ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1732
レビュー : 237
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049120448

作品紹介・あらすじ

鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりの少女の姿が--。ビブリア古書堂の「その後」を描くシリーズ最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズの、ほんとのほんとの一作目のサブタイトルが「栞子さんと奇妙な客人たち」で、似ているので、書店の平棚に積んであるのを見て、さて新刊なのかどうなのか?
    でも、こういう小さな女の子は前は描かれていなかったな~
    と、手に取ると、なんと栞子さんのお嬢さん!?

    海外出張に出かける大輔パパ(!)が空港から、置きっぱなしにした本を探しておいてほしい、という電話をしてきて、母娘で探すことになり、その合間に“ママ、お話きかせて”な感じで、扉子ちゃんに本にまつわる物語をする、という設定です。

    今までのシリーズでは大輔視点だったので、栞子さんはあくまで大輔さんが“こう思っているようだ”という描かれ方でしたが、今作は栞子視点が額縁で、その中に各章の主人公視点でお話が進むという作り。
    栞子さんが才気ばしった幼稚園児の我が子をちょっと厄介に思ったり、自分は子供の頃どうだったんだろう、母親の智恵子さんはどう感じてたんだろうなんて考えるのが、より血が通った人物になったようで面白い。

    “子供に話してもいい範囲で”話すので、あまり過激にならないのも特徴。
    貴重な本の取り合いで、一生治らない後遺症を負ったり、本を燃やしたり、というのはちょっと怖い部分もあったので…
    これから扉子ちゃんの成長にしたがって、だんだんとそういう“悪意”の部分も描かれるようになるのかもしれませんが…
    と、すっかり新章開幕気分で書きましたが、新シリーズが始まった、ということで良いんですよね?

    第一話 北原白秋 与田準一編『からたちの花 北原白秋童謡集』(新潮文庫)

    第二話 『俺と母さんの思い出の本』

    第三話 佐々木丸美『雪の断章』(講談社)

    第四話 内田百閒『王様の背中』(樂浪書院)

    そして、探し物の、大輔さんの本…ですが、素晴らしい落とし処でした!!

  • 7巻までに登場した登場人物たちの後日談的ストーリー。
    みんなほんのり幸せでほんわかしました。

    それにしても篠川家は、女性しか生まれない。みんな同じ顔って、
    のろいでもかけられているんでしょうか。
    みんな栞子さんが好きになる的な。。

    • だいさん
      のろいでもかけられているんでしょうか

      このコメントすごくいい!
      のろいでもかけられているんでしょうか

      このコメントすごくいい!
      2019/02/15
    • AYUMUさん
      だいさん。コメントありがとうございます!

      褒めていただいて嬉しいです。照。
      たくさん、いいね!とコメントしてくださってありがとうございます...
      だいさん。コメントありがとうございます!

      褒めていただいて嬉しいです。照。
      たくさん、いいね!とコメントしてくださってありがとうございます。また次の読書に力が入ります。ありがとうございました。
      2019/02/16
  • 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と不思議な客人たち』メディアワークス文庫。

    以前にも増してホッとするようなハートフルな連作短編集。『ビブリア古書堂の事件手帖』の後日譚である。

    栞子と大輔が結婚して7年……二人の間には6歳になる娘の扉子がいる。本作は母親となった栞子が娘のの扉子に本に纏わる様々な逸話を語り掛けるという趣向のようだ。栞子が扉子に語り掛ける四つの物語の中には、本と本の繋がり、本と人との繋がり、人と人との繋がりが描かれる。

  • 7巻継続した「ビブリア古書堂の事件手帖」より時系列は7年が経過し2018年秋の現在、登場人物はそれぞれの年を重ね、大輔&栞子には一人娘扉子が誕生している。ルックスも本に対する情熱も栞子の完全なるコピー扉子…が、幼年であるがゆえ本を巡っての人間関係の機微には理解が及ばず…そんな扉子に母栞子が本を巡る様々な事件を話し紡ぐ…という構成をとっている。栞子が語るお話の合間に、父大輔の探し物を探す母娘が挿まれ、その回答もファンには嬉しい限りのものであった。以下短編ごとに…

    北原白秋「からたちの花 北原白秋童謡集」
    主要人物は坂口夫妻、第1作から登場している二人、特に視覚ハンデのある坂口氏の言葉足らずながらも優しさ溢れる人物造形に惹かれる。著者は実在の人物をモデルにしているのではないだろうか?

    「俺と母さんの思い出の本」
    シリーズの王道をいくストーリー展開、栞子の推理冴え、人間の小さな悪意と、誤解が融解した果てのささやかな幸せが同時に語られる。物語の展開よりも結末で明らかになったアイテムに感心した。本当に思い出の本だったのだ。

    佐々木丸美「雪の断章」
    最近復刊され多くの読者を得ていることを三上氏は知っていたろう、自分もここ数年のうちに読了している。主要人物は小菅奈緒と志田、「こわがらないで言ってごらん、どうしてもおまえの方から言わなくてはならないのだ」このセリフに凝縮された、若者が己を晒し一つ成長を遂げる物語、幸い「雪の断章」を読了していた自分にとって思うことは未読の方より多いだろう。あまり印象の良くなかった小菅奈緒に光が射した。

    内田百聞「王様の背中」
    主要人物は、かつてビブリア古書堂の前に辛酸を嘗めた舞砂道具店の現店主と扉子本人に篠川文香。物語のテイストとしては一番の好みだった、運命の皮肉、人生の皮肉、英国作家サキに通じる苦味。しかしながら店主の最後の毅然とした態度は、苦味を新たな一歩を踏み出さんとする人間賛歌へ反転させた。

    短編の語り手はそれぞれの主要人物からなり、もともと栞子が娘扉子に幼年でも理解が及ぶようにアレンジしつつ話している、という前提があり違和感は感じない。しかしながらかつての語り手は大輔の一人称だったのだ。大輔が置き忘れた「青いカバーの文庫本」が、彼と栞子が辿ったビブリア古書堂の事件手帖の顛末だったとわかり、7年前から語り手大輔、記録者大輔が2018年現在いまだに書き記し続けていたのだった。

    このオチ、この構成を三上氏はシリーズが始まった段階から考えていたのだろうか?読了後最大の関心事に囚われることとなった。

  • また新たなビブリア古書堂が始まった。
    栞子さんと大輔君の娘、扉子ちゃん。変わった名前、そのうち由来とか書いてくれるかな。

    一話と二話が好きかな。でも三話で紹介された「雪の断章」今度読んでみたい。

  • 五浦くんと栞子さんが結婚して子供ができ、その子、扉子は6歳、扉子はご本のお話(古書にまつわる今までの事件のお話)を栞子さんにおねだりする。4話。今回も登場人物の心理で楽しめました。最後の章がこれぞビブリア古書堂って感じで、欲望のあさましさが出てました。智恵子目線とか扉子目線とかでも、その本のことを調べるのは大変でしょうが、たまに出してほしいなあ。

  • 全7作で幕をと閉じたビブリア古書堂の事件手帖の後日談を描いた作品。
    結婚から7年経った栞子と大輔の間には、一人娘が誕生していた。
    扉子は母に似て、本が大好きで、まだ5歳ぐらいなのに、お店にある商品に興味津々。その扉子に今まであった出来事を話す、回想形形式で過去の出来事が語られる。
    本編では描き切れなかった作品を後日談で書くと、最終巻のあとがきにあったように、それをきちんと実現してくれた作品。
    本編では大輔視点と言う制限もあったらしく、今作では大輔以外の物語も描かれているのがいい。
    本編では話のスケールが大きくなり過ぎた感があったが、今作はサブタイトルを本編の第1作目に合わせているところから、また北鎌倉にある小さな古書店の物語が戻ってきたようで、あったかい印象を受ける一冊。

  • 人気シリーズ最新作。
    文句のつけようがない面白さです。二転三転する展開にはらはらします。
    資料をかなり読み込んで、ていねいに焙るように、構成を練ったことがうかがえる。
    おなじみの人物の過去話を、栞子が娘に語って聞かせるというしくみのオムニバス。
    印象に残ったのは、クリエイターの母親の話と、最後のライバル古物商との駆け引き。
    善意あるものが救われる、あたりまえだけど、本で読ませてくれる世界はそうであってほしい。
    本だけでなく、人とも関わってほしい、と願う栞子の母親らしさ、大輔の誠実さに救われます。

  • 2018年秋、栞子と大輔が結婚して7年目。
    プロローグ
     大輔の忘れ物の本を探しながら、娘の扉子に栞子が語り始める。
    第一話 父から頼まれた本を叔父の坂口昌志に届けに行く由紀子。
        本に託されたメッセージとは?
    第二話 心がすれ違った母と亡き息子だが、
       「俺と母さんの思い出の本」があるという。それは・・・。
    第三話 行方不明の志田を捜す奈緒。
        その前に現れた「雪の断章」を持つ男。彼の正体は?
    第四話 吉原孝二と父の関係、ビブリア古書堂への感情。
        ふと目にした「王様の背中」が彼をある行動に駆り立てた。
    エピローグ
     見つかった大輔の本とは・・・シリーズ名の種明かし(^^♪
    本が結ぶ、人と人との縁。本との縁。本が与える勇気。
    本が介した秘密を紡いでゆく短編集です。
    登場人物たちのその後が垣間見られて、楽しかったです。
    扉子と栞子が狂言回しな感じで話が紡がれますが、
    なんとなく見え隠れする大輔の姿・・・それはラストのお楽しみ。
    そういえばFFV、好きだったなぁ~ギルガメッシュ!あぁ音楽も!
    スマホに全曲入ってますって・・・「はるかなる故郷」もね♪

  • 1巻~7巻、更には『この本』と一気に読んでしまったせいで、過去の登場人物を懐かしむといった楽しみを味わえなかったので、もうちょっと時間を置いてから読めばよかったと少し後悔。それでも、本編より数年先の『ビブリア古書堂』とその周りの変化というものを垣間見れて、楽しめました。

    …それにしても、吉原考二はダメですね。父・吉原貴市は最後まで道化役を演じ読者を楽しませてくれました。対する息子は単なる間抜けのツマラナイ男ですね。勿論、長編と短編の違いはあるでしょうが、彼が長編へ登場してもつまらなかったでしょうね。

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著者プロフィール

1971年、神奈川県横浜市生まれ。 武蔵大学人文学部社会学科卒業。中古レコード店、古書店勤務を経て、『ダーク・バイオレッツ』で2002年デビュー。2011年に発表した古書ミステリー『ビブリア古書堂の事件手帖』が人気作になる。同作は2012年に本屋大賞にノミネート。2012年、「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」(『ビブリア古書堂の事件手帖2』に収録)で第65回(平成24年度)日本推理作家協会賞短編部門にノミネート。2014年3月14日、『ビブリア古書堂の事件手帖4』(メディアワークス文庫)で第67回(平成26年度)日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にノミネート。

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