読者と主人公と二人のこれから (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 112
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048926034

作品紹介・あらすじ

この物語さえあれば、他に何もいらない。この小説『十四歳』と、その中に確かに息づく主人公、トキコがいれば──
だが、彼女は俺の前に現れた。
灰色の毎日の始まりになるはずだった、新学年のホームルーム。黒板の前に立った彼女こそは、俺が手にした物語の中にいたはずの「トキコ」だった。
不器用に近づいていく二人の距離。
物語の中にいる「トキコ」と、目の前にいる「柊時子」のあいだで、奇妙に絡まってゆく想い。出会うはずがなかった読者と主人公の物語。その結末にあるものは──。

感想・レビュー・書評

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  • 細野晃は入学した高校で自分の大好きな小説の主人公トキコと瓜二つの同級生、柊時子と出会う。実は時子はその小説の作者の妹で主人公のモデルであった…。言葉に出来ないムズムズ感があります。ああ青春。良い。とても良いラブストーリーでした。タイトルも本当に秀逸。岬作品は「三角…」を先に読みました。ですから、この2人の関係が今後も良好に続くのは知っていますが、この物語を読んで主人公は違うけど「三角」を再読したくなりました。ところで、登場する編集者の野々村さんは、九十九君ってことで良いのかな…。

  • 1冊。
    hitenの描く時子は神々しい。
    主人公クラス二人以外の物語にもおもいを馳せた。膨らませ方次第ではドロドロの愛憎ライトノベルになったかも。
    ラストシーンに悶える

  • 三角の距離~とキャラが繋がっていたので読んでみたが、きらきらとした宝石のような描写が印象的な所や主人公だけでなくヒロインの心情も魅せる展開が面白かった。

  • 話のテーマそのものは悪くないんだけど全体的な文章にこなれ無さがあって気になってしまう。

  • 好きな小説の大好きなヒロインが現実に現れたら……というとファンタジーのようだけどそんなことはなく、ありそうで無かった設定として面白い導入だった。

    ボーイミーツガールものとしての基本的な展開自体に驚きは無いが、「物語で出会い、物語で別れる」を軸に丁寧に描かれる心理描写が、物語好きの心に刺さる。中で綴られる言葉も印象的で、特に『ときに幸福に背を向けても、(中略)美しく生きていきたい。』は自分の信条に重なった。

    しかしこれ、高校時代に読んだとしたら、「耳をすませば」並にダメージ受けてたな……。

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著者プロフィール

第19回電撃小説大賞〈電撃文庫MAGAZINE賞〉受賞。同受賞作『失恋探偵ももせ』でデビュー。以降、電撃文庫・メディアワークス文庫で青春小説を中心に執筆。

「2023年 『あした、裸足でこい。3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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