ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~ (メディアワークス文庫)

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  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048926409

感想・レビュー・書評

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  • 6.7読了。シリーズを通して、時に迷いながらも絆を深めていく、かけがえの無い関係性が好ましかった。
    あとがきにて。当初シリーズ化は想定されていなかったと記述あり。ふに落ちた。構成含めた完成度は1巻が抜きん出ていた気がする。

    視点を変えてまだ物語はつづく。
    またしばらくして(まとめて)読んでみたい。

  • 足掛け7年かかったこのシリーズも、ついに最終巻。
    やはり、主人公の二人は決まるべきところに決まったというのが、最終巻の最終巻たるべき落としどころか。
    今回は、シェークスピアの古書に纏わる謎解きで、門外漢の身には、ちと興味が削がれる題材ではあった。
    参考資料の列挙から、この作品に対する著者の並々ならぬ努力が感じられ、敬意を禁じ得ない。
    また、あとがきで、番外編やスピンオフに言及しており、どんな話が綴られるか、楽しみに待つとしよう。

  • ビブリア古書堂シリーズ最終巻。
    シェークスピアのファーストフォリオに纏わる
    愛憎劇と言っても過言ではない気がする(^_^;)
    親子、師弟関係でドロドロ(笑)

    このシリーズ、古書に関する説明部分は
    面白いし色々知れて楽しいんだよなー。
    でも、それ以上に人と人との駆け引きや
    嫌な部分が目立ってしまって怖い…。






    実は…
    五浦くんの質問が空気読めず、
    頭悪すぎるのも気になる。
    (「ファクシミリって、ファックスのこと
    でしたっけ?電話の」とか…)
    とりあえず貯金50万のアルバイトが
    結婚云々言うなんて…(呆)
    栞子に寄生する気満々やん…ヒモやん…(笑)
    栞子のあざとさも気になるが…
    まあ、でも物語の中の話だもんね(^_^;)
    と文句を言いながらも番外編とか出たら読むと思う。

  • シリーズ完結編。
    最終巻ではシェイクスピアのファースト・フォリオを巡る話。
    さすがに1,600年代の古書の話は分かりにくいので、その辺の難しい話は読み飛ばす。
    毎回毎回怪しい人物が出てきて、今回の依頼人の吉原もかなり怪しい人物。
    その吉原に振り回され、ファースト・フォリオを巡り、いよいよ栞子は母・智恵子と直接対決をする。
    「振り市」を言われる、古書業界で言う競りの場面などは、申し訳ないけど、他の作品を真似たかと思うぐらい、この作品のイメージではない気がする。
    巻を重ねるごとに、謎が大きくなり過ぎて、近所に住む古書の好きな人たちの不思議を解決していた頃の楽しさが薄れてきてしまったのが、残念。
    そして、一番の残念が最後に高額の洋書がメインになってしまったこと。
    人と古書にまつわる物語だったのが、普通の鑑定もののミステリーになってしまったのは、非常に残念。

  • 話がどんどん複雑になるし、シェークスピアのことなど難しくなっていくし、正直言って途中でちょっとうんざりした。でも、まあ痛快にハッピーエンドだったので、このシリーズを最後まで読んでよかった。

  • 番外編やスピンオフは除き本編完結の巻。栞子母と振り市で競うシェイクスピア落札。これまでの流れや登場人物の関係は殆ど頭から抜けてしまっているけれど自然体な博識さに引き込まれて全く気にせず楽しめた。大人しい善人に見える栞子の実は一筋縄でいかない所が味噌だよなあ。母に対して情で流されない基本姿勢も印象的。

  • 久しぶりに読み返しました。
    古書を扱ったフンワリした世界観は素晴らしいのですが、ストーリー展開の緊張感が薄く感じられ、少し残念に思いました。
    でも、本に対する愛情はヒシヒシと伝わってきましたのでそれだけで大満足。

  • 完結。あれだけ仲が悪かった母子が案外あっさり戻ったような?あと、どうしても「俺」が「信頼する人」を褒めちぎる描写がどうしても受け付けないんだよな〜(~_~;)こっちが納得してないと「えー、そんなに凄いか〜?」って思っちゃう(´-﹏-`;)あと、表紙の絵の栞子がいつも胸強調し過ぎる服着てるの見ると、ほんとに恥ずかしがりなの?って思うのよ( ´Д`)=3

  • 誤植が目立つのは残念だった。でも面白かった。
    大輔くんの逡巡、「覚悟がすべて」の言葉、胸に迫ってくる。結局、篠川智恵子は謎の人物だった。単に口下手なのか、本以外のことに興味が無いのか。
    何にせよ、本の話がしたい栞子さんと、本の話が聴きたい大輔くんの幸せを願ってやまない。
    あと、問題劇というのは知らなかった。私の先生は、主人公の自己肯定で終わるものが喜劇で、自己否定で終わるものが悲劇だと言っていたけれど。シェイクスピアは奥が深い。そして、だからこそ面白い。
    それから、まだ回収されていない伏線があるように思うけれど、番外編として回収してくれるのだろうか。

  • シリーズ最終巻。最後を飾るのにふさわしく、テーマはシェイクスピア!最後のビブリア古書堂と大輔の全財産を賭けたウン百万、ウン千万のやり取りには流石に冷や汗が…。栞子の母親が思った程毒々しくなかったのが少し残念だったけど、中学生のようにピュアな2人の幸せ〜なラストが見られてよかったです。

  • 栞子のもとを久我山書房の
    番頭だったという老人が訪ねて来る。
    高額で『晩年』の古書を売りつけたあと
    彼が一緒に置いていった古書は
    シェイクスピアの希覯本だった。

    そこに悪辣だった祖父からの
    謎めいた罠を感じた栞子は
    古書の謎を解くとともに
    自身の家族の過去に向き合おうとする。
    老人の真の目的は、栞子さんの母親との
    コンタクトなのだろうか…?

    おお、一応これで本編終了なのね。
    よく考えたら一年かそこらの物語だったんだ。

    シリーズ読み通してみて
    古本をめぐる事情をいろいろと知れて面白かったです。
    でも、こんな性格悪いマニアばかり
    「ではない」ことを祈りたい。

  • 一応これで本編ストーリーは終わりらしい…
    古書ってあまり関わりがないけど、このシリーズのおかげでとても興味を持てた
    これからも楽しみ

  • ビブリア古書堂の事件手帖7
    ~栞子さんと果てない舞台~
    三上延

    ꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱

    ウィリアム・シェイクスピア編
    ★「歓び以外の思いは」
    ★「わたしはわたしではない」
    ★「覚悟がすべて」

    シェイクスピアは何となくあらすじ知ってるものもあるけど読んだことがない。でもタイトルは意外といっぱい知ってた。
    シェイクスピアの悲劇や歴史劇は人名がタイトルだとか、この時代の舞台は男性しか上がれなかったとか、勉強になったことがいくつもある。ほとんど複写と製本の話だった気もするけど。

    前巻で栞子さんの母方の祖父が分かり、母が家を出て行った理由は、祖父が手に入れたけど売ってしまったシェイクスピアのファースト・フォリオを見つけるためだった。

    祖父も母親も非情な人だなとは思ったけど、吉原はただただ不愉快きまわりなかった。

    価格を競りあげてくとこがすごく盛り上がるんだけど、一方で「何で母娘で競ってるの?仲良く一緒にし払えれば競らずに510万くらいで落札出来たんじゃ?」って思った。

    ここまで読んでて、本の内容と栞子さんと大輔くんの周りのことを絡めて、すごくよく出来てるお話だなと改めて思った。

    2022/07/26 読了(図書館)

  • なんとなく読んでてなんとなくシリーズ読みきったなー。古書の取引とかが特殊すぎて、いやいや、もっと力業に出たらええやん!とかは色々あったけど、全般的に興味深い話やったな。キャラもあんな感じやのにイライラさせへんつくりはなかなかでした。お疲れ様!

  • 何というか、ぬるっと終わったなという印象。題材が地味だけにもうちょっと起伏があるストーリーでも良さそうだけど。起伏の付け方がいけすかない人間を出すパターンばかりなのも気になる。

  • ビブリオ古書堂店シリーズの7作目。シェイクスピア もう一度読みなおしたいなぁと思いました。

  • 前作から今作を読むまでに間が空いてしまったので、登場人物の関係とかもろもろ忘れてて、ちょっと複雑になりすぎていまいち乗りきれなかった.......なんとなく話の本筋は理解した。吉原が絵に描いたような悪役だった。

  • 【内容】今回はシェークスピアで、とりあえずの最終巻らしい。
    【感想】さすがに今回の古書は馴染みがなさすぎて本そのものへの興味は抱けなかった。ので、キャラクタたちの動くさまを楽しむだけ。装丁ってものには興味あっていろいろ本も持ってるのでその辺もうちょっと細かく描いてくれたら個人的にはよかったかも?番外編にも期待。

  • 最後は古書の真贋というらしい展開で熱かったです。一定のジャンルに造詣が深いのは格好良い。お母さんはやはり手強い。

  • 完結。もう少し揉める展開かと思っていたので肩透かし感も。ライト系な読み物だし、すっきりしたから良いか

  • 久我山真里のもっている太宰治の『晩年』初版本をビブリア古書堂が買い取り、田中敏雄に売ると約束することになっていましたが、すでに『晩年』初版本は舞砂道具店という骨董屋に売却されていたことが明らかになります。すると後日、舞砂道具店の店主である吉原喜市(よしわら・きいち)という人物がビブリア古書堂をおとずれ、栞子たちの足元を見透かして、八百万円という大金で譲ってもよいと吹っ掛けます。

    さらに後日、栞子の祖母である水城英子(みずき・えいこ)のもとに吉原がたずねてきていたことが明らかになります。彼は、久我山尚大の蔵書を買い取り、そのなかにあった借用書を手に、英子がもっていたシェイクスピアのファースト・フォリオの複製本の返却を要求したのです。

    さらにその複製本には、智恵子を後継者にしたいと考えていた尚大の仕組んだ謎がかくされていることが明らかになり、栞子と大輔はくだんのシェイクスピアの複製本を手に入れようと古書交換会でおこなわれるオークションに臨むことになります。

    「あとがき」によると、本巻で大輔と栞子の物語はひとまずの結末となりますが、落穂拾い的な話がまだつづくとのことなのでサブキャラクターにどのようなしかたで光が当てられることになるのか、たのしみです。

  • シリーズ最終巻。題材はシェークスピア。日本を飛び出して世界的にも珍しい本となると、ダンブラウンのラングドンシリーズを連想しました。こちらは大冒険はしませんが、心理戦のドキドキをたくさん味わえます。

  • ライトな小説だが、古書の世界について知ることができる上、なかなか理解が難しい文豪たちの作品も違った視点から知ることができるので面白い。

  • 奇しくも村上春樹の新作と同日の発売になったが、もちろんこちらを先に読む。完結編。今回はシェークスピアがテーマ。2年ぶりということもあって、前の巻を読み直す必要があるかも、と危惧していたが、その必要はなかった。

    登場人物が複雑に絡み合うので、僕の記憶容量ではついていくのがやっと…。これまでの物語で張られていた伏線が回収されていく。そして手に汗握るクライマックス、爽快な読後感。完結編はなかなかよかったと思う。

    途中、人名を取り違えるなど結構大きな誤植があるのに気づく。この本が古書となった時、この本の世界と同様、「誤植のある初版本」として希少価値になったりして…。

  • シリーズ最終(?)巻。丸ごと一冊シェイクスピア。○○シーンはイマイチ緊迫感に欠けたが最後の本はそれだったのか!と感心。もっと智恵子の話が読みたい智恵子ファンは私だけではあるまい。

  • ようやく最終巻。スピンオフは出るらしいけど。いやー、正直長かった。最後も智恵子がどうして家を出て行ったのか、分かったような分からないような。シェークスピアの洋書がテーマでそれも親近感がなく、いまいちだった。まぁ最後の入札で何とか大輔が男を見せたってとこか。

  • マンネリ化とともに飽きが出て来たビブリアシリーズの最終巻。もうダメなんじゃね?とか、剛力彩芽のキャスティング辺りからケチが着いたよなぁとか思いながら最後を看取らなくてはとの義務感で読み進めたら最後の方はかろうじてなんとか持ち直してた。
    ※追記
    今度は映画化するらしい。
    で、栞子さんは誰かというと黒木 華ちゃん。黒木 華ちゃんは好きな女優さんだけれど栞子さんとしては正直微妙。
    拗らせ童貞くん達が求めてやまない黒髪ロング、巨乳、天然全部のせな栞子さんをキャスティングするなら夢乃あいか一択だろ。
    異論は認めん。
    ビブエロ古書堂の事件手帖でいいからさー、夢乃あいかで作ってよぉ。誰か。お願いプリーズ。

  • 毎巻調査が大変だろうなと思いますが、最終巻は最後らしい印象的な謎で良い終わりと思った。
    関係者、というか親族が増えすぎて、前巻から時間をあけて読んだこともあり、
    何がどういう問題だったのかよくわからなくなってしまった。
    人物索引とか地味に欲しい。

  • このシリーズの最終巻。最後だからなのか、題材が少々マニアックすぎて、没入しきれなかった感があります。
    あと、7巻までというのは少し長すぎて、やや飽きてしまったというのもあるかもしれません。
    それでも、古書についての数々のエピソードは興味深かったし、本好きの登場人物たちにも感情移入はしやすかったです。評判になっただけのことはあります。

  • 北鎌倉にある古書店「ビブリア古書堂」を舞台にした古書ミステリーの最終作にあたる。
    今回とりあげられる題材はシェイクスピア。

    彼の没後しばらくしてから刊行されたという稀覯本「ファースト・フォリオ」・・・そんなものがあるということも初めて知ったし、当時の印刷技術の問題でさまざまなミスがあるまま製本されているということも初めて知って驚いた。
    世の中にはそんなものが残されているのか。なんて面白いんだろう。
    ヴェニスの商人に関する話についても興味深く、古書の振り市の話も面白く読んだ。

    書物は知識や楽しさ、所蔵する喜びを与えてくれるものでもあり、投機対象となるものでもある。人によってその価値はさまざまで、だからこそ面白いんだな、と思った。

著者プロフィール

『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズが累計700万部を超えるベストセラーとなる。同シリーズで、文庫作品初の『本屋大賞』候補、『本の雑誌』が選ぶ「この40年の書籍 第1位」に選ばれるなど、幅広い層からの支持を集める。

「2022年 『ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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