どこかで

著者 :
  • KADOKAWA
4.05
  • (7)
  • (8)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 163
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048969086

作品紹介・あらすじ

「人はひとつの愛し方しかできないの。あなたは若いからまだわからないだろうけれど、いつかきっとわかるはず。ほんとよ。ある日突然気がつくの。自分ができる人の愛し方はこれなんだって──」

僕と、図書館で出会った彼女。アパートの部屋で、海の見える公園で、知らない町で……いたるところで交わしたありきたりの会話は、どうしようもないせつなさを纏い、かけがえのない日々の記憶と結びついている。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み

  • 突然襲ってくる不安やさみしさにどうして良いか分からない時、「そんなに深く考えなくて良いんじゃない」「なんとかなるよ」という言葉をかけてくれる人に対して感じていた違和感の正体が少しわかった気がします。

    考えるという行為は、私にとって穴に落ちるようなもので、止めようと思って止められるものではないのに、それを「しなくて良い」と言われる事はその穴の上から私を見下ろされている感覚になってしまう。そうじゃない、自分じゃ止められないからあなたに止めて欲しい。止められなくても、せめて穴の上ではなくて、落ちていく私の隣にいて欲しい。もしくは、穴の底で待っていて欲しい。

    あの時の自分の欲求が何だったのか、彼女の姿を通して見えた気がします。とてもわがままな願いで、叶えてくれと声に出すのは難しいけど。

    この本に出会えて、良かったです。

  • ぐちゃぐちゃで言葉がまとまらない。生きることの苦しさとか、愛することの美しさとか、そういうことを考えた。
    苦しくて苦しくて泣き叫びたい夜があるのは私だけではなくて、何も言わず寄り添ってくれる人がこの世界のどこかには居るのだと思うと救われた。

    大切にしたい本。

  • 季節の移り変わり
    時間の経過が時に淡々と描かれているのが
    余計に激情を秘めているように感じる文章
    人との出逢いと別れ
    どんな事があっても続いていく日常との対比もまた胸が抉られる

    珈琲を飲みながら静かに読みたい一冊

  • 文章が柔らかった。
    構成が春夏秋冬ではなく、冬春夏秋冬と巡っているところもステキ。

    "普通の日常も楽しいけど、それだけじゃ窒息してしまうわよ。心の中に余裕があるうちに、くだらないことをたくさんしておきたいじゃない?"
    人生にはやっぱり無駄が大事。無駄のない人生なんて人生じゃないと思う。効率化、合理化が求められる現代だからこそ、人生に無駄を。

  • とても読みやすいお話だった、表現の仕方や言葉選びが素敵だった。

  • 心にふっと入ってくる柔らかい文章だった。
    最後の手紙がかなり衝撃的だった。

    失ったことがどれほどの悲しみか、
    ひしひしと感じられた。

    孤独は悪いことではないけれど、1人で居られることは案外大事だと思った。


    人はお互いを完全には理解できなくて、そう考えていたんだと後からおもうことが多い。そして、なぜあの時、理解しようとしなかったのか自分を責める。でも、今からは変えられない。

    相手がどう思っているのか全部わかればいいのにと思うこともあるけどそれはできないので、言葉を丁寧に交わしていくことを大切にしていきたいと思った。あと、全部わかろうとしないで受け止めることも大切だと思った。

  • さらさらと抜け落ちて行くような言葉だと思った。これが彼が彼自身のために書いた本なら、私はこの本を必要なときに読み重ねていくうち、私の本になってくれる気がした。

  • ちょっと前に読み終わったのに
    もうあんまり覚えてない
    これ書き出したら思い出した

    人によると思うが
    孤独が募る本だった
    つらいこと乗り越えて
    人生進んでくよ!ガンバロウ!
    とは自分はならなかった
    だからといって
    絶望!ツラい!凍える!
    なんてことはなく
    「…孤独!!!」
    ってプルプルするだけなんだけど
    ヒトリポッチをツラいと感じる人には
    お薦めしない
    割りと内容思い出せたから
    星は3つ
    地味な装丁も割りと好み

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

福島県生まれ。高校卒業後、航空自衛隊に入隊し航空機の操縦を学ぶ。退官後に執筆活動を始める。

「2021年 『どこかで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

棚木悠太の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする
×