ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 3395
レビュー : 485
  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048926409

作品紹介・あらすじ

ビブリア古書堂に迫る影。奇妙な縁で対峙することになった劇作家シェイクスピアの古書と謎多き仕掛け。そこには女店主の祖父による巧妙な罠が張り巡らされていた。日本で一番愛されるビブリオミステリ、ここに完結。

感想・レビュー・書評

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  • この物語も、いよいよ大詰めです。
    佳境に入ってきました。

    まず、今までと違って、最初に登場人物表がついています。
    そして、相関図まで載っています。
    相関図は、栞子さんの家系図と、大輔の家の家系図の二つあります。
    栞子さんは自分が、父のライバルの古書店主、久我山尚大の孫であるということを、知ってしまいます。

    そして、脇役の坂口夫妻には男の子誕生。
    志田は行方不明。
    田中は服役中。
    文香は受験生です。
    大輔と栞子さんは結婚を前提に付き合っています。

    この回では久我山尚大のところで、昔働いていた、舞砂道具展の吉原喜市が登場して、栞子さんに今度は振り市で、シェイクスピアのファクシミリの赤、白、青の三冊の中からファースト・フォリオの本物1冊を、中身を見ないで母の智恵子と争ってせり落とすようにという無理難題をふっかけます。
    文香の学費が欲しい栞子は受けてたちます。
    智恵子は、大輔のことを栞子にとって存在価値のない人間だと大輔に告げます。

    7巻も引っ張ったのだから、一体どういう結末が待っているのかと思いました。
    今まで登場した、古書店の店主たちも一堂に会します。
    本、一冊がもの凄い値段で取引されていきます。
    圧巻!
    どのくらい凄いかというと、ネタバレですが、家が2軒は買えるくらいの値段です。
    大輔も、最後に、大活躍します。

    そして大輔と、栞子さんは…。
    もう、おわかりですよね。

  • 久我山尚大が生前、娘の智恵子に対する試練として用意した青、赤、白、三冊の大判の本。真贋を見分けることができれば自らの後継者にするという誘いをばっさり切り捨てた娘に、怒りで打ち震える久我山がかけた「呪い」。この呪いは、数十年の時を経て、智恵子の娘の栞子にもふりかかる。
    シェイクスピアの戯曲を集めた最初の作品集であるファースト・フォリオは、現存が確認されているのは二百数十部。世界中のコレクターの垂涎の的であり、本物には数億円の価値があるという。幻のファースト・フォリオを巡り、10年前に家族を捨てて家を出た母智恵子と、母を恨む娘栞子が直接対決するーーー。

    この巻の刊行まで、6巻から2年余りあいたようですが、それも当然と思われる参考文献の数々!誰もがいくつかの作品名と共に名前を知っているシェイクスピアを題材にするという勇気と覚悟に慄きます。ライトノベルの枠を超えてるよー((((;゚Д゚)))))))
    そして登場人物がさりげなく発するシェイクスピアの劇中のセリフが物語の随所で生きてくるのですよ。。この演出もまたニクイのです(笑)

    前作に続き、古書を取り巻くドロドロがここに極まれり…という感じではあったのだけど、「傲慢で独りよがりで金に汚く、おまけに執念深い」久我山や、お道化役の吉原、何を考えているかわからない智恵子に2人がどう立ち向かうのか、ファースト・フォリオの競りの場面は本当にハラハラした。
    全財産を賭けて祖父の遺した最高に意地の悪い(?)謎解きをする中で、一巻から張り巡らされてきた伏線の回収や、2人の恋の行方、母娘の確執の雪解け…、それらも余すところなく描かれ、まさにビブリアシリーズの最後を飾るにふさわしい一冊でした。

  • 物語の幕引きに選ばれたのは、ウィリアム・シェイクスピアの古書です。
    シェイクスピアかぁ。すぐに作品で思い浮かぶのは大輔くんのお母さんと同じく“レオ様~”とディカプリオにキャッキャッ♥してた頃に観た時代設定が現代の『ロミオとジュリエット』そして『ハムレット』の“生きるべきか死ぬべきか”の台詞。まさに大輔くんと同じくらいの知識しかなかったので、栞子さんの話にはへぇ~そうなんだぁと引き込まれました。今まで戯曲というのがわたしにはハードルが高いような気がしていて、なかなか手に取ることが出来ませんでした。
    それなのに、今回『ヴェニスの商人』での台詞にすごく惹かれた自分がいました。きっとこの言葉に自分の心を重ねただろう登場人物の深い想いを想像出来たからだと思います。
    シェイクスピアそして戯曲が難しいと思っていたのは400年以上も昔の異国の言葉で書かれた本というだけで、自分とは何ら関係のないかけ離れた存在にしか思えなかったからです。でも、その台詞ひとつに心が揺り動かされ、その想いに共感出来る今のわたしがいることに改めて気づきました。人の想いは時空を越えて繋がることが出来る、本ってやっぱり素晴らしいものなんです。ちょっと大袈裟ですよね。
    でも、本を巡るドラマはそんなセンチメンタルになってしまうことだけではなくて、人間の欲望や醜い部分が露わになることもこのシリーズで知りました。恐ろしいことです。
    とにもかくにも、この物語は一旦幕を下ろすようです。長い間楽しませていただきました。栞子さんと大輔くんの恋も長年見守ってきましたが、ここに成就したことで肩の荷を下ろせましたよ。ほっ。

  • ついにシリーズ最終巻。
    シリーズが進むにつれて複雑になっていく人間関係を頭の中でなんとか整理しながら読み進めました。
    今回は三世代にわたる執念にぞっとする場面も。
    でも、これまで登場した古書に魅せられた人々を見ていたら、その執念をも肯定できてしまいそう…慣れって怖い。

    ウィリアム・シェイクスピアのファースト・フォリオを巡る謎から目が離せませんでした。
    栞子さんの薀蓄は洋書にまで及ぶのですね。
    スイッチの入った栞子さんの本の話を毎回楽しみにしていたので、スピンオフや番外編に期待しています。

  • 足掛け7年かかったこのシリーズも、ついに最終巻。
    やはり、主人公の二人は決まるべきところに決まったというのが、最終巻の最終巻たるべき落としどころか。
    今回は、シェークスピアの古書に纏わる謎解きで、門外漢の身には、ちと興味が削がれる題材ではあった。
    参考資料の列挙から、この作品に対する著者の並々ならぬ努力が感じられ、敬意を禁じ得ない。
    また、あとがきで、番外編やスピンオフに言及しており、どんな話が綴られるか、楽しみに待つとしよう。

  • やっと辿り着きました最終話。

    ビブリア古書堂の店主・栞子さんが対峙した古書は
    最終話にふさわしきかな"ウィリアム・シェークスピア"。そして
    最後の最後まで引っ張られていた母・智恵子失踪の真相に至っても
    海の向こうへと飛んでいくとは、こちらもなんとも最終話らしい終わり方でした。

    "ビブリア"のこれまでを思い起こしてみると、私にとっては5年の月日。
    本を読むことは元々好きですけれど、5年前というと、読書熱が
    緩やかながらにも上がりだしてきていたという頃だったので
    後半の発行が待たされた時などは、いつかいつかとそわそわして
    落ち着かないものでした。あんまり間があいたら忘れちゃう...!

    案外複雑だった相関図。
    発行が待たされてしまった分、忘れかけていた相互関係についても
    最終話では、これまでを遡ってなぞるように進んでいってくれたので
    思い出し思い出し、すんなりすっと古書の世界に入り込むことができました。
    栞子さんんと大輔くんの関係について当初、あらぬ..?...なさぬ?
    全く別の方向への展開を想像していたことが今となっては懐かしい...。(笑)

    そして、ビブリア古書堂で栞子さんが取り上げてくれた数々の名作。
    恥ずかしながら読んだことのない作品ばかりで、これではいけない
    もっと読まなければ 、もっと読みたいと、私の読書熱をさらに
    高めてくれたのも"ビブリア古書堂"でした。

    大輔くんがモノローグでぼそぼそと語る、栞子さんのことを想う
    つぶやきが好きでした。栞子さんの古書についての熱弁に
    頷いたり驚いたり、栞子さんのしぐさを分析して予測して
    危険を未然に防いだり。はてまた栞子さんの予測のつかない
    とんでもない行動に仰天して、冷や汗ものだったりしたことも
    どれもくすりと笑えてしまうのだけど、大輔くんは栞子さんのことを
    ちゃ~んと見ていてくれるんだなぁ...って....。

    恋人が、好きな本を開いて物語ってくれるその傍に寄り添って
    耳を傾け頷きあう二人の図....。なんかいいね。

  • 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 7 ~栞子さんと果てない舞台~』メディアワークス文庫。

    古書堂を舞台に古書と人々の縁をめぐる物語を描き続けてきた人気シリーズが、ついに完結。今回はシェイクスピアがテーマ。

    篠川栞子の祖父が残したシェイクスピアの希少本にまつわる謎と罠を中心に翻弄される人間模様が描かれ、ついに物語は終焉を迎える。栞子と大輔の関係は…栞子の母親、智恵子は…

    成るようになったという感じで、ちょっと呆気ない幕切れだった。古書にまつわる物語は非常に面白いのだが、シリーズを重ねる毎に栞子と智恵子の深刻な関係が明らかになり、どうにも現実味が感じられなくなってきた。

  • 今回はシェークスピアのファーストフォリオ。母親が栞子さんたちを捨てた理由、祖父や祖母などの関係性も明らかになる。本の蘊蓄やシェークスピアの時代。17世紀の舞台の常識、出版の歴史等もわかり面白い展開で、ラストは母子対決という凄いラストになっています。当然、大輔と栞子の恋の行方も明らかになります。前作から、この本が販売になるまでの時間が長く、完全にその存在を忘れてしまいました。当時ほどの熱もなくなり、「ああ、こんな感じだった・・・」という感じになってしいました。

  • とうとう最終巻です。僕の心の恋人栞子さんともサヨナラかと思うと寂しいです。
    古書の話でどうやって盛り上げて終わるのやらと思いましたが、悪役も登場させ伏線も回収して上手い事終わりました。まだスピンオフも有るみたいなんで期待して待っていようと思います。
    それにしても古書をテーマにした本でエンタ―テイメント性を失わずに書くには、とってもとっても工夫が要ったと思います。これは本当に感心します。
    所謂ライトノベルというものを読んだことはなかったのですが、この本で見直しました。
    というか、昔もソノラマ文庫やスニーカー文庫などありましたが、その系譜だと思えば何の違和感もありません。
    ライトノベルもどんどん伸びて行って頂いて、出版業界を盛り上げていってほしいです。

  • 長かったシリーズもついに完結。
    今回はシェークスピアがテーマなので戯作に興味のない私はちょっと引き気味だったが、なかなか面白く読めた。

    そして完結編に相応しい高値取引と競りの駆け引き。
    親子の確執、祖母の不倫に祖父の悪行、ドロドロした人間関係と、対照的な栞子・五浦のおままごとみたいな恋愛と、それぞれにも決着がついた。

    古書もまたアンティークを巡る厭らしい駆け引き満載で、栞子のような純粋な女性がやっていけるのか?と心配だったが、さすが智恵子の娘だけあって強かさも見せてくれたし、本が読めない鑑定も出来ない五浦もサポートしていた。

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著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

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