディもの……というかバディものにこれからなる一歩手前の話。異能力者スナークを捕まえる若手熱血刑事さんと飄々とした男のドタバタ(九割刑事さんが一人でバタバタしている)ファンタジー事件ものといった趣。
    主人公の刑事さんが熱血空回り気味で、でもめちゃくちゃピュアだった。なんかすごく良いやつ。
    ゆるーく読むにはとても楽しいけれど、肝心の事件がちょい弱いかなという気もした。臓器移植で異能力が身に付くった設定ならもうちょいグロくいっても楽しい気がする。
    でも一巻目でまだバディにもなりきってないのでこんなものなのかな。ロンドン舞台なので色々登場人物膨らませられそうで良い。

  • 犯罪者の臓器を移植されると、異能の力が手に入る。
    そうなってしまった人達を、スナーク、と呼んでいる。

    そんな彼らを取り締まる部署に配属となった主人公。
    しかも配属確定させるには、どこかにいる
    パートナーを捕まえる、という試験付き。
    いやもう主人公の猪突猛進型が面白いw
    父親にまったくの愛情をかけられずに生きてきたわりに
    結構純粋にできてます。
    それ故に、なのかも知れませんが。

    手、手、目、手、という、手のが多かったです。
    同じ場所でも、犯罪者がどう使っていたか、によって
    まったく違う事が出来るので、そりゃナンバリングが
    必要だな~と。
    それを全部覚えている相棒もすごいですが。

    本当にあった話を下地に、という2話目。
    という事は、あちらも自分で雇って
    こちらも自分で??
    どうやら負ける算段だったようですが、どうやって
    負けるつもりだったのでしょう?

  • アッシュの素直で真っ直ぐ、熱い性格に疲れてしまった・・でも面白い。
    ジジも文句を言っているけど街のことを色々教えたり助けたり、何だかんだアッシュを気にかけているのが好き。
    アッシュも嫌っていたスナーク達と関りを持つことで彼らに対する印象が変わっていくっていうのがアッシュの素直さ爆発してる。可愛い
    そして・・お父さん、やっぱりそういうこと。
    キングさんが色々訳アリ隠し事アリでどうなるのか。

    最後で関係がちょっとだけ変わったジジとアッシュが次からどう動くのかすごく気になる

  • 臓器奇譚なんてサブタイトルがついているので、もっとグロテスクな話になるのかと思ったら、そこまでではなかったですね。100年以上前の臓器移植などの話ではあるので、衛生的な話でもないですが。
    あと時代的に、勝手に切り裂きジャックが関わってくるのかと思い込んでいましたが、それも違いました。…今後出てくるかどうかはわからないけど。っていうかそのうち出てくるだろうと思ってる。タイトルと時代的に。

    主人公がどうにも受け付けられないのは、私が現代の日本で生きているからでしょうか。
    当時の差別とか選民意識とかそういうのはひどかったとは思うんですけど、どうしてあそこまであんな台詞の数々が出てくるのかと苛々してしまい、最初の章の途中で読むのをやめようかとさえ思いました。この主人公、無理。
    それなのに貧民街の子どもに中途半端な正義感をみせようとする…一体何なんでしょう。
    …ジジとの行動や経験で少しは変化しているようですが…。
    父親があれでは子がおかしな育ち方するのも仕方ないですが、父親のあれも美談とかにされたらもう虫ずが走るような感覚です。
    キングが1番の常識人で、キングのように、あの親子はすれ違ったままでいたらいいと思う。

    とにかく主人公のうっとうしさがインパクト大なので、話の内容は今思い返そうとしても薄い記憶になりつつあります。

  • 最初は反目しあうバディ物。付き合っていくうちにお互い理解しあえるようになるパターン良くありますが、19世紀のロンドン・相方が犯罪者の臓器を移植された異能者・犯罪絡みでも軽妙な会話、とかいった味付けで飽きは来ないです。アッシュの父親の不器用すぎる愛情をアッシュが誤解したままなのは、アッシュが可哀そうなので早めに誤解が解けるといいな。

  • 【熱血新人刑事×クールな異能者。事件は霧の街『倫敦』にて起こる!】

     19世紀の倫敦(ロンドン)では、怪物(スナーク)たちが起こす奇妙な事件が巷を賑わせていた。スナーク――それは犯罪者の臓器を移植され、身体能力が拡張し、異能を手にしてしまった人間のことだ。
     熱血だけが取り柄の新人刑事アッシュは、配属初日、あるスナークとコンビを組むよう命令される。「怪物と組むなんて」反発するアッシュの前に現れたのは、冷めた性格の根無し草な男ジジ。彼は自らの異能を明かそうとせず、捜査にも非協力的だった。
    「不真面目な怪物」「甘いお坊ちゃん」互いが気に食わない二人は、衝突を繰り返すことに。
     凸凹コンビが霧の街を駆ける、倫敦異能奇譚開幕!

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著者プロフィール

第7回電撃hp短編小説賞《大賞》を受賞し、2007年に電撃文庫よりデビュー。
代表作として『三瀬川さんの冥界カウンセリング 』(メディアワークス文庫)など。

「2022年 『私のほうが先に好きだったので。2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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