11分間

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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048972123

感想・レビュー・書評

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  • 2013.01.12読了。

    やっぱりパウロ・コエーリョの本の中でこれが一番好き。

    マリーアという少女が故郷を離れ、売春婦になる話。

    初めて読んだときはまだ十代で、愛についても、性についても読んでてわからないことだらけだったし、衝撃的な内容だらけで...
    ただマリーアの考え方?思考パターンが自分と似ている部分があり、親近感が湧いて、単純にマリーアの物語として読んだ。

    今回読み直してマリーアの心のさらに深い部分を理解できるようになった。
    それはマリーアよりも私が年上になりいろいろ経験したから。
    そしてマリーアの中にいろんな自分を見ている気がした。

    パウロの本で私は精神、哲学の部分が好きでこの11分間でも考えさせられることがたくさんあった。

    セックスについてのいろいろな話は興味深く、醜くもあり、美しくもあった。

    また時間が経ってから、できれば結婚したあとに、読んでみたいと思う。

  • 「むかし、あるところに、マリーアという名の売春婦がいた」マリーアは、ブラジルの田舎町に育った美しい娘。恋愛に失望し、スイスの歓楽街で売春婦をして暮らしている。セックスによる陶酔など一度も味わうこともなく、日記帳だけに心を打ち明ける毎日。だが運命的な出会いが、マリーアに愛の苦しみと痛み、そして至上の喜びをもたらそうとしていた――。
    原題:Onze minutos
    (2003年)

  • ・自分が知らないことは何でも質問するように決めていた
    ・私の中に3人いる「純真な少女」「運命の悪女(支配権はこちらが握る。彼らは虚勢を張る必要がなくなる)」「慈愛に満ちた聖女」
    ・人間は魂の中にとんでもないファンタジーを持っている
    ・自分のものを何か手放すこと。大切なものを、人に求める前に、こちらから差し出すこと。
    ・一番深い欲望は、誰かに近付きたいという欲望
    ・可能なかぎり徹底的に自分を投げ出すこと、引き換えに何も求めずに自分の心を差し出して、相手にゆだねること
    <あら、あなたはそのことにちういて考えていたいの?ならどうぞ。お望みのようにするといいわ。私はもっと大切なことに時間を使うから。>
    ・喜びの探求の方が、痛みの必要性よりも重要。
    ・二人が愛し合っているのは、お互いがお互いを必要としないと分かっているから。
    ・男にとってセックスより大事なことースポーツ。他の男の体なら理解できる。
    ・セックスのとき、男は何かに恐れを持っているようだった

  • 途中まで私とマリーアは同じ考えだった。

    「すべてのものが大切なものだ。人生を濃密に生きている人は時間のすべてを楽しみ、セックスがなくても不足を感じない。その人がセックスをするのは過剰によってなのだ。それはワイングラスがいっぱいになりすぎて自然とあふれるからなのであり、絶対的に不可避だからであり、その人が人生の呼びかけを受け入れたからであり、その瞬間、その瞬間だけ、その人は抑制を失うことに成功したからである」

    ある意味冷静である。成熟しているとも言える。
    しかしマリーアは運命的な出会いをしてセックスの神秘世界を知り「映画の世界w」と思っていたものに加わる勇気をもつ。
    平たく言えばそういうこと。
    信じるか信じないか。私にはわからないので、保留ということで。

  • 何度読んだかわからないぐらい読んで、表紙がぼろぼろになった。今回も良かった。
    今日が人生の始まりの一日であるかのように生きる。

  • この本、女性ファンが圧倒的に多いと思うのと同時に、本のように自分自身のからだを研究しつくし知っている女性は少ないと思う。

    私はこの本に救われた想い。どうしようもなく嫉妬心が出てきた時の美しい解消法はなるほどと実践したくなり、素直に生きることの大切さや本心に耳をすますことだとかは改めて思い出すことができた。

    そういうことを、私がやってみたとして理解してくれる(少なくとも動じない)パートナーがいる安心感・幸福感に満たされたかんじ。

  • 娼婦のお話

  • まじめな本ではあるものの、読後、色褪せる小説。展開そのものが強引で、都合よくコエーリョの感性と主張を織り交ぜただけのこと。そもそもマリーアに魅力がない。性的魅力がない。艶かしさに欠ける。11分間というのもおかしい。無機質な若い女性が最後まで無機質だったのも、11分間というタイトルのせいなのかもしれない。

  • 感情が変われば、体が変る。出稼ぎ娼婦マリーアを聖娼婦に昇華させることで、生身の女性ということに目覚めさせる。肉体と心の一致がオーガズムを与えるー、ということか?ブラジルとスイスー。温度差を感じる場所設定が面白かった。後半終わり、図書館司書が唐突にグイグイきた意味は、マーリアのさまざまな問題(のひとつでもあるような気がする)を捕捉するためのエピソードなのかもしれない。ラストはオヨヨな甘いハッピーエンド。2人の今後がかえって心配になった終わり方だった。

  • なんというかなぁ。多分いい事言ってるんでしょうけど、どうも理解できそうで理解できない。私自身に恋愛経験が少ないからでしょうか。脱いだり着たり会話したり、そんな時間を除けばたったの11分間。その時間をどう過ごすのかによって、もしくはその時間を使わず二人の心の中に持っておくことできっと何かが見える。この本は読んだ時の年齢や状況によって受け取る側の感想が変わりそうだな。

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著者プロフィール

1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。現代において最も影響力のある作家の一人といわれている。2002年よりブラジル文学アカデミー会員。著作の多くが世界的ベストセラーとなり、88か国語に翻訳され、これまで170以上の国々で3億2000万部以上を売り上げた。多くの名誉ある国際的な賞を受賞しており、そのなかにはフランスのレジオン・ドヌール勲章がある。2007年には国連ピース・メッセンジャーに任命された。

「2021年 『弓を引く人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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