深夜0時の司書見習い (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.34
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本棚登録 : 1390
感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784049140576

作品紹介・あらすじ

北海道のとある私立図書館。そこは夜になると喋るネコや“著者の幻影”が闊歩する不思議な図書迷宮だった。司書に任命された高校生のアンは、「一人でも多くの人間に本を読ませろ」という任務を果たすことになり!?

感想・レビュー・書評

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  • ファンタジー要素がとても楽しい物語だった〜!
    なんかアニメ映画とかの映像で見てみたい!と思わせてくれる、そんな図書迷宮の世界
    シーズンアニメよりも映画かなって
    終わりのまとめ方もすっきりしていて読みやすいなと思った

    北海道に行くことになったアンちゃんがホームステイ先で出会った青年と猫ちゃん
    猫ちゃんに連れられて図書迷宮の司書見習いへ昇格
    図書迷宮には物語の登場人物やその著者がいる世界
    読み手がイメージした世界に変化するってとても魅惑敵な内容で面白かった
    今回は崩壊寸前の図書迷宮なので本の外敵が多くくらいイメージもあり少し恐ろしくも感じたけれど、たくさんの人々に読まれた時代ならどれほど色鮮やかだったことだろうかと想像掻き立てる
    ちょっと怖くてそれでいて楽しそうな図書迷宮、私も覗きに行ってみたい!

    アンちゃんについても、本と図書迷宮と共に成長する姿がとても良かった
    最初は私なんて…、どうせ出来ない、としり込みしていた彼女が本との触れ合いを通して成長する姿が好ましく感じられる
    だけど、ちょっと彼女のトラウマ案件が過激というか壮大すぎてしまってそこは心に響かなかったかな苦笑
    実際に起こしてしまったら、多分同級生の言葉よりも人気の人を貶めてしまったことに対して気を病みそう…

  • oumi izumi
    https://oumiizumi.blogspot.com/

    深夜0時の司書見習い | 書籍情報 | メディアワークス文庫
    https://mwbunko.com/product/322106001112.html

    「深夜0時の司書見習い」 近江 泉美[メディアワークス文庫] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322106001112/

  • ❇︎
    初めて読む近江泉美さんの小説。
    題名に惹かれて読みました。

    人との関係に無理が見え隠れする
    主人公のアン。
    痛みを抱えながら傷に耐え、自分の
    ためではなく大切な人のために
    自分を奮い立たせて変わっていく物語。

    できない理由を無意識に
    探して『どうせ』と変わろうとしない
    自分にウンザリするところや、
    それでも変わろうと葛藤する心の揺れ
    る様子がとてもリアルです。

    各短編ごとにメッセージが記されていて、
    一つごとに弱くて身勝手な自分を乗り越えようと
    頑張るアンが眩しい。

    ーーーーー
    突然、父親の知り合い宅で二週間の
    ホームステイする事になった主人のアン。

    苦労して辿り着いた先は立派な
    お屋敷だったが、主人から宿泊について
    身に覚えがないと言われ到着早々途方に
    暮れてしまう。

    はるばるやってきた女子高生を不憫に
    思い、家人の好意で泊めてもらえる
    ことになるが、一夜の宿が確保できた
    安堵で眠りに落ちたアンは不思議な
    体験をする。

    周囲の言動や顔色に気を遣い、
    問題なさげに振る舞うアンだが、
    不安げな態度に隠された悩みが垣間見える。

    ある時を境に本から遠ざかっていた
    アンが読書の楽しさを思い出して
    変わっていく成長の物語。

  • 図書館や本屋さんのお話しが好きなので手に取りました。
    荘子やクローディアの秘密など実在の本にも触れつつ物語が進んでいきますが、ファンタジーの色が強いなと感じました。
    セリフや文体も軽いので、小学校高学年から中学生くらいの世代にもおすすめしたいです。

  • 夏休みに突然、北海道にホームステイに行くことになった、高校生のアン。
    札幌郊外にある洋館に1人、辿り着いたアンだったが、屋敷の人々はアンが来るのを知らされておらず、戸惑うアン。
    とりあえず、屋敷に一泊することになったアンは、屋敷の主人、セージから「猫の言うことに耳を貸してはいけない」と告げられる。
    その夜、アンは金色の瞳の猫に起こされて、不思議な図書迷宮に迷い込む。

    かつてお雇い外国人のために建てられたという宮殿のような建物の私立図書館。
    本にもさほど興味がなく「自分のことは嫌いではない。でも、同じくらい好きじゃなかった」アン。
    夜中の図書迷宮の司書見習いと、日中の図書屋敷のお手伝いで、本やさまざまな人と出逢うことで、アンの心に眠る不安が浮かび上がって、やがて。
    荘子、はてしない物語、クローディア、ホームズ、おおきなかぶ。
    小学生のアンの悲しい思い出が切なくて、中学生の事件が痛々しい。
    読み終わって、アニメの映画を観たような余韻。
    サマーウォーズっぽいっていうか。
    そして、コーディアルとコアップガラナが飲みたくなる。

  • 突然、父から聞かされた「図書屋敷」へのホームステイ。

    夢を介して、喋る猫「ワガハイ」から、司書見習いの仕事を託される。
    多くの人が本に触れることで、「図書屋敷」に彩りが戻っていくという設定は面白い。

    ただ、ことごとくタブーを踏んでいく主人公と、父が“契約”の何たるかを知っていて娘を「図書屋敷」に送り込む理由などなど、一冊では納得出来なかった部分もある。

    ぜひ、続編でニヤリとするような本を取り上げながら、「図書屋敷」の世界を堪能させて欲しい。

  • 地元が舞台とのことで期待していた分、がっかり…
    好みの問題もあると思うけれど予想通りの展開、伏線の回収もすっきりせず。

    あとは散りばめられた地元ネタも突っ込み所がたくさんあり、取材してないのだろうか?と疑問に思うくらいだった。

  • 主人公が高校生なので、若い前向きさが物語を明るくしてくれている気がします。
    久しぶりに児童文学を読めたくなります。
    ネット情報や炎上などの問題と、図書館の本の良さなどのを交えつつ、図書館迷宮というファンタジーで冒険でした。
    続いても面白そうだけど、滞在は2週間予定だったから、終わりかな。

  • 面白かった!
    図書迷宮なんて素敵!設定的にはよくある話なんだと思うけど、ワガハイが可愛いく、読み始めのワクワクする感じがたまらない。これは好みの本だと思いドキドキしてあっという間に本の世界に引き込まれてしまった。。ネットの世界と図書迷宮の関わり方も、なるほどなたしかにと思うし、次のお話もあったらいいのにな。
    「クローディアの秘密」が読んでみたくなった

  • アリスをイメージしながら読んでいたので、わがはいがチャシャネコとダブってしまい、ラストで裏切るんじゃないかと、ドキドキしながら読んだ。

    なんとなく鬱屈を抱えているアンちゃんが、失敗を重ねながら、少しずつ強くなっていく姿は、いじらしくもあり素直に応援してしまった。

    しかし、ラストの迷宮の描写に想像力が追いつかず、フウフウしながらもなんとか読了できてよかった。
    まぁ、当たり前だけど、セージくん、呪いが解けてよかったよかった。
    登場人物に、嫌な人がいないのもよかった。
    お父さんは訳がわからないけど…

    2024/01/12 18:57

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著者プロフィール

メディアワークス文庫『オーダーは探偵に』シリーズ著者

「2022年 『深夜0時の司書見習い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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