- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784049137538
作品紹介・あらすじ
「独りにしないで。お願い帰ってきて」
世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。
『春』の少女神雛菊には生涯の忠誠を誓う剣士が居た。名を「さくら」。職位は代行者護衛官。愛する主を拐かした者へ、悲劇を傍観していた者へ、自分達を傷つけた全ての者に復讐すべく刀を抜く。主を守って死ぬと決めた。だからもう迷わない。師と仰いだ男への恋慕は捨てた。これより先は、覚悟ある者だけが進める戦場なり。いざや、春の舞を踊ろうぞ。
暁 佳奈が贈る、春を世に顕現する役割を持つ少女神の物語。堂々完結。
感想・レビュー・書評
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四季の代行者と護衛官たちの心の描写がすごい。
世界観に一気に引き込まれました。
読んでいて苦しくなるところもあったけど、
最後は雛菊とさくらの2人の愛に感動!
切ないけど暖かい気持ちになりました。
アニメ化してほしい!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった。これは異世界バトルものの一種やねぇ。上巻に比べて下巻の面白さよ!上巻の設定説明的な1冊がある故の登場人物への入れ込みと盛り上がりがあるのだとは思う。
上巻のラストで誘拐された秋の代行者を助けるために、春、夏、冬が連携して立ち向かう。ヴィランがアホで拍子抜けというのはあるが、色々と深い感じ。非常にラノベ的痛快さもあり、エンジョイできた。テロ集団華歳での雛菊の様子やら、色々と知りたかったとこらへんも、ちゃぁんと描かれる。
絵面が素晴らしいのと、女子厨二心ゆさぶりまくる、衣装とセリフ。これはコス映えしそうなアレやねぇ。それに狼星のキャラが完璧。凍蝶や竜胆も良いし、春夏秋冬の代行者と春と夏の護衛官もど真ん中ですな。 -
春の代行者・雛菊の過去が明かされる度に胸が痛くなる。
だからこそ幸せになって欲しい、春主従と冬主従の四人に無事対面して欲しいと願わずにはいられない。
雛菊とさくらの関係性がメインだった上巻とは異なり、ひたすら戦いを強いられる下巻。
終始ハラハラさせられた。 -
面白かった。春夏秋冬の能力や、排出する血統の里の特徴、統括する国の組織、それに対抗する組織が上手く作り込んであって、対抗組織との争い場面は一気に読んだ。これは、絵が良いところでアニメ化してほしい。主従をお互いに思う心が感動を呼び起こしてくれるので、話の筋立てと感動の両方楽しめるところが秀逸でした。続きがどのような展開になるか、楽しみです。
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これは季節を世に顕現する役割を持つ現人神たちの物語。
世界には冬しか季節がなく、
冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を作った。
やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、
四季が完成した。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たすものは四季の代行者と呼ばれた。
明日が来なくてもいいと願う人にも、明日が来ることを祈っている人にも平等に季節は巡る。
作者さんがあとがきで、この小説は小さなものを抱えて生きる全ての人に宛てた手紙ですと言っていたように、この物語が私の心をほんの少し豊かにしてくれました。
素敵な物語をありがとうございます! -
毎日、寝る前に少しずつ読んでいたのに終わってしまった(T.T)下巻は皆で協力して、秋の代行者奪還作戦だ!と思っていたら、激しい戦闘に裏切り…とすんなり救出出来ず(゜゜;)そして敵の観鈴がどんどん嫌いになって「相棒なら、とめろや!美上ι(`ロ´)ノ」と心で叫ぶ事、数回(-"-;)夏の代行者には驚いたけれど、良い感じに終わったな~(゚∀゚)そして毎回「あとがき」で泣く゜゜(´O`)°゜
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【購入本】前半部分の話は、上巻のもどかしさに乗っかって重さマシマシ。ここでようやく雛菊の過去と、さくらとの出会いが判明する。〈雛菊〉と〈ひなぎく〉の交差する想い。読み始めたときは、「この過去編、いるか....?」と思ったものだが、それは〈雛菊〉と〈撫子〉を繋ぐための''糸''だったのかも知れない。後半部分の話は、賊との戦闘がメイン。10年の時を揺るがした代償は、とても大きかった。しかし、それに抗う者たちは強く、美しい。これから先、消えゆくことのない''記憶''とともに歩む道に幸あれ。
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主従関係ってエモい。