おとなりの晴明さん 第七集 ~陰陽師は水の神と歌う~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049133875

作品紹介・あらすじ

夏椿が咲き、川に蛍が遊ぶ京都の初夏。地下水脈の乱れを直すため、陰陽師・晴明さんは貴船の水神から課された試練を背負うことに。
 桃花の心配をよそに、晴明さんは試練を楽しんでいる様子。九州から来た菅原道真公、伏見の稲荷神、そして晴明さんの身に宿った水神の分身・雫龍……神様やあやかしたちと関わるうちに、桃花は自分の気持ちに気づいて――。
 平安の京から現代京都へ、悠久の歴史が織りなす優しいあやかしファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 図らずも某キャラと同じ誕生日になれたことに不思議な縁を感じつつ。

    植物の描写が印象的な初夏から夏にかけての話。
    半夏生に百日紅。
    桃花の成長ともリンクして特に印象的だった。
    陰陽師としてだけではなく、恋という面でも開花した桃花。
    ただ今まで晴明さまと一緒に積み重ねてきた経験を踏まえて、この恋が成就しないということを最初から悟りきっている点が辛い。
    桃花にとっては初恋なのに、報われないとは……
    頑張らずに最初から諦めているのが大人でもあり、いやもっと10代らしく無茶して突っ走ってもいいのよと思わなくもない。
    達観しちゃっているのが……

    晴明さまも桃花の気持ちに気付いているのかいないのか、分からない部分もあるからなあ。
    ただ桃花の大人の女性としての開花に気付いたのは晴明さまの方が早かった気がする。
    明らかに少し前から彼女に踏み込みすぎないようにしているから。
    桃花一家を大切に思っているからこそ、あくまで第三者の立場を貫き通そうとしているんだなと。
    それを寂しく思ってしまうのは、こちらのわがままだろうか。

    この恋はきっと報われないだろうけれど、恋を超えて師弟関係としての絆はこれからも変わらず続いてほしいと切に願う。
    こちらはまだ晴明さまに教えを請い、一喜一憂する桃花や、そんな桃花を優しく見守っている晴明さまを見ていたいのだから。

    恋の話はさておき、晴明さまは今回足枷というか腕枷というか、まさかの龍の育成という試練を与えられて、普段見られないお姿を色々見せてくれた。
    積極的に市中の人と関わろうとしたり、酒で弱った部分を見せてくれたり、レアなお姿が多かったのでは。
    ある意味新鮮な展開で非常に面白かった。

    師弟二人はいつもと違った姿を見せてくれる中、図書館コンビは相変わらずのようで、そこは非常にありがたい安心感があった。
    『からくさ図書館』シリーズより巻数増えた今シリーズでも、彼らの姿を見られることに改めての感謝を。

    また京都にはビッグネームの方も来られて、京都防衛のための外堀は着実に埋まってきた模様。
    青龍、朱雀ときて、他の四神の登場も楽しみなのである。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大2010年に『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。受賞作を大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。既刊は『からくさ図書館来客簿』シリーズ他。

「2020年 『おとなりの晴明さん 第七集 ~陰陽師は水の神と歌う~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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