金田一です。

  • 角川メディアハウス (2006年12月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784048949057

作品紹介・あらすじ

金田一耕助を語れば<人生>が見えてくる!「金田一の鞄の由来は?」から「金田一はナゼ、犯人をつかまえないの?」といった永遠の謎まで、『犬神家の一族』主演俳優自らが縦横無尽に綴る、初の<金田一耕助論>!

みんなの感想まとめ

作品は、金田一耕助というキャラクターとその魅力を、主演俳優である石坂浩二の視点から深く掘り下げたエッセイです。石坂は自身の経験や市川崑の撮影術を交えながら、金田一というキャラクターの背景や演じる上での...

感想・レビュー・書評

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  •  古谷一行、西田敏行、豊川悦司、稲垣吾郎、etc……。
     これまでに幾多の俳優が挑んできた、迷探偵・金田一耕助シリーズの映像化。視たいヴァージョンを選べる配信サービスの時代につき、何作か試したのです★ どの演者も独自のオーラを放っていてすばらしく、誰かひとりには絞れませんが、

    「金田一です。」

    と主役が名乗るシーンを想像するなら、私の中でぴったりはまるのは
     市川崑監督×石坂浩二主演の金田一耕助シリーズです☆

     ボサボサ頭に葉っぱみたいな帽子、和装にトランクを提げてあらわれ、不思議と人に愛される風来坊探偵。このような金田一耕助のイメージを決定づけた、石坂ver.の功績はドでかいのです★

     1976年に『犬神家の一族』から始まった同シリーズは、2006年、まさかの『犬神家の一族』再演で幕を下ろしました☆ そのタイミングで企画されたエッセイ集です。
     石坂さんなりの金田一のキャラクター像、作品考察、演技論、関係者との紐帯。とりわけ、横溝正史氏との貴重なエピソードに運命的な縁を感じます✧
     インテリでうんちく大魔神! というご本人の印象が強いけれど、石坂浩二って俳優なのだ、しっかり演劇畑のかたなんだなぁと再認識しました(失礼か……)。

     金田一シリーズには、いくつかの謎がささやかれています。この人、殺人をまったく防がないじゃないか、なぜ犯人をとらえないのか、おまけに、なぜ、あれほど無邪気に振る舞えるのか……?
     ときに笑いの種になりがちなこれらの謎を放っておかず、筆者は演技を通じて解き明かします。考えぬいて、答えを準備して撮影に臨む、姿勢と頭脳✧
     役づくりと呼ばれるワークには、謎解きに近い要素があるのかもな~、なんて感じました★

     多用な時期に執筆し、旬のうちに出す本だったのでしょうね。でも、できれば、もう2~3章ほしかったな~★ などとゴネたくなるほど興味深い記述だらけ。もっと読んでいたかったです。

  • 石坂浩二が、「犬神家の一族」をふたたび市川崑と作るということで、今までの金田一作品と金田一耕助というキャラクターを、演者の石坂浩二自身があらためて整理してみたエッセイ。

    金田一耕助のキャラクター像や市川崑の撮影術&人となりなどいろいろ面白いし石坂浩二の語り口の上手さにも感心して面白く読んだのだけれど、私にとっては石坂浩二という俳優が「ちゃんとした俳優だったんだなあ」と改めて知れた機会だった。
    なにせ慶応大学出ということだけは知っていたけど、劇団四季にいて舞台俳優としてもちゃんと勉強していた人だと知らないもので、文中にも興味深い知識を披露してくれていることに驚いたし、石坂浩二という俳優を見直してしまった。
    金田一耕助はいうに及ばずなのだけど、最近視聴している「闇の仕置人」の石坂浩二が素敵…なんだけど走り方がかっこ悪いというアンバランスさが気になっていた。でもまあ、あれも頭でっかち(失礼)の石坂浩二なりになにか考えていたのだろうと思えて、今後いっそう楽しく視聴できそう。

    年末には石坂金田一を視聴し直したい。特に「女王蜂」。秋から冬にかけて見直したくなる作品。

  • 石坂浩二のことをそれまで鑑定団のイメージで通してきたが、ここまで舞台に対して深い思考を携えている役者だとは知らなかった。
    彼の考えが正解ではないが、金田一のことを「いいとこの坊ちゃん」とする意見には筋が通っており、なるほどなァと感嘆。この、いちいち片仮名を使う文も好き。実家が洋館だなんてどんな家やねんと思ったが、慶應なのでご本人も相当なお坊ちゃんだったのではないかな。あらゆる出来事を微細に覚え、それを明細に表現してこちらに伝える文章に惹かれた。
    鑑定団やらハウマッチやらだけでない、役者石坂浩二の姿が詰まっていた。顔だけじゃなくて、すっかり中身にも惹かれてしまった。

  • ・金田一耕助は天使。事件が起きても何もしない。悲劇が起きても何もしない。何の手もくださない。
    ・三谷幸喜は横っ飛びで現れる。その練習ばっかりしていた。
    ・珠世を救って那須ホテルに帰ってきた時、76年版では足を拭いてもらって恐縮するが、06年版ではケロリとしている。自分から足を出す。
    ・広間で珠世が座っている背後は庭、自然を背負っている。一方で、一族が座っている背後は金屏風、金を背負っている。この珠世の位置に金田一が座る。松子がそうさしむける。
    ・広間に全員を集めた金田一が語り始める。「すべては偶然の集積でした」そのとき「キィーッ」と飛び立つ鳥の影が映る。”金田一のアリア”といわれるお約束の謎解きが始まる。76年版も06年版も同じ。
    ・謎解きシーンで、76年版の金田一は終始”直視型”で相手の目を見て話す。06年版は相手の目を見ない。視線を逸らす、横を向く。監督も煙草を吸い始めた松子から金田一がスッと目線を逸らすシーンを入れているが、実は終始目線は違っていた。
    ・ジープが土埃をあげながら走っていく場面で前席の等々力署長(加藤武)と仙波刑事(尾藤イサオ)は吹き替え。
    ・最後のシーンは、どちらがいいのか。76年版は人付き合いあまり得意でない慌て者の描写。当時はこれが素の金田一だからそうなったのかもしれない。けど、06年版の「あの人は天から来たような人だなぁ」のセリフのために多少不自然でも06年はこうしたように思う。やはり「金田一=天使説」。全員を集めなくてもいいようには思うけど。

  • 金田一耕助のイメージは自分の中では石坂浩二以外はあり得ないと思っていたが演じる上で石坂が苦心して演じていたことが分かる。

    著者の俳優像から市川崑の映像スクリーンの使い方、映画の中の心情の写し出し方を短かいながらも、分かりやすい表現で述べている。

    演劇の観賞も少し変わったかも知れない。

  • 2006年に市川昆監督、石坂浩二主演で、映画「犬神家の一族」を再度映画化。 市川監督のこの作品で、横溝正史ミステリーを知ったので、自分にはとても思い出深いです。それから、横溝ミステリーとオマージュ作品を読みました。

  • 2006年に公開された「犬神家の一族」に合わせて出版されたエッセイ。金田一耕助と言えば、わたし的には石坂浩二が一番!!彼の金田一耕助像や撮影時のエピソードなど舞台裏が垣間見れます。

  • 新旧織り交ぜた石坂金田一こぼれ話なのにリメイク犬神家の写真ばかりだったのが個人的に残念でした。あまり濃い内容ではないですが撮影秘話(金田一が持ってるトランクが私物とか3作目だけカツラとか市川監督の事とか)はファンの方はシーンを思い浮かべながら楽しく読めると思います。石坂浩二が考える裏設定金田一像も興味深いです。

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