誰も幸せにできない僕らは夢を見る (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA (2024年9月24日発売)
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本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784049140934

作品紹介・あらすじ

市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」――要は、夢の中でお悩み解決だ。
でもこの仕事は僕に向いていない。……だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。
『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。 

感想・レビュー・書評

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  • 面白く、現実的にありえない仕事だけど、自分たちのやっていることと重なる

  • 離れた場所で寝ている人の夢にどうしたら介入できるのだろう? 途中で良い事言ってるので奥が深い。

  • 大切な人と夢を失って、 どう生きていけばいいのか。心震わす珠玉の物語。
    市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」――要は、夢の中でお悩み解決だ。
    でもこの仕事は僕に向いていない。……だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。
    『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。

  • ①悩みを解決をするために、1番大切なことは、「相手の話をよく聞く」こと。

    これは、日常生活でも使えるコミュニケーションの手法の1つだと思うので、意識してみようと思う。

    ②本書の中に出てきた宮沢賢治の『世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない』という言葉が印象に残った。
     今の現代社会について思いを馳せながら、改めて考えてみると、みんなが幸せな状態になることは、難しいと思い、かなり胸に刺さった台詞であった。

    この本を読んで、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を改めて、読んでみたいと思った。

  •  市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。ここでは、他人の夢の中に入り、深層心理を調査するといった仕事が行われています。簡単に言うと、夢の中で他人の悩みを解決するというものです。主人公は、同僚である秋名とともに調査をしていくところから物語は始まります。
     読み進めていくと、コンサルタントの悩みのこの部分について強く共感できる!というところがあり、主人公の心情がこの夢調査を通して徐々に変わっていく部分にも注目です。この本は、特に心理士を目指している人に強くおすすめします。カウンセリングをする上で大切になってくることや、また、心理士を目指している人に限らず物語を通して人とコミュニケーションを取る上で大切なことに気付かされます。今まで感じたことのない夢のようなふわふわした感覚になりました。ぜひ、じっくり時間をかけて登場人物たちの想いの部分に注目して読んでみてください。

  • 市役所が舞台で、人の夢の中に入る夢調査を行い夢主の悩みを解決する助けをする話。
    夢調査をするアプローチや発言に職員それぞれの個性がでていて自分が勉強になる点もあった。
    最後の屋上のシーンは主人公の心境の変化も感じとれてよかった。

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著者プロフィール

第23回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞した『ひきこもりの弟だった』でデビュー。

「2019年 『消えてください』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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