私が大好きな小説家を殺すまで (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 408
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049121117

作品紹介・あらすじ

突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
 遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか?

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り。

    虐待を受け、親に捨てられ
    自殺しようとしていた少女
    それを止めた小説家
    救われた少女は小説家と暮らし始める。

    神様のように作者を慕う少女
    素っ気なく振る舞いながらも
    愛情抱く小説家(うーん、今書いててもなかなかな奴だなぁ)

    警察に届け出てないというのもあるのだけど、違和感をいちいち捉えずに読んでいた。

    前読んだ作品の「中学生男子と大学生女子」の関係そうだけど、ギリギリアウトかもしれない関係性で進む話が多い作家さんなのかな?
    今回は「小学生女子と社会人男性」
    そして毒親も共通項

    「感情揺さぶられたい」ということも小説を読む理由の一つなのだが、この話は「タイトル」がまず先にあるので「何故そうなってしまうのか」を追ううち
    「なるべく感情を動かさないように読み進めようとしている自分」に気づく

    現実にこんなことがあるのかどうかは置いといて、悪いほうに行かないでくれと願い、読み終えないと気持ちが鎮まらない(どうにも心は動いている)
    どんどん読み進めてしまう。

    相手を好き過ぎて助けようとしている行動が相手を完膚無きまでに破壊し尽くす。
    壊していることに気づかないから
    「壊れてしまってる」と感じ、愛している者として終わらせようとする。
    うまく噛み合わないまま…結末へ

    あとがき
    作者さん自身が感じた疑問に対する答えを探すための実験のように物語を紡ぐ。飄々と「今回はこんな実験をしました」と語る感じがたまらない。

    どうしたらうまくいった?
    なんでこうなった?
    アイツ一番損してない?
    それともコレで良かったの?

    読み終わるまでが早いのに
    読み終えてから考える時間が長い。
    作者の答えを読んだはずなのに
    疑問(問い)を引き継いでしまった。

  • メタ的な要素をうまく活かしつつ読者を結論に向かわせる点は良かった。
    一方で登場人物の行動原理に共感が持てなかった(私個人の問題だろうけど)。

  • 一気に読み切ったときの、マラソン駆け抜けたみたいな虚無感、疲労感が心地良い。
    とてもキャッチーな一文から始まる梓の小説を軸に物語が進んでいく。けれど、この小説を読む第三者が登場人物として出てきて不躾に感想を言ってのけるから、二人の物語を美化することを許してくれない。

    梓と遥川の物語はたしかに救いようがなくて、どこでどのように行動を変えていたら結末が変わっていたのかわからない。信仰と敬愛と愛情とがごちゃ混ぜになってこんがらがって、歯車をこんな形で回し続けてしまって、読んでてどうしようもない気持ちになったけど、きっとまた手に取ると思う。それくらいに好き。

  • 初有紀。ほんのみせコトノハさんにて選書していただいた作品。梓の母親描写の唐突さや、梓と遥川との出会い方など…頂けないご都合主義的なところもありましたが、まあトータルではとても良かったと思います(^^ 屋上から飛び降りるのかなと思ったが、まさか遥川と同じ轢死を選ぶ(?)とは…。星四つ半。

  • 物語の良し悪しにまったく関係ない感想。
    私は、遥川先生みたいなキャラクターは嫌いです。

    そんなろくでもない男でも、梓ちゃんの目には神に見えた。
    才能を失い、それでも神を見る目で見つめ続けられるのは、きっと痛々しく辛く、でもきっと悪い気分ではなかった。
    それに甘えてズルズルと共犯関係になった遥川はすごく醜悪で、だからこそこの物語は「人間」の物語なのだと思う。
    遥川が愛せないレベルのクズだからこそ、この小説を好きだ。

    梓ちゃんが小説を送り間違えたのは、故意かそれとも本当にうっかりなのか。

  • タイトルが気になり手に取った1冊。

    ネグレクトにあっている少女を助けた人気小説家。
    作家がスランプに陥ったことから破滅へと向かう2人。

    何とも言えないなぁ。
    もっとガンガンに退廃的な雰囲気を出してくれたら
    好きな作品になったかも。

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★★ 15
    【整合】★★★☆☆ 9
    『意外』★★★★★ 10
    「人物」★★★★★ 5
    「可読」★★★★☆ 4
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★★★☆ 12
    『奥行』★★★★★ 10
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》83 A

  • こわいこわい、部屋30度越えなのに末端冷えてる。人と関わらないで適当に生きてるの反省するレベルでこわい。意味がわからない、消化できない、なんで原稿送りつけた? つうか原稿たびたび間違って送付する? こっわ

  • 永らく気にしつつも今回が初読みの斜線堂有紀さん。
    冒頭の3行の凄さにはじまり、絶望的だけど物凄い引力のある小説。一気読みせざるをえなかった。

    (考え過ぎだろうけど)可能性の消せない結末がダメ押しの★5つ。

  • 予想通りに進んだところと裏切られたところがあって、楽しかった。
    ただ「終わり」を迎えるのを待つことしかできないのに、愛はあると思えるところもあって、愛が通じることを願わずにいられないところが切ない。

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著者プロフィール

2016年、第23回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞を受賞しデビュー。受賞作『キネマ探偵カレイドミステリー』シリーズのほか、主な著作に『コールミー・バイ・ノーネーム』(星海社FICTIONS)などがある。

「2020年 『ステイホームの密室殺人 1 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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