自分を好きになろう うつな私をごきげんに変えた7つのスイッチ

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048959537

作品紹介・あらすじ

恋愛、仕事、お金……
「なにもかもうまくいかない」理由は、自分が嫌いだったから。

『境界の町で』で鮮烈なデビューを果たした岡 映里が、うつ症状と向き合い「ごきげん」な自分を取り戻すまでの
試行錯誤の1年半を書き下ろした、今までにないうつ回復エッセイ。
人気漫画『臨死!!江古田ちゃん』『ありがとうって言えたなら』の著者、瀧波ユカリによる描き下ろし漫画も収録。
自分と向き合うこと、自分を愛すること、あなたはできていますか?

【本書「はじめに」より】
心が不安定に揺れ、怒りの感情をコントロールできなかった時。
精神疾患のつらい症状を抑える薬を飲んで、感情が消えてしまった時。
不仲の両親のことを考えると、決まって心が凍ったようになって表情が消えてしまう時。
「自分だけがないがしろにされている」と思い込んで、友達の輪から離れ自分の殻に閉じこもってしまった時。
私は、自分の心が、なぜ、そうなってしまうのか、その原因やきっかけが全くわかりませんでした。長く続いた抑うつ状態も、「これは自分の運命で、自分にはどうにも変えることができない」と諦めていました。
でも、結論から言えば、それは「心の地図」を持っていない状態で、心を彷徨わせていただけだったのです。―――

【本書解説より】
―――最近の脳科学でも、うつ病を持続させているのは、この否定的思考や感情の反復(反芻:rumination)ではないかと考えられています。
つまり、自らの思考が病気も持続させているのです。
主人公の映里さんは、本書『自分を好きになろう』のなかで、そんなネガティブな世界から、いろいろな人の助けを借りながら(これも自分の力の一部です)、サバイバルした経験を語ってくれています。
そして病気は確かに自分のせいではないけれど、病気と付き合っていくやり方は自分で決められるんだ、ということに気付きました。
きっかけは、ありふれた一つの「行動」でした。それは「症状」というより「疾病行動」ともいえるある種の自分で作った“思い込み”に気づくことからはじまりました。
掃除をする、それも自分の近くのペットボトルを10秒だけ片付ける、という実現可能な小さな「行動」からはじめたことが成功の元でした。―――
医療法人桜桂会 犬山病院 院長 高沢 悟

感想・レビュー・書評

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  • 二度と精神科になど行くまいと決意した半年後ぐらいに読んだ本。うつ病を根治したい人におすすめ。最後の方に著者のおすすめ本も載っている。
    うつをはじめとした精神疾患をを治す手段として(寛解とも言うが)、あるいはうつになってしまうような性格をどうにかする手段として、本を読んで新しい知識を身につけ自分の視野を開拓していくことは、実に大きな役割を果たしてくれると思う。

  • 読んでみたら、職業がなんとなく似ていたり、筆者が双極障害で一時期はしんどくてタクシーで仕事に通ってたとことか共感してしまった。

    書籍では他の自己啓発とかを引用しながら回復の過程が書かれていて、巻末にその過程を医学的に語る医師の解説がついる。解説はほんの数ページだけど、解説を読んで全体を読み返してってやるととっても説得力があるように感じた。

    突飛なとこは書かれていないけど、回復の過程でやったことやそのときの思いが細やかに書かれていて等身大の闘病記?回復記?だと思った。

  • ・元気な人の真似をしてみる
    ・明るい色の服を着る
    ・頭の中に住んでいる警察官(自己否定の思考回路)に対抗して、弁護士を住まわせる
    ・仕事のときだけテンションをあげようとしても大変。だから、日ごろから「ツイてる!」ってテンションを上げる。
    ・「でも、よかったよ」で過去の体験を書き換える

    この本の中で紹介されている、『筋トレが最強のソリューションである』(testosterone/ユーキャン学び出版/自由国民社)にある、メンタルが弱ったときに試す5つの行動
    1.8時間睡眠
    2.週3回の運動(筋トレ推奨)
    3.起床後太陽の光を10分浴びる
    4.3食食べる
    5.誰でもよいので悩みを話す

  • ほんの少しの行動から人の心は変わっていけること、自分の人生を楽しく幸せにできるということが、とても優しく書かれていて、元気が出た。

  •  僕は鬱病になってからたくさんの本を読んだ。特にこの本は買ってから何度も読んだ。読むたびに新たな発見がある。

     対応の仕方なんかは、他の本と本書には大きな違いはない。

     しかし、本書は、著者が自分の内面を丁寧に観察し、導き出した対処方法とその結果を時系列に沿って丁寧に書いている。汚部屋の掃除、ノーメイクからの脱却、自分の過去や親との関連性などまで踏み込んでいる。ここまで自分の過去を赤裸裸に綴った“鬱本”はなかったのではないか?

     最近分かったことなんだが、著者と僕とは驚くほど似ている。

     “心のどこかで自分が大嫌いで、自分を信じることができない。でも努力も嫌いで、他人の成功に嫉妬する。てっとり早くちやほやしてくれる人を探して、そこに浸る。後になってむなしさが残る“

     正に僕そのものだ。

     著者は過去の自分も含めて褒めて、過去のすべてに感謝することで乗り切った。巻末の参考図書の量を見る限り、著者の努力は相当なものだ。でも僕にもできるかもしれない。

     今はまだ、毎日“ツイてる”と自分に言い聞かせているところ。

     自分の地図を描こう。まだ途中だが、どんな地図になるのか、それも楽しみだ。そんな前向きな気持ちにさせてくれたこの本との出会いに感謝したい。

  • 病気になる人がやることをやっている
    という観点が為になった。

  • 人それぞれにやり方と道筋があって、それはどこかで人にかかわらざるを得ないなら、あまり周りに面倒でないものだといいなあと。
    遅刻癖を何とかしたい。

  • 掃除と筋トレを真似たい…!頭の中に、弁護士を住まわせる。

  • Twitterに愚痴ばっかり書く、暗いことばかり考える、部屋はゴミ屋敷、身だしなみに気を使わなくなる(本文から)
    こういう状態って、共通しているものなんだなと実感。
    自分と重なりすぎて途中は、読み進めるのが辛かった。
    そして言葉によって心を変える方法論も、実は同じようなものが世界のあちこちで生まれていたりして。
    それだけのことをやれば、そりゃ変わっていけるわ。と思う。職業柄なのかもだけど、相当の本読んでるよ。巻末のブックリストもいいチョイス。
    精神保健福祉士目指すのは、お金も時間もかかって、実習に国家試験も乗り越えるということ。なんという向学心。。。著者を心から応援する。悩んだ、苦しんだ人だからこそ知りうる境地ってあるなー。
    うつ、双極性などの精神疾患を抱えているひと、とてもオススメ。

  • 最近自分が考えていたことと重なる部分があり、内容を参考にしたい。特に笑顔と過去を受け入れることは自分にもたりていないと思うので意識していきたい。

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著者プロフィール

作家。1977年、埼玉県三郷市生まれ。ホテル宴会場の皿洗い、クラブ店員、パソコンショップ店員、歯科助手、家庭教師などの職を転々としながら、慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。のち、Web開発ユニット起業、会社員、編集者、週刊誌記者などの仕事を経る。2013年、双極性障害と診断される。仕事をやめ、離婚などの経験を経て、2年間の治療を経て2015年に症状が落ち着く。以後も続いたうつ状態を、行動療法、認知療法的な視点から改善。現在は認知療法や精神障害者の福祉政策を学びながら作家活動を行っている。

「2017年 『自分を好きになろう うつな私をごきげんに変えた7つのスイッチ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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