ある日、爆弾がおちてきて 【新装版】 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 231
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048928861

作品紹介・あらすじ

「私、爆弾なんです」--ある日、空から落ちてきたのは、高校時代に気になっていた人とそっくりな女の子で……。奇才・古橋秀之が贈る、すこしふしぎなボーイ・ミーツ・ガール。書き下ろし短編を加えてリバイバル!

感想・レビュー・書評

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  • 意外や意外。
    すごく面白かった。
    あとがきにも書いてるけど、基本ボーイミーツガールなんだけど、少しSFが入ってるのがミソ。
    ってゆーかチャームポイント。
    いわゆる設定にSF入ってるけど論理的説明は何にもなし、ってゆーパターン。
    軽い文体で妙にハマる。
    マンガにして読んでみたい「出席番号0番」と「3時間目のまどか」がツボでしたね。
    同じネタでもっと読みたいな。

  • 何も考えずに楽しく読める本でした。
    短編集で、それぞれの話につながりはないので、時間が少し出来た時に読めると思います!

  • 電子書籍

  • 時間操作系

  • たまたま友人と通話中に思い出して、「むかし、爆弾が落ちてきて」を読み返した。

    SFもボーイミーツガールも疎遠になっていたので面白かった。最後のオチも微笑ましいところ。

  • 2005年に電撃文庫で発行され、新装版として新たに「サイクロトロン回廊」を収録して再刊。
    時間モノのボーイミーツガールという制約の中で、よくぞこれだけバリエーション豊かに書けたなぁ、と感心。
    そこまで突飛なアイデアではないのだが、10年以上経った今でも古臭かったり使い古された感じがしないのもすごい。
    どんな材料も料理次第。


    「ある日、爆弾がおちてきて」☆☆☆
    ある日、爆弾がおちてきた。その爆弾は生きていて、高校時代の同級生・広崎ひかりに似ていた。

    収録作の中で一番文体が軽くてラノベっぽい。
    文体が後半のようなしっかりしたものになれば、一番の作品になるかもしれない。
    主人公とひかりの閉塞感がもっと見えればよかった。
    あと、広崎、長島というネーミングは安易でウケはよくないと思う。
    世にも奇妙な物語でドラマ化されたが、二人の名前は変えられていた。
    ドラマとしての出来もあまり良くなかった。


    「おおきくなあれ」☆☆☆☆
    幼馴染の真琴がゴードン症候群という風邪にかかってしまった。
    数日で治るというが、記憶が退行するという症状に振り回される。

    記憶の退行(=幼児化)によって、主人公と真琴の関係性が見えてくるのがうまい。
    ちゃんとオチまでついている。
    ほのぼのとしていて好きだ。


    「恋する死者の夜」☆☆☆
    死者が「リピーター」として生き返る世界。
    彼らは、生前の一日をひたすらに繰り返している。
    幼馴染のナギもまた、リピーターだった。

    ホラーなんだろうけど、そんなに嫌いじゃない。
    最高の不幸せ?
    最低の幸せ?
    残酷なやさしさに満ちている。


    「トトカミじゃ」☆☆☆☆
    「僕」が通う中学校の古い図書室には、「トトカミさん」と呼ばれる神様が住んでいる。
    図書委員の僕は、神様を祀る禰宜に選ばれてしまった。

    こういう、何が起こるわけでもないほのぼのとした物語も好きだなあ。
    神様がかわいらしい。
    ロマンチック。


    「出席番号0番」☆☆☆☆
    「三年A組出席番号0番・日渡千晶は、いわゆる憑依人格というやつで、自分の肉体を持っていないものだから、クラスメイトの体を日替わりで借りている。」

    この日渡が厄介なやつで、乗り移るたびに問題を起こしていく。
    でも悪気はないから憎めない。ほのぼの。
    ラストは日渡の気がするなあ。


    「三時間目のまどか」☆☆☆☆
    三時間目の少しの間だけ、教室の窓ガラスがどこかにつながって、少女が映るようになる。
    その少女まどかと京一は窓ガラスを隔ててやりとりするようになる。

    いつものことながら、こういう作品に弱いなあ。
    ラストの「つながっちゃったね」が憎い。
    「君の名は。」と同様、その後が気になる作品。


    「むかし、爆弾がおちてきて」☆☆☆
    六十年前の時空潮汐爆弾によって、少女は半径一メートル、地上五メートルの空間に閉じ込められてしまった。
    内部ではとてもゆっくりな時間が流れていて、少女はまだ生きているという。
    その空間は平和記念公園に碑として残され、管理されていた。

    いい話ではあるのだが、ここはおじいさんに行ってほしかったという思いが拭えない。


    「サイクロトロン回廊」☆☆☆
    亡くなった叔父の田舎の家で住むことになった政志は、失踪した従姉妹の走る足音を耳にするようになる。

    民子の単純なキャラクターは好きだが、オチが好きになれない。
    続きを予感させるが、このままだとなんだか救われない感じ。

  • 電撃hp vol.32:ある日、爆弾がおちてきて、33:おおきくなあれ、34:恋する死者の夜、35:トトカミじゃ、36:出席番号0番、37:三時間目のまどか、書下ろし:むかし、爆弾がおちてきて、サイクロトロン回廊(新装版の書き下ろし)、2005年10月電撃文庫刊。2017年4月メディアワークス文庫で新装版刊。名作の呼び声が高いだけあって、とても、面白く、楽しめました。2013年10月12日(土)にフジテレビ土曜プレミアム枠で世にも奇妙な物語'13秋の特別編に「ある日、爆弾がおちてきて 」が、予備校生の遠山聡(松坂桃李)、女の子・パルカ(黒木華)で放送されたらしいのですが、記憶にありません。残念。

  • 「世にも」の印象が強い。
    そもそも「ボーイミーツ」な青春体験が無いので
    更にファンタジーやられると
    ダブルファンタジーで、置いてけぼりになる。
    とは言え各話のアイデアがあもしろかった。

  • ボーイミーツガール。元々は電撃文庫。「三時間目のまどか」がすき

  • 平凡な男の子と、少し不思議な女の子との
    ボーイミーツガールもの

    日常に紛れ込むちょっぴりのSF
    短編集なのでさくさくっと読みきれてスッキリした

    「トトガミじゃ」が良かったかなぁ

  • 少し不思議な女の子とフツーの男の子のボーイミーツガールを軸にした、SFとファンタジーの合いの子みたいな短編集。「時」もテーマで、ロジックよりも感覚的に設定された世界観で起こる物語が、軽く読めつつも心にじんわりくる。

    図書館に住み着いた小生意気な神様との交流を描いた「トトカミじゃ」、時空を超えて繋がった学校の窓で交流する「三時間目のまどか」(ベタなオチも良い)、時間に捕らわれた女の子とその子に囚われた男の子を描いた「むかし、爆弾がおちてきて」がお気に入り。

  • 【奇才・古橋秀之が贈るすこしフシギな短編集 書き下ろし短編を加えてリバイバル!】

    「私、爆弾なんです」
     ある日、空から降ってきたのは、高校時代に気になっていたクラスの女の子とそっくりな自称“新型爆弾”で……。
     映像化もされた表題作をはじめ、「記憶が退行する風邪に罹った幼なじみ」「蘇った死者」「図書館に棲む小さな神様」などなど、“すこしフシギな女の子”と“フツーの男の子”のボーイ・ミーツ・ガール短編集。
     10年以上の時を超えて、奇才・古橋秀之がおくる不朽の名作が、書き下ろし短編を加えて復刊!

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著者プロフィール

第2回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞。『ブラックロッド』(電撃文庫)でデビュー。著書多数。

「2017年 『ある日、爆弾がおちてきて 【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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