シャドウ・サーガI -選定の剣と呪いの黒剣- (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049125269

作品紹介・あらすじ

《異世界・グレートブリテン》では大魔導士マーリンの命の灯が消えつつあった。最期を悟った彼は、弟子のリィナに異国の言葉で書かれた古い予言書を渡す。本のタイトルは『アーサー王物語』。いくつか差異があるが、実際に起こった事が書かれているその予言書には、リィナの友人・アーサーの死が綴られていた。
 一方、アーサー王物語が大好きな日本の高校生・来人は修学旅行で聖地イギリスに居た。常々「悲劇じゃないアーサー王物語は無いのか?」と感じていた彼はまだ見ぬ物語を求め古書店で1冊の奇妙なアーサー王物語と出会う。宿に戻って早速読み始めるも突然森の中に転移してしまい――!?

感想・レビュー・書評

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  • アーサーとマーリンを少女に置き換えたラノベ版アーサー王物語であり、異世界転移ファンタジー。
    物語のリライトは数多あるが、こういうリライトも嫌いではない。

  • おなごたちの性格は好みではないのだけど、続きは気になるので次は買います。

  • アーサー王伝説をベースとした異世界物
    ただ、現存しているアーサー王伝説を基にしているせいか、単純な異世界転移モノというよりタイムスリップとか物語世界に入ってしまったみたいなイメージの方が近い気がする

    そんな背景もあってか主人公の来人が転移前に抱いていた願いが随分と特徴的だね。アーサー王物語が好きで好きで仕方なくてアーサー王の物語が悲劇で終わらない作品を望んでいた来人。
    だからこそそれを理由としてマーリンやアーサーに導かれ異世界転移することになるのだけど。ただ、一方で本作は来人の想いに乗っかる形でおいそれと進行しない点は好印象。
    来人は確かにアーサー王の悲劇が回避される物語を望んでいるが、だからといってそれを理由にすぐさま異世界に身を置きアーサーの助けになりたいとまでは思わない。そこには別の理由が必要になる

    ここでアーサーの人となりが活きてくるわけだね。
    本作に登場するアーサーは王になる未来を約束された英雄と言うよりも普通の少女といった印象が強い。それで居ながら村人や弱い立場の民に対して慈しみの心を持っている。また、敵として登場する怪物サクソニアンにも騎士として毅然と立ち向かう強さも持っている
    このアーサーの在り方は一時は武術を習っていた来人の心を刺激し、更にはサクソニアンに蹂躙される民を守れなかった悔やむ心がリンクしていく
    全く別の生き方をして少し前まで他人でしか無かった来人とアーサーが協力する流れとしてはこれ以上無いものになる

    この巻で描かれるのはアーサー王の戴冠式まで。そして未来を知っている為にこの先に起きる悲劇も知っている来人はその戴冠式で起きる反乱を回避するために様々な策を打つのだけれど……
    この辺は歴史の修正力の如く来人の邪魔が入るものだからその策も結局水の泡になり反乱は起こってしまう残酷な展開。ただ、そこで生じた新たな殺戮が来人により平和な世界を築きたいという想いを確かにさせるわけで
    今後はアーサー王伝説の世界を自分の望む混沌にしたいモルガンとその世界を平和にしたい来人による物語修正バトルの様相となっていくのかな?
    また、演説シーンなどを中心にしてアーサーよりもアーサー王らしい姿を見せる来人の今後の立場も気になるところ

    ただ、アーサー王伝説には数多くの人物が登場するのだから仕方ないのだけど、本作も第一巻にしてはかなり多くのキャラクターが登場する。
    アーサー王伝説を知っている人なら問題ないかもしれないけど、アーサー王伝説を読んだのがかなり昔な自分にとっては厳しい場面も多々有ったのがちょっと難点だったかも

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞への応募を機に『灰燼のカーディナル・レッド 』(電撃文庫)でデビュー。

「2019年 『シャドウ・サーガII -聖剣エクスカリバー-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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