- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048931076
作品紹介・あらすじ
現代社会では、ソフトウェアが社会のインフラとしてあらゆる場面で活用されている。これらのソフトウェアの不具合や、ソフトウェアを用いた不正行為などが起こると、人々の生活に大きな悪影響を与えることになる。社会に影響を与える技術には、規律と制御が必要とされる。本書の目的は、ソフトウェア開発者とそのマネージャーたちに、規律の必要性を印象づけ、堅牢で対障害性のあるソフトウェアを構築するために最も効果的な「規律、基準、倫理」を教えることにある。
感想・レビュー・書評
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職業プログラマとして生きていくうえで知っておくべき、基本的な考え方について丁寧に説明されている。少なくともこれを読み込んでいれば、テストの軽視、リリースを言い訳にした雑な設計、マネジメントへの責任転嫁はできなくなるはずだ。
規律:実践的、技術的な内容。主にTDDやリファクタリング、設計について
基準:プログラマとして最低限の仕事について
倫理:誓うべきことについて詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ソフトウェアを作っていく上で、非常に重要なことが書かれている本
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Clean Craftsmanship
プログラマーのRobert C.Martin氏の著書です。
倍増する経験の浅いプログラマーに向け、プロのプログラマーが持つべき規律、基準、倫理とは、何であるかを解説した本になります。
【本書で学べること・考えること】
- 規律
XP(Extreme Programming)プラクティスの「サークルオブライフ」から、技術に関する以下の5つのプラクティスをベースに解説しています。
- テスト駆動開発
- リファクタリング
- シンプルな設計
- 協力的プログラミング
- 受け入れテスト
- 基準
基準とはベースラインとなる「期待」であると定義し、以下の項目を解説しています。 - 生産性
- 品質
- 勇気
- 倫理
倫理では、プログラマーの仕事の重要性を説き、プログラマーの誓いとして12項目について解説しています。
読んでみての感想です。
ボブおじさんのCleanシリーズの最新刊です。
本書の内容としては、テスト駆動開発、リファクタリング、シンプルな設計の規律に関する記述が多くを占めています。
特にテスト駆動開発が、すべてのスタートであり、これが無くては何も始まらないからです。
でも、TDDってやり方がわからない・・・
大丈夫です。
本書では、Web上でボブおじさんが実際にTDDを行っている動画を5本観ることができます。こんな感じで進めるのかとイメージが湧くと同時に理解しやすいです。
ボブおじさんのハイテンションも面白いです。(笑)
基準や倫理については、プログラマーの構成人員の関係上、あまり体系的にまとめられた資料がなかったので、非常に有益です。
今後も増え続けるプログラマー間の競争を生き抜くためにも、規律、基準、倫理を理解しておきたいと思える良書でした。
ちなみにサンプルコードはJavaです。 -
[技術書・ビジネス書大賞] 2023年技術書部門ベスト10入り
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中盤までのテストダブルの話や具体的なTDDの事例は記述が明確で分かりやすいが、博物館的が雰囲気もあり、ブランチは使わないのが好ましい、ミーティングの招待は辞退しよう、など固執すると危険そうな価値観も多く記述されている。
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「クラフトマンシップとは、何かをうまくやる方法を知っている状態である。」
クラフトマンシップについて扱ったアンクルボブの新著は、前半の少なくない分量をTDDの解説に割いている。なぜTDDなのか、あとからテストを書くことの弊害、TDDによりコードが洗練されていくさまが丁寧に書かれており、このパートだけでも多くのエンジニアに読んでいただきたい代物だ。
そして、後半の「いい仕事」をするための心構えについてはいろいろ考えさせられた。自分の仕事の影響は、利用者が受ける。そのあたりまえのことを忘れずにクラフトマンシップをもって臨むことが大切なのだ。