ブギーポップ・パズルド 最強は堕落と矛盾を嘲笑う (25) (電撃文庫)
- KADOKAWA (2024年6月7日発売)
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感想 : 12件
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784049156959
作品紹介・あらすじ
Boogiepop Puzzled "Let The Sky Fall"
君はフォルテッシモを知ってるかい?
最強と呼ばれる彼が絶体絶命の危機に陥る状況とはどんなものだと思う?
それは彼がすべてを奪われ、だが何も失っていないという矛盾した物語で──無敵神話の失墜により世界を裏から管理する統和機構は大混乱に陥る。新たな覇権を求める合成人間たちの死闘と謀略の中、噛み合わないパズルのような現実が少しずつ砕けていく。事態の解決を命じられた偽装少女の久嵐舞惟は謎と不条理の闇に迷い込み、そこで死神ブギーポップと遭遇するが……
最後に力を掴むのは誰なのか。空をも裂ける虚空の地獄の下で、堕ちた最強は甦ることができるのか?
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
フォルテッシモがメインキャラクターとして描かれ、彼の能力が奪われることで引き起こされる混乱と葛藤が織りなす物語が展開されます。お馴染みのキャラクターたちが再登場し、まるで同窓会のような懐かしさを感じさ...
感想・レビュー・書評
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ものすごく久しぶりなフォルテッシモがメインの1冊。フォルテッシモが能力を他の合成人間に奪われ、統和機構が混乱する。そんなお話です。
イナズマも登場するし、なんだか同窓会みたいです。こころなしかブギーポップも楽しそうです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
“最強”と呼ばれるフォルテッシモが遭遇した最凶の危機。彼は圧倒的な能力を奪われ、動けないほどの傷を負ってしまう。そこに現れるのは、統和機構から差し向けられた刺客と、“最強”の称号を横取りしようとする合成人間たちの群れだった。“最強”はすべてを奪われても、“最強”であることを失わないでいられるのか?! ブギーポップシリーズ25巻目。
フォルテッシモ、シシャモさんになるの巻! 前作『ブギーポップは呪われる』に引き続き、かなり面白かった! 誰しも恐怖する能力を奪われた彼が見せた素顔。それは周りが直面したくないだけで、誰にだって見せていた表情でしかないのだった。“最強”の“最強”たる理由が描かれる。能力を奪われた? 刺客が迫ってる? 仲間は合成人間カチューシャと、運命を共にすることになった子どもたち──臣井拓未と如月咲奈だけ? いいね!最高だ! オラ、ワクワクしてきたぞ! 不敵で無敵なフォルテッシモがカッコよすぎる。
フォルテッシモの“空間に存在する無数のひびを操作する”能力の本質と、彼の過去にあった因縁も語られる。“最強”不在の統和機構はまさにパズルのピースのようにバラバラになってしまう。それは世界も同じこと。ひび割れを制御されなくなった空間は、崩壊までのカウントダウンを開始する。そんな混沌に浮かび上がるブギーポップ。死神ですらピースの欠片でしかない“世界の敵”の求めるものとは?!
ブギーポップが約束をすっぽかしたことをちゃんと覚えていて笑ってしまった。これで義理は果たせたような気も? さらにフォルテッシモが登場するとしたら、もちろんあのキャラも。明確な味方はいないが、こういう時に頼りになるやつはいる的な阿吽の呼吸がいいよね。ポエトリー・アナトミーのこいつヤバい!って感じもすごかった。合成人間たちとのバトルも見どころ。やっぱりフォルテッシモのキャラ好きだなあってなった一冊。
p.14
「俺たちもみな、矛盾を抱えている。欲しいものを手に入れてもすぐに飽きるし、捨てたものを懐かしがって後悔する──なんのために生きているのか悩むが、理由なんていらない本能的な衝動に身を任せたがる──」
「自由を何よりも必要としているのに、自分を保証してくれる立場に固執するんだよね。人間は矛盾の塊だ。そして彼は、最強であるが故に、中途半端な他の者たちの誰よりも、その矛盾に直面し続けている──それはきっと、堕落してしまった今も変わらずにね」
p.128,129
「ガキっぽいのは確かだよ。でもそれはなんというか……ある意味で“素直”っていうか、裏表がないというか……きっとあの人は、怪我をする前は、あまりにも強すぎて、誰に対しても嘘をついて誤魔化す必要がなかったんだと思う。そして、今もそれは変わっていない。あんな風に動けないような状態でも、その人はまだ“最強”なんだよ、きっと」
「……最強、ってなによ」
「そうだね──普通だったら、他の誰よりも強いとか、誰にも負けないとか、そういう話になるんだろうね。でもこの場合は──なんだろうな。自分が正しいと確信できる、みたいな感じなのかな──それも、誰にも頼らずに、ね」
p.146
「別に、今までのおまえらだって全然平和だったわけじゃないんだよ。実際、人生を振り返ってみて、気持ちが殺伐としていなかったことが一度もない、なんて言い切れるか? 無理だろう。人間というのは常に可能性を探して生きているから、いつだって心の奥底では“どこかに新しい道を見つけたい”という願望を圧し潰して過ごしているんだよ。可能性が絶たれた、と思ったときに人間がどれほど攻撃的になり、他罰的になるか──そして逆に可能性があると思ったときの連中が、どれほど見境なくそれに喰らいついて良心も規範も投げ捨てるか──俺はよく知っているんだよ。おまえたちだってそういう生き物の一人だ。平和に生きていた、なんて欺瞞を言うのはやめろ。おまえたちは今までだって修羅だったし、今も俺と遭遇したことに心のどこかで感謝しているんだよ──つまらん言い訳はやめろ。意味がない」
p.209
「生命には、最初から価値などない。それはもう、平等に価値はない。自分だけが特別な選ばれた生命なのだとか、自分などゴミのようなものだとかいう認識には、どちらにも意味はない。皆、同じように、意味もなく生まれて、空虚に死んで、消えていく──価値を決めるのは、君たち自身でしかない。その優劣を判断するのは、自分で決めたルールの中で、都合のいいように勝ち負けを決めているだけだ。それは世界とはなんの関係もないし、その価値の有無を気にしているのも、君たちだけだ。だから君が自分には価値がなかったとか言うのは、それこそ無意味な話だ」 -
お馴染みの登場人物による外伝的な話、という理解で良いのでしょうか?
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いつも通りのブギーポップ。フォルテッシモをここまでフォーカスしたのは初めてかも?
面白かったな -
最強の者がその力を失うと何が起こるのか。失われた力をめぐり様々な思惑が交錯する。合成人間たちの熾烈なバトルに巻き込まれた少年の戸惑いとある意味筋書き通りにいったような運命が印象的だった。
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久しぶりにブギーポップを読んでみました。
この人誰だろう?が少なめで、久しぶりでも読みやすいかな。
むつかしい本の合間読みにも、ちょうど良いかも。 -
結構前の忘れてるんだよね。定期的に読まないとな。
フォルテシモとブギーポップは気になる二人だ。 -
読み始めると、ついつい最後まで読み切ってしまう。
この方の本は、そういう力があるなあと思う。読みやすさとかいうわかりやすいものではなく。確実に思うのは、期待を裏切らないというところだと思う。作家は沢山いても、ここまで裏切らないというのは、逆に下手な読者を良い意味で裏切ってくれているよなあ……とか思った。
つまり、最強は最強なだけの理由があるのです。 -
射猿座はもう言わないのか?
著者プロフィール
上遠野浩平の作品
