逢う日、花咲く。 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 521
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049125344

作品紹介・あらすじ

13歳で心臓移植を受けた僕は、それ以降、自分が女の子になる夢を見るようになった。
 きっとこれは、ドナーになった人物の記憶なのだと思う。
 明るく快活で幸せそうな彼女に僕は、瞬く間に恋をした。
 それは、決して報われることのない恋心。僕と彼女は、決して出逢うことはない。言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。それでも――
 僕は彼女と逢いたい。
 僕は彼女と言葉を交したい。
 僕は彼女と触れ合いたい。

 僕は……彼女を救いたい。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の八月朔日(ほずみ)は拘束型心筋症と診断され、13才で心臓移植を受けます。その後、ドナーと思われる女の子の夢を見るようになりました。八月朔日は明るくて素敵な夢の中の女の子、葵花(あいか)に恋をしてしまいます。葵花の心臓を移植された八月朔日にとって、決して出会うことも、恋がかなうこともない残酷で純粋な初恋でした。夢の中の葵花を通して知った道端で揺れるタチアオイの赤い花がつなぐ奇跡の物語に涙しました。

  • 実際にこのようなことがあるのかな?と調べたくなる内容でした。

  • 臓器を移植されたことにより、他人の記憶を共有するという話をモチーフにした胸キュンファンタジーと言ったところでしょうか。

  • うまく言葉にできないけれど、ドナー制度に関して思うところが沢山あった。
    人の体の一部をもらって生きること、人に自分の体の一部をあげること。全く想像がつかない。

    最初から最後まで引き込まれる文章だった。

  • こんなこと言っていいのか分からないけど、『僕だけがいない街』×『君の名は』みたいな話だったと思う

  •  個人的に、深夜ドラマの『謎の転校生』を彷彿とさせるような作品だった。文章の調べが流麗で淀みがなかった。タチアオイの花がアクセントになっていて、深い葛藤を各々が抱えているのだ、と。感じた。御門違いだが現実的に見れば、星野先生のしたことは看過できることではない。それを差し引いても、しっとりとした良い作品だった。

  • ジュブナイルって感じの小説で良いですねぇ。    
    これは映画化しますねぇ間違いない。    

    しかし電撃小説大賞って日本最大級の新人賞なんですね。今や。

  • 途中、読んでいて辛くなるところがあったけど感動するし、素敵な物語だった。
    青海野灰さんの小説が本当に大好き。

  • よくこんな設定思いつくなぁ…尊敬しちゃう
    映画化されたら激アツですね

  • 記憶転移をモチーフに、心臓移植のレシピエントである少年とドナーである少女の、時間と世界線を超えたラブストーリー。ページをめくる手が止まらず、ラストシーンに胸が熱くなりました。とても素敵な物語でした。

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著者プロフィール

■著者
青海野灰(あおみの・はい)
新潟県出身・千葉県在住。『逢う日、花咲く。』で第25回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞し同作でデビュー。繊細で丁寧な筆致は、選考委員からも高い評価を受ける。
著書に『世界の終わりとヒマワリとゼファー』(パレード)、『君を、死んでも忘れない。』、『明けない夜のフラグメンツ あの日言えなかったさよならを、君に』(いずれもメディアワークス文庫)など。

「2022年 『この星で君と生きるための幾億の理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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