おかえりの神様 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.55
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本棚登録 : 138
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048921893

作品紹介・あらすじ

奇跡も神通力もないけれど、ただ"そばにいてくれる"。
そんな神様との出会いがおりなす、ほっと優しい物語。

就職を機にひとりぼっちで上京した神谷千尋だが、その心は今にも折れそうだった。些細な不幸が積もり積もって、色々なことが空回り。誰かに相談したくても、今は深夜。周りを見回しても知り合いどころか人っこひとりもいない。
……でも狸ならいた。寂しさのあまり連れ帰ってしまったその狸、なんと人の言葉を喋りだし、おまけに自分は神様だと言い出して……??
『お嬢、いかがした? 何事かとそれがしに聞いて欲しそうな顔でござるな』
こうして一日の出来事を神様に聞かせる日課が誕生した。
"なんでも話せる相手がいる"、その温かさをあなたにお届けいたします。

感想・レビュー・書評

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  • 表紙が可愛らしくて購入。4人の男女に2匹?神様が寄り添っていく恋愛メインのストーリー。食い意地の張った神様が面白可愛くて、普段読まない恋愛ものでしたが良かった。

  • 侍言葉を話しマヨネーズをこよなく愛す狸(山の神様)と、花魁言葉でチョコレートが大好きなビーバー(川の神様)が、恋に悩む男女の話を聴いてくれます。

    何も考えず頭を空っぽにして、さくさく読め、内容もほっこりとしていて、癒されました。

    助言はなくとも誰かに話を聴いてもらうだけでも、悩める時や辛い時には救われるんだな、と改めて思いました。また、「おかえり」という何気ない一言も実はありがたい音葉だということも。

    箸を使う狸をみて、疑わない登場人物には疑問を抱いてしまいますが、そこはファンタジーだからと自分を納得のさせることに…。

    「甘味の神様」の由利佳さんは、レンちゃんの件について信也さんに嘘をつき続けるのでしょうか。二人が本当に幸せになるために、いつか真実を明かして欲しいと思ってます。

    続編も読もうと思います。

  • 4人の男女の、神様と関わる短編集。

    最初の彼女は、片思い相手に失恋中。
    その友達たる、異性の同僚。
    同僚の仕事仲間と、彼を狙う女性。
    落ちの、元コンビニ店員が面白いですw

    戸惑ったり画策してみたり、悩んでみたり。
    しなければいけない事も、するべき事も大量ですが
    何故皆様、神様だと名乗る動物が現れても
    わりとあっさり受け入れているのでしょう?
    驚くほどの心の余裕がないのか、案外混乱しているのか。

    しかし、こんなマヨラーとチョコ命の神様って…。
    マヨラーは、視界の暴力だと思いますけど。

  • すぐ近くにいる神様
    そばにいてくれる神様
    放っておいたら消えかねない恋心を狸とビーバーが結びます(笑)
    狸で侍言葉、ピアスに茶髪なマヨラーの山の神様、花魁言葉で原宿系、なぜかビーバーな川の神様
    神様像が崩壊気味なのも、山も川もなくなってしまった現代ならではなのかしら?
    孤独で辛いとき、「おかえりなさい」といってくれる人がいたら、こわばった心をほぐしてくれる人がいたら、苦しさは半減するよね

  • 神様らしくない神様の様子にほんわかします。
    特別な力をつかってかかわったひとを幸せにするのではなく、おしゃべりをして幸せに導くところがすごいです。

  • 神様がとっても可愛い。縁結びの神様ってとこでしょうか。

  • 恋に悩む4人の大人に、そっと寄り添う神様の物語。
    4人に共通しているのは、近くに神様がいるのに自分の願いを言わないこと(実際言っても叶えられない神様だけど)、そしていつも誰かの幸せを願っていること。
    そんな優しい人たちだからこそ、神様が助けてくれたのかもしれない(実際は何もしてないけど)。


    「お嬢のダシでござるな。味に深みが出るのと同じで、痛みというのは人間に深みを与える。痛みを知ればこそ強くも優しくもなれるでござる」

    「体を隠すために服を着るように、本心を隠すためにアレやコレと身に纏って。大人と呼ばれる年になった今では随分と厚着をして、すっかり身動きが取りづらくなってしまいました」
    体温を保つため、一定の関係や社会の調和を保つため、丸裸ではいられない僕らは自分に合ったものを着込んで生きていく。上手な人もいれば下手な人もいる。厚着の人や薄着の人。派手な人や地味な人。僕は乏しい重ね着テクニックを駆使して明日も会社に出勤するのだ。

    そんなに叩かないと渡れない橋なら飛び越えてしまえばいい。足元を見る勇気が無いなら前だけ見てればいい。後戻りができないできないのなら進むしか道はないだろう。

  • 就職を機に上京した千尋。
    些細なついていない事が積もり積もって
    その心は折れそうだった…
    誰かに聞いてもらおうにも誰もいない。
    しかし、狸ならいた。
    寂しさのあまり拾って帰ってしまったが
    その狸、しゃべるどころか自分は神様だと
    言いだして…

    「神様の御用人」のような感じかな…と思ったら
    たぬきとビーバーの姿をした神様の出てくる
    恋愛小説でした…たぬきはイケメンに変化するし…
    …THE ライトノベル…!
    かなりご都合主義でお約束なところなどを
    分かっていた上で読んだら、
    マヨネーズやチョコ好きなモフモフは可愛いですし
    ほんわかできるのではないでしょうか…

    ただ、どうして川の神がビーバーなんでしょうか…
    せめてカワウソとか…
    何にもしてくれないけど、ただ話を聞いてくれる
    しゃべるモフモフした狸、というだけで
    癒される気はします…

  • マヨネーズと銭湯好きの狸と晩酌とチョコレート好きのビーバーの話。
    いや、神様なんだけど(笑)
    それにしても狸はまあいいとしてなんでビーバー?
    日本ならカワウソでしょうに(笑)
    でも、いいなあ、こんな神様。
    うちにもいて欲しい。

    物語的には大人の恋物語。
    4人の互いに顔見知りの主人公たちの短編連作。
    いろんな恋模様があるけど、個人的には子供の時に出逢ったレンちゃんをずっと想う鳥居くんの話がなんとも切ない。
    それが男だったというオチに一旦笑ったのだけど、実はウソで、本当はもう亡くなっているという事実がなんとも。
    これ、いつか本人に本当の事がわかる時がくるんだろうか?
    布袋さんはちゃんと打ち明けたほうがいいと思うけどなあ。

    で、そんな恋愛に悩む大人たちに神様はというと、何をしてくれるでもなく、ただ話を聞いてくれるだけ。
    でも、悩んだとき、落ち込んだとき、困った時、その想いを話せる相手がいるっていうのは幸せだよなあ。
    それだけで、涙が出るほど嬉しいこともある。
    うん、やっぱり、うちにもこないかな。

    そして神様は、幸せになってもう自分が必要になくなった時にはさりげなく去って行く。
    おー、まさしくヒーローじゃないか!(笑)

    どこかで何にでもマヨネーズをかけて食べる風呂好きの青年や、ホールのチョコケーキを平らげている原宿系少女を見かけたら、いい事あるかも(笑)

  • 小説の恋愛ものってあんまり読まないのだけれど、これはすごく良かったし、なにより面白かった!!
    電車の中でも読んでいたのだけれど、笑いが止まらなくて、これは家で読むことをオススメします!(笑)
    私も家に帰ったら、「おかえり」と言ってくれる、そばにいてくれるだけの神様がいたらいいのになぁ(*´-`)と思わずにはいられない。
    神様は現実的に無理でも、猫とかの動物と共同生活したいなぁ・・・。

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プロフィール

デビュー作『おかえりの神様』がロングセラーの人気となり、シリーズ作品『ただいまの神様』『さよならの神様』を刊行している。ほっとあたたかくなる文章に定評がある。

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